2021/04/18 23:28

2週間のボランティアでやってきたつもりが、石巻生活もあっという間に10年になってしまった、実行委員のゆきなです。

いまでは漁師や魚屋と一緒にフィッシャーマン・ジャパンという漁業団体を立ち上げて、すっかり水産業の世界にハマってます。もちろん、フィッシャーマン・ジャパンの写真や動画の撮影はほとんどがけーすけさんのもの。船上でシャッターを切り、漁師の姿を写真に残すカメラマンでけーすけさんの右に出るものはいない!って思ってます。

photo/高橋由季

けーすけさんとはボランティアの頃に同じ団体で一緒に活動したのが出会いのはじまり。石巻にきてからできた兄ちゃん、姉ちゃんたちの中のひとりで、生意気な小娘だった頃から可愛がってもらっています。

一緒に漁師さんの船に乗ったり、船に乗ったり、船に乗ったり、工場見学したり、商品撮影したり。どれも仕事っぽいけど、全力で楽しんでいるから素敵な写真と笑える思い出ばかり。撮影の合間に私にもカメラを向けてくれているおかげで、気づけば石巻にいる間のたくさんの瞬間を残してもらってます。けーすけさん、ありがとう。

「10年の幸福写真」の写真展会場に飾られた3,400枚の写真は、記憶にあるものも、見覚えのあるものもたくさんあるだろうなと思ってはいたけれど、まさか自分の名前がついたアルバムがあるとは思ってなかったよね。恥ずかしいなーと思いつつも、軌跡を残してもらえていることはとっても嬉しかったな。

もうすぐ写真展を開催して1ヶ月。
自分たちでつくっていく写真展だからこそ、こうじゃなくちゃいけない!って決まっていることはなかったし、実行委員のああしたい!こうしたい!という思いが詰め込まれ、必然的に幸福が生まれる仕掛けの多い空間になったんだと思う。

なんだかじーちゃんばーちゃんの家に親戚や知人が入れ替わり立ち替わりやってきて、それぞれが思いのままに、いい意味で好き勝手過ごしているような時間だったな。

この10年間、けーすけさんとはこれまでに経験のないことも、「とりあえずやってみよ!やってみて考えよーよ」って一緒に挑戦というか、遊び心満載で楽しみながらやってきたから、実行委員会に関わらせてもらうのも「けーすけさん、なんか楽しそうなことやってるね。混ぜてよ〜!」って感じだった。

ボランティア時代の仲間も、仲良くさせてもらっている海苔漁師も牡蠣漁師も実行委員メンバーに巻き込まれちゃってるから、これ絶対おもしろいはず!ってどこかで確信してたんだと思う。

繁忙期真っ只中なのにも関わらず、漁師たちが想いを綴ってるので読んでほしい!


けーすけさんが写真を撮る瞬間に何度も立ち会わせてもらってるし、写真に対する思いを色々聞かせてもらってきた。ひとりでも多くの人に思いを届けるためにけーすけさんの写真の力を存分に貸してもらってきたから、私にできることがあってこれまでの感謝の気持ちをほんのちょっとでもお返しできたらいいなとも思っているよ。


私自身がけーすけさんの写真にパワーをもらったり、この瞬間を残してもらえてよかったなって思える1枚が数えきれないくらいたくさんあるしね。

未だ写真展の興奮は覚めやらないのだけれど、震災から10回目の3月と、年度末年度始めの合間を潜り抜けたり、節目のタイミングはちゃんと掴みながら、平井写真館の撮影も写真集の準備も始まってます。


すでに3回の撮影を終えた写真を見て、どんな写真集になるのか、どんな写真集できるのかって、ワクワクしかないし、やりたいことが多過ぎて時間がもっとたくさんあればいいのに!って日々もがいてますので、写真集にも乞うご期待です〜〜〜!

※2011年6月25日 ゆきな@渡波支所前