▽はじめに
スピナッツは、京都にある原毛屋、羊の毛を売っているお店です。
英国、オーストラリア、ニュージーランド、日本の牧場から直接フリース(毛刈りしたての羊毛)を仕入れて販売。そして羊飼いとスピナー(紡ぐ人)を繋ぐ染織の雑誌”SPINNUTS”を1984年から年3回発行しています。
来年2018年5月で雑誌SPINNUTSは100号を迎えることとなりました。
100号出版と合わせて、SPINNUTSの30年あまりのエッセンスがぎゅっと詰まった、「羊の本」を作りたいと思っています。
皆様のご出資とご協力で「羊の本」出版を実現させてください。どうぞよろしくお願い申しあげます。
羊毛にかかわる人にとって、新しい出会いの扉になる「本」を目指しています。
▽原毛屋を始めたきっかけ
1983年。私こと本出ますみは、インドへ行く前にオーストラリアに途中下車、友人の奥様が、毛刈りしたての羊1頭分の羊毛=Fleece(フリース)を糸車の横にボンと置き、その羊の毛から糸を紡いでいるのを見てびっくり!「糸ってこんなふうにして作るんだ」と衝撃を受けたことからすべては始まりました。 「フリース」とは今出回っている化繊の衣料のことではなく、本来は羊1頭分の刈りたての羊毛をさします。
1枚のコートのように繋がっていて、羊の形に広げることができます。初めて見た光り輝くフリースの美しかったこと。その日“原毛屋になる”と決心し、3頭分のフリースを持ち帰って、「原毛屋SPIN HOUSE PONTA・スピンハウスポンタ」を始めました。1984年のことです。
きっと糸紡ぎなんて、日本では誰もやっていないだろうと思って帰ってきましたが、知らなかったのは私だけで、いざ始めてみると日本にも、手紡ぎや手織りをしている人たちがたくさんいました。その出会う人、知らないことにその度驚いたり、考えたり、感激したことを誰かに伝えたくて、翌1985年から「情報誌スピナッツ」を作り始めました。
そして、2012年「スピナッツ」を代表社名にし、原毛屋スピナッツとして再スタート。現在、開業より早33年が経ちます。
「羊からの恵みを生かす」の気持ちを今まで以上にたくさんの方々へ発信できるよう、日々アンテナを高く張っていきたいと思っています。
▽雑誌「SPINNUTS」とは
スピナッツとは、Spin(紡ぎ)+Nuts(夢中になる)を合わせて造った言葉です。手書き、16ページ、コピー刷りの30部が創刊号。年3回発行される「SPINNUTS」も今年で33年目を迎え、2018年5月号で100号を迎えます。
▽羊の素晴らしさ
さて、羊と聞いて、なにを思い浮かべますか。
「メリーさんのひつじ」の歌。眠れない夜に、羊を数える。
それとも黒い顔の「羊のショーン」でしょうか?
羊の学名は「Ovis(オビス)」といいます。
Ovisという言葉は「護る(まもる)」という意味からきています。
遊牧民は、羊から乳と毛と肉を得て、衣食住をととのえ、どんな灼熱の沙漠も厳しい寒さもサバイバルしてきました。
Ovisは、人間が羊をオオカミや天敵とされる動物から「護ってきた」という意味合いですが、トラベラーズブランケットのように、旅先のどんなところでも一番肌に近く、どんな環境でも一枚羽織るだけでシェルターのように人間を「護ってくれる」という意味もあると私は思います。
羊毛に包まれていると、そんな安心感があります。
そして日本人は、メリノウールを世界で一番消費しているウール大好きな国民。年間1人700g消費しています。だからほんとうは羊にとてもお世話になっているのです。
▽きっかけになった本
私が「羊の本」を作るきっかけになった本が2冊あります。
1冊目はピーターコリンウッドの「THE MAKER’S HAND」という本。いろいろな国のいろいろな手仕事を、イラストと文章で紹介しています。
技法を解読し、どこで収集したものなのかが載せられています。
手仕事の「種」のような本だと思っています。
この本の存在がずっと私の最初の大きな原動力です。
本という形なら、100年後にぱっと開けられて、理解ができる。さらにその先の未来につながっていくものだと思います。
2冊目は1960年代にアメリカの自然回帰のムーブメントに多大なる影響を及ぼした「Whole Earth Catalog」。
カタログとは、本や道具、材料の紹介が載せられていて、どこに行けば仲間がいるのか、何を手に入れられるか、どういったことを学べるか、具体的にアクセスできるよう、導いてくれるものであると思います。
興味のあるジャンルがあれば、この本を見れば欲しいものが手に入るすごい本だと思いました。
▽羊の本を作るにあたって
きっかけは2010年。「はじめての糸紡ぎ」の本を重版しようとしたとき、パソコンのメディアが変わってしまったため、データが読み込めなくなったことでした。
「10年、20年で作り上げてきたことがデジタルだと残らないのでは?」と危機感を覚えました。
そして羊の頭数は2000年代前半に世界各国で減り、趣味、手芸関係の高齢化も進んでいました。「このままでは手仕事はなくなってしまう」と思ったのです。
その時、手仕事を残せるとしたら「人」か「作品」か「本」、この3つだと思いました。
それがきっかけで、2012年と2015年に「今の私を100年後に投げかける」というテーマで「ヒツジパレット」という公募展(2015年度は出品作品数301点)を行いました。
ヒツジパレットというイベントで人と人が出会って記憶に残り、展示された作品がモノとして後世に残り、そして今回この本を作ることによって、手仕事は言葉として残っていくと考えています。
この100年でテクノロジーは進化し、インターネットの登場で劇的に世界は変わりました。
そして、自分で衣食住にかかわる物を作らなくても何でも手に入れられる時代になりました。身近ではなくなりつつある羊の恵み―毛肉乳―を使った手仕事の中には、衣食住にかかわる人類の知恵と文化が詰まっています。
その手仕事が今や風化しつつあると私は危惧しています。
しかしまだ今なら1000年2000年前の知恵と文化を理解し、実践できる先輩方がおられます。その先輩方と、次の世代を繋ぐことは、今を生きる私達の役割だと思います。
今ならまだ間に合う、そして今、急いでまとめておかなくては、手仕事の文化、羊の文化は、ただのブームのように立ち消えてしまうのではないでしょうか。
雑誌スピナッツは、羊と羊毛にかかわる人たちの出会いの場になることを目指してきました。
そして来年で100号を迎えます。スピナッツの30年あまりのエッセンスがぎゅっと詰まった、羊の楽しさ満載、そして知りたかったこと、会いたかった人につながる「どこでもドア」のような本を作りたいと思っています。
羊と羊毛のすべてを網羅した本を作ろうとしているのですが、それにはまず資金が足りません。そして一冊に仕上げるためには、私がただ一方的に取材してご紹介するのではなく、皆様の羊と羊毛にかける熱量のようなものが本の中に出てこなくてはいけないのではないか、と思い、今回クラウドファンディングという形で、広く告知しご協力を賜りたいと思いました。
「羊」というキーワードで先輩と後輩が出会う本。
そして「本」という形で、未来に羊の文化と知恵を「種」のように飛ばしたいと思っています。
皆様のあたたかいご支援とご協力のほどよろしくお願いいたします。
▽資金の使い道
印刷費…2,201,000円
ディレクション費…800,000円
ライティング費…1,200,000円
デザイン費…2,400,000円
取材費…480,000円
梱包・発送費…1,125,000円
諸経費…330,000円
出版記念イベント制作費…2,000,000円
CAMPFIRE 手数料…1,040,000円
◆リターンについて
ご出資、ご協力いただいた方には様々なリターンをご用意しております。
30,000円以上ご出資いただきますと、「羊の本」のPRコーナー(芳名ページ)へお名前、お写真を掲載させていただきます。
100年後に残す「羊の本」にあなたの情報を残しませんか?
<150,000円>先着18名様
・100年後に残る「羊の本」にPRをご掲載!お写真・お名前・ご連絡先など(サイズ=B5の1/4)
・出版記念イベントにご招待いたします。
・直筆サイン入り「羊の本」のプレゼント!
・2018年度分(100号(2018年5月発行)、101号(2018年9月発行)、102号(2019年1月発行))の雑誌スピナッツ年間購読(お礼の品付き)
・お礼のオリジナルポストカードプレゼント!
<100,000円>先着24名様
・100年後に残る「羊の本」にPRをご掲載!お写真・お名前・ご連絡先など(サイズ=B5の1/8)
・出版記念イベントにご招待いたします。
・直筆サイン入り「羊の本」のプレゼント!
・2018年度分(100号(2018年5月発行)、101号(2018年9月発行)、102号(2019年1月発行))の雑誌スピナッツ年間購読(お礼の品付き)
・お礼のオリジナルポストカードプレゼント!
<50,000円>先着32名様
・100年後に残る「羊の本」にPRをご掲載!お写真・お名前・ご連絡先など(サイズ=B5の1/16)
・直筆サイン入り「羊の本」のプレゼント
・2018年度分(100号(2018年5月発行)、101号(2018年9月発行)、102号(2019年1月発行))の雑誌スピナッツ年間購読(お礼の品付き)
・お礼のオリジナルポストカードプレゼント!
<30,000円>先着48名様
・100年後に残る「羊の本」にPRをご掲載!お写真・お名前・ご連絡先など(サイズ=B5の1/24)
もしくはとびきりの羊毛プレゼント!
・直筆サイン入り「羊の本」のプレゼント!
・2018年度分(100号(2018年5月発行)、101号(2018年9月発行)、102号(2019年1月発行))の雑誌スピナッツ年間購読(お礼の品付き)
・お礼のオリジナルポストカードプレゼント!
<10,000円>
・直筆サイン入り「羊の本」のプレゼント!
・2018年度分(100号(2018年5月発行)、101号(2018年9月発行)、102号(2019年1月発行))の雑誌スピナッツ年間購読(お礼の品付き)
・お礼のオリジナルポストカードプレゼント!
<5,000円>
・2018年度分(100号(2018年5月発行)、101号(2018年9月発行)、102号(2019年1月発行))の雑誌スピナッツ年間購読(お礼の品付き)
・お礼のオリジナルポストカードプレゼント!
<3,000円>
・雑誌スピナッツ100号をプレゼント!(お礼の品付き)
・お礼のオリジナルポストカードプレゼント!
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2017.10.13
この度は「羊の本」にご協力をいただき、本当にありがとうございます。
皆様の温かいご支援を、編集作業のパワーに変えて、日々がんばっております。
と同時に、ご期待に応えられるようにと、緊張感も溢れています。
さて、今回リターンを追加させていただくことになりました。
従来のリターンも含め、同じリターンを複数口ご希望の方へは
こちらから別途ご案内を郵送にてお送りいたしますので
CAMPFIREよりメッセージをお送りくださいませ。
「羊の本」を完成できるようがんばって参りますので
これからも温かいご支援・ご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。
〈15,000円〉
・羊の本にお名前をご掲載!
・原毛屋スピナッツで使える「10,000円のクーポン」をプレゼント!
(全商品対象)
〈10,000円〉
・原毛屋スピナッツで使える「10,000円のクーポン」をプレゼント!
(全商品対象)
最新の活動報告
もっと見る『羊の本』がついにできあがりました!
2018/05/08 13:50『羊の本』の発行とそれに付随する作業で、ここ数週間はスタッフ全員でバタバタしていて、ご報告が全然できておりませんでした。申し訳ありません! 先日、『羊の本』がついについにできあがりました。クラウドファンディングでのサポーターの方々から順次発送を始めております。受け取られた方々からは早速SNSにご投稿いただいたりと、本当に感無量です…。ポンタさんも毎日のように「嬉しい~嬉しい~~」と感謝しきりです。 まだお届けできていない方へも順次発送作業を進めておりますので、今しばらくお待ちいただけましたら幸いです!今週金曜には「羊の本 出版記念イベント」もおこないます。参加の申し込みをいただきました皆様、スタッフ一同心よりご来場をお待ちしております! (※イベントへの参加申し込みは締め切らせていただきました。イベント参加者様には、会場にて直接『羊の本』をお渡しいたします) もっと見る
六甲山牧場まで撮影に行ってきました!
2018/02/27 10:00先日兵庫県の六甲山牧場に、羊の写真を撮りに行ってきました! 春の毛刈り前なのでみんなモッコモコ…かわいい……。 そしてそして、生後二週間の仔羊ちゃんを今回許可を得て抱かせてもらうことができました! もうたまらなくかわいくて、行ったスタッフみんなメロメロでした。 ポンタさん、ぎゅ〜〜っと抱いて、そのまま連れて帰りそうな勢い…。 今回六甲山牧場で撮った写真は、羊の本に使わせて頂く予定です! どうぞお楽しみに! もっと見る
column#17:本出ますみの出版に向けての日々「PR(芳名)欄リターンご希望の方へご案内を発送いたしました」
2018/01/12 15:57新年あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願い申しあげます。 本日、1月12日(金)、「羊の本」PR欄へ掲載ご希望のパトロン様へ、「PR(芳名)欄のご案内」を発送させていただきました。発送準備をしている際、「皆様の思いをこんな風にして本に載せさせていただけるんだなぁ」とわくわくしながら封入しておりました。お手元に届くまで今しばらくお待ちくださいませ。なお、返送は1月31日(水)必着となりますので、何卒よろしくお願い申しあげます。 ▽ 「羊の本」編集中の一言 ▽ 2018年が明けました。年賀状に書き添えられた一言に力を頂いております。 このお正月の間に「羊の本」の全体を見通し、タイトルやリード文を書いていきました。中身の詰まっている章もあれば、ふりだしに戻って考え直さなければいけない章もあり、緊張感のある日々を過ごしております。 最初この本を手掛け始めた頃は、「30年分のコンテンツがあるから大丈夫」と思っていました。しかしいざ編集し始めると、再取材や書き直しも多く、さらに新しい資料も次々と見つかって呆然としました。まるで大海に小舟で漕ぎ出すような気分です。 さて、私が羊に係わって30年余りですが、その中で何度もつまずき、何度も読み返してきた内容が、ちゃんとこの本に盛り込まれるかどうか、内容が裏付けできるかどうかに、心をくだいているところです。羊に係わる皆様のお役に立つ本になることを目指したいと思っています。 どうぞ本年もよろしくお願い申しあげます。 (本出ますみ) === 本年もどうぞ宜しくお願い申しあげます。年賀状などでも応援のお言葉をいただき、ありがとうございます。 とうとう「羊の本」発行予定の2018年が始まりました!編集作業は“3歩進んで2歩さがる”のようにも見えますがじりじりと、でも確実に前進を続けています。 断片的にしか見えていなかった内容が1月に入ってから全体的に見えるようになってきました。これからは足りないパーツを付け加えて、整えていく段階。 寒い時期ですが、まずは風邪をひかないように全力で頑張っていきたいと思います。 (ひとえ) === もっと見る
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