2021/10/04 00:12

スピード重視の重機の作業は、とてもありがたかったのですが、キャンプに来てくださる方がそこでテントを張って横になれるかと言えば、あちこちに笹やら竹やらの鋭い根がチクチクと残っていて、あまりにも申し訳ないと思っています。

そこで、ここ1週間ほどは、足は地面にずり這い、手にはのこぎり鎌で目に付くありったけの根っこを土から引き抜いておりました。そんなことばかりしているので手の関節が太くもなるわけですが、以前、大工さんの手仕事を見ても思ったのですが、農業も土木も握力が必要な仕事だと実感しています。

黙々と地道にやっていれば、気が付けば結構な量の根っこがあちこちに山となっていて、先日は、それを大学生のみんなに運んでもらいました。

若さの成せる技でみるみるうちに場が整っていき、今回は夜までいてくれたので、ソーラーライトをあちこちに配置もしてもらいました。写真で見ると、素敵に見えなくもないのですが、イルミネーションの機能は考えてないので、実際には大したことはありません。

それでも、灯りがともるということは、ポツンと一軒家に暮らしておきながら申し上げるのは気が引けますが、ほっとするものがあります。



台風一過で大空の夕焼けが美しい里山。

本当は、世の中が正常に動いていれば他に楽しいことがいっぱいあったでしょうに、みんなとても良い子たちで、元気に手伝ってくれて、なんだかそれがかえって健気に思えてしまう農婦は、母の心で、おやつを出して、おいそうに食べる姿にほっとします。

季の野の台所での様々な経験が、少しでも大学生のこれからの人生の糧となればいいなと思いつつ、明日もひとり黙々と根っこの引き抜き作業をがんばります。