2021/05/11 19:00

にんじん湯復活に関わってくださった地元の協力メンバーをご紹介します。

今回ご紹介するのは、にんじん湯のロゴを制作してくださったタウンデザイナーの三浦さん。にんじん湯店長の大武との対談形式でお送りします。(以下、敬称略)


プロフィール

三浦 有喜(みうら ゆうき) 

タウンデザイナー/豊橋市職員

学生時代からJリーグなどを取材、サッカーライターとして活動。その後、大ナゴヤ大学にて名古屋の文化をテーマにしたまちづくりに携わる。その経験を地元でも活かしたいと考え、豊橋市役所へ入庁。まちなかの活性化や、まちなか図書館の計画・企画などの業務、介護保険担当を経て、現在はシティプロモーション担当。市職員の傍らまちづくりに関わるデザイナーとしても活動。豊橋市制110周年のロゴや、敬老週間ポスター、開発ビル最終計画「さらば」のデザインなど。

デザインを担当された「とよはしアスリート夢応援プロジェクト」ときわ通りフラグの前で


― ロゴ制作を頼まれた時は?

三浦 自分でいいのかなというのが正直な感想。「サウナの梅湯」(京都市下京区)のことは知っていたので、人蔘湯も見劣りしないものにしなければとプレッシャーでしたね。初回の打合せでは大武さんの横には超有名人(湊三次郎)がいるし、どうしようかと思いました(笑)

大武 三浦さんが梅湯に行ってくださっていたフェイスブックの投稿を見ていたので、感覚的にも割と近い人かなと思っていました。最初の出会いも閉店する「菊乃湯」(豊橋市)に関する企画で、銭湯から始まったご縁でした。その出会いがつながっていけばいいなと思い、今回、ロゴの制作をお願いしました。かわいいロゴを作っていただきありがとうございます!

にんじん湯のロゴ

― 豊橋市役所の職員でありながらデザイナーとしても活躍する三浦さん。名刺にある「タウンデザイナー」を名乗り始めたきっかけは?

三浦 入庁1年目に「まちなか活性課」に配属になった時、上司が「街の遊撃手」「街の御用聞き」として活動しており、自分が役所で目立てるとしたらデザインだと思い、名乗り始めました。プロダクトやグラフィックだけでなく、街全体のデザイン、街の編集を担えたらと思っています。もともと、まちづくりをやりたくて役所に入ったのですが、デザインで変えていこうという考えではなく、ライティングの経験を生かし、発信を頑張りたいと考えていました。入庁前の1年間、名古屋の魅力を発見、発信しているNPO法人「大ナゴヤ大学 」でデザイナーと一緒に仕事をしていて、出てくる発行物は格好いいのが当たり前でした。役所に入り、広報物を見て「これでは誰にも届かない」と思い、本格的に自分で作ったのが採用ポスターです。デザインが好きなやつがいるんだと職員に知ってもらえるきっかけにもなりました。2016年の市制110周年ではロゴデザインを作らせてもらいました。


― 三浦さんはデザインを通じてまちづくりへアクセスを続ける。京都市役所での勤務経験もある大武さんは、市職員が地域に出て積極的にまちづくりに関わることをどう考えますか?

大武 京都では市職員が地域に出ることが多かったです。自分が地元住民として活動する時、市職員が自分のできることで地域の頑張っている人を応援しようとしてくれたのはありがたかったです。密にコミュニケーションが取れるのもやりやすく、自分が職員の立場の時も心がけていました。地域で活動している人たちをリスペクトしながら、さらにそれを仕事にも生かしていける関係性はいいなと思っています。豊橋市も、三浦さんや他の職員の方々がいてくれるので、京都とは動き方は違いますが、いい関係を築けたらと思います。私の知る限り京都市職員の中でクリエイティブ系のことをやっている人はあまりいなかったので、そこは京都とは違った強みだと思います。


― 今後、人蔘湯とやってみたいことは?

三浦 銭湯はコミュニティの中心。高齢者が集まれる場であると共に、若い人が経営することで若者が来る可能性もある。今まで交わらなかった人たちがここで多世代交流するのはすごくおもしろいですね。駅前で建設が進むまちなか図書館(仮称)もあり、人の流れが変わる期待はあります。結局、まちづくりは人と人のつながり。今、つながりが希薄になっているからこそ、まちなかに拠点がいくつもでき始めているのが流れとしてすごく楽しい。人蔘湯がまだ表に出てきていないクリエイティブな人との出会いの場になってくれたら、みんなで一緒に何かできそうな気がします。

大武 梅湯では、お客さんとして来ているクリエイターと一緒にコラボグッズを作っています。豊橋だと、クリエイター同士が出会える場所があまりないと思うので、そういう場所にもなってほしいと思っています。三浦さんもぜひ、お風呂に入りに来てください!風呂上がりにダラダラしていたら、誰か来て何か起こると思うので。銭湯は不思議と他のお客さんと喋る雰囲気になりやすい。ゆとなみ社も、スタッフからお客さんに話しかけてコミュニケーションをなるべく取るというスタンス。他の場所ではないことが起こるんじゃないかなと思いますし、そういう風にしていきたいです。

三浦 大分県別府市など、お湯からクリエイティブが生まれる印象がある。本当に期待したいし、自分もその一員に混ぜてもらいたいと思っています。


以上、三浦さん、ありがとうございました!次回のメンバー紹介は、舞台映像作家の山田晋平さんを予定しております。お楽しみに!

引き続き、ご支援よろしくお願いいたします。


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インタビューは地元ライターの飯塚さんに執筆いただきました。わかりやすい文章をありがとうございます!

ライター:飯塚雪
1985年、愛知県豊橋市生まれ。大学卒業後に東京へ上京、地元新聞社への就職をきっかけにUターンする。7年間の記者活動を経てフリーに。2020年に立ち上げたローカルwebメディアaoものにて豊橋・田原地域のニュースを発信中。

飯塚さんに執筆いただいた、にんじん湯のイベントレポートもぜひご覧ください!