2021/05/24 17:52

これまでにご支援いただいた方々、ありがとうございます!おかげさまで現在のご支援額はおよそ50万円、目標金額の62%に達することができました!

今回は【特産品セットBコース】のリターン品、「曳地一夫さんのあんぽ柿」をちょっとご紹介させていただきます。

あんぽ柿は曳地産の家のある福島県伊達市梁川町五十沢で生まれた干し柿の一種です。製造過程で「硫黄燻蒸」することが特徴で、そのことにより通常の干し柿とは違うアメ色に輝く色になります。蜂屋柿という種を使うのも特徴で、とても大きい干し柿です。

曳地さんとの出会いは2013年。私がまだ大阪から福島に通っている時でした。

曳地さん夫妻


特産の干し柿「あんぽ柿」は2011年から放射性物質の影響で生産が自粛されました。生産ができなくても、柿の実を取らないと来年いい柿の実ができなくなるため、生産者は泣く泣くすべての柿の実をもいで捨てるしかなかったのです。それは2013年も続いていました。

曳地さんのもとには毎年通いましたが、「自分の子どもを殺すようなもんですよ…」と、柿を捨てながら言った言葉が忘れられません。

目には見えない放射性物質が、原発から60キロも離れたここでも目には見えない被害を生んでいました。

柿の実をすべて木から落とす



その後何年もかけて、あんぽ柿の生産は復活していきました。

軌道に乗ってきたばかりの2019年秋、全国で猛威をふるった台風19号で曳地さんの柿はまた大きな被害を受けました。

その様子はYahoo!ニュース特集に書きましたので、こちらをご覧ください

ー「どうして福島ばかりなのか」 原発事故と台風被害「あんぽ柿」農家の苦悩ー

https://news.yahoo.co.jp/feature/1533

様々な苦労がありながらも曳地さんはあんぽ柿をはじめ、桃や野菜も作っています。


柿の干し場

苦労が立て続けにあっても曳地さんはいつも笑顔です。その理由をこう話してくれました。

「農業を守るというよりは、地域での生活を守っていくという気持ち。土地は先祖からの預かりもので、次の世代に渡さないと。そりゃあ、狭い世界で面倒くさいことばっかり。でも嫌なことも全て受け入れて、ここで生きていくの。笑ってね」



*現在も出荷時に放射性物質の検査を全袋で実施しています。リターンと同じ商品は、全てが検出限界値未満でしたのでご安心ください。


2020年産のあんぽ柿。飴色に輝く