創業したばかりの会社の初仕事、初めてのクラウドファンド、8冊同時刊行、40年にわたる編集人生で体験したことのない、初めてづくしの1ヶ月でした。この間、多くの方からご支援をいただきました。この場を借りて、感謝申し上げます。 今は校了の真っ最中です。修羅場の日々で、毎日のように想定外の出来事があります。40年も編集していながら、知らなかったことが沢山あって、毎日驚くばかりです。 自分なら上手くやれるなどとは毛頭思っていません。でもチャンスはあると感じています。エネルギーが石炭から石油に転換した時も、エネルギー自体が必要とされなくなった訳ではありません。形を変えていくだけだと思います。はっきりしているのは、技術革新(スマホの普及)と消費行動の変化(雑誌離れや本屋離れ)が起こり、後戻りはしないという事実です。だったら、今の自分に、今までの方法に頼らず、できることをやるしかありません。 迷ったり怖いと感じる時だってあります。そんな時はサポーターの方から寄せられたメッセージを読むのが一番です。綺麗事に聞こえるかもしれませんが、メッセージを読み、返信したりを繰り返していると、自分が面白いと感じていたものを、同じように感じ、支えてくれようとする人達の存在を身近に感じられ、勇気をもらえます。誰かに喜ばれている、誰かに必要とされてると実感できることに感謝しています。 編集は黒子であれ、と信じてきましたが、これからの編集者は、作品の存在をどうやったら人々に知ってもらえるのか、どこでどのようにして売っていくのかも、考えなければならない時代になりました。今まで当たり前のようにやってきた道に、その答えはないと思います。方向音痴の私ですから、時々は道に迷いながら、好きな作家や作品を世の中に送り出すお手伝いをすることだけは、ブレずに進みたいと思っています。 今回の「上山徹郎復刻計画」にご賛同いただけた方達が作られた行列は数百人(正直、これほど多くのご支援を得られるとは思っていませんでした!!)ですが、その向こう側に、作品を知らないでいる数千人のファン予備軍がいるかもしれず、世界には数万人の読者が待っているかもしれない、そんな気持ち(人は妄想と呼ぶかもしれませんが)にさせてくれた皆さんに、深く感謝します。ありがとうございます。そして期待に応えられる本をお届けできるよう、頑張ります!!