▼岩本太郎からのメッセージです
1988年、実質的に「昭和」の最後の年の春、盛岡の大学を卒業して、何のツテもないまま東京に出てきた私はひょんな偶然から、当時赤坂にあった出版・広告業界誌に入社。それが今日まで約30年に及ぶ記者・ライター人生の始まりでした。
折しもバブルに沸き返っていたメディアの世界に新卒サラリーマンとして揉まれ、バブルが崩壊し阪神大震災やオウム事件などで日本社会が大きな曲がり角を迎えた頃にフリーライターとして独立。以来、「ただで原稿を書く」フリーライターから「少しは儲かるようになったけど今度は使い捨て」の“100円ライター”になった、などと自嘲しながら既に20年以上のキャリアを積み重ねてはきたものの、今や出版界は経済の縮小とネットの台頭で青息吐息。そんな中でかろうじて生きながらえてきた100円ライターも、今ではクラウドを通じて安いギャラで集まる”1円ライター”にも押されて、いよいよ全盛期の遺物と化しつつあるようです。
これまでほとんど著書を出すこともなく、このまま無名で消え去っていくかとも思われたライターが50歳も過ぎた頃になって初めて出させていただく「単著」としての自叙伝です。たわいもない内容ですが、もしかしたらそこには揺れに揺れたここ30年の日本社会、メディア界における一端の真実もまた含まれているかもしれません。あるいはこれが私のデビュー作にして「遺作」になってしまう恐れもなしやという今回の本ですが、そうした意味からも(そうならないようにとの意味からも)ご支援をいただければ幸いです。
▼岩本太郎単行本デビュー作戦について 株式会社出版人 今井照容
『炎上!百円ライター始末記』をもって岩本太郎の単行本デビューを飾ろうと思った。
〝百円ライター〟とは、私が彼に贈呈した、まあ「ブリキの勲章」である。
いつまでもタダ《フリー》のライターなんかじゃなく、せめて百円くらいのライターになれ、というラジカルな激励と若干の皮肉と揶揄を込めた。もっとも〝百円ライター〟なる言葉自体がもはや絶滅危惧種だろう。「チルチルミチル」なる商品名で「幸せを呼ぶ青い鳥の百円ガスライター」としてデビューしたことなど忘れ去られようとしている。
岩本太郎を〝百円ライター〟と呼ぶことは岩本に対して二重三重の意味で失礼に当たるのかもしれない。私としてはこうした失礼なことでも面と向かって言い合える間柄だと勝手に自負している。
私は現在、神田神保町で出版人という小さな会社を営んでいるけれど、株式会社と肩ひじを張ってみたところで、所詮ひとり出版社であり、社員はいないし、カネもない。そこで私が企む岩本太郎単行本デビュー作戦に賛同してくれる同志をクラウドファンディングで集めようと思ったのである。
『炎上!百円ライター始末記』は岩本太郎にとって初の単著であり、オールアバウト岩本太郎とも言うべき、岩本太郎のライター人生を凝縮した本である。ただし、岩本太郎という一人のライターのありふれた回顧譚ではない。板子一枚下に書きとどめられたのは東京アドエージを振り出しに、広告・出版業界の周縁を漂流しサバイバルしてきた、同時代の記録である。岩本君の業界遍歴・体験は私など及びもつかぬほど豊富だ。舐めてきた辛酸もまた。
彼が書き残さねば誰も書かなかったマスコミ業界の裏面史、同時代の記録を、こうして世に問い、歴史の彼方の読者に審判を委ねる。それが岩本太郎単行本デビュー作戦の本当の意図だ。
むろん、そんなお堅い話は抜きにして、岩本太郎の軽妙で冗漫な独特の語り口を楽しみ、ズッコケぶりを笑いながら気楽に読んでもらう一冊にするつもりである。もっとも笑いながら、ふと戦慄する瞬間が読者諸兄を必ずや襲うはずである。
▼岩本太郎のプロフィール
1964(昭和39)年名古屋生まれ。静岡市育ち。岩手大学人文社会科学部卒業後、1988年に東京へ。広告業界誌の編集者として2社で通算約6年半勤務した後、1995年にフリーライターとして独立。放送・出版・広告などマスコミ界の動向に関するレポートを主に手がける。また、オウム真理教問題など、社会的に話題を呼んだ事件の現場ルポ等にも取り組む。共著に「ドキュメントオウム真理教」「町にオウムがやって来た」「格安!B級快適生活術/都市の裏ワザ本」(いずれも正式または実質的に絶版中)。
▼資金の使い道
編集費、営業費、制作費の一部に充当いたします。
▼リターンについて
3000円 本に製作協力者としてお名前を掲載する
5000円 完成した本を一冊送る+本に製作協力者としてお名前を掲載する
8000円 完成した本を一冊送る+本に製作協力者としてお名前を掲載する+ 開催予定の出版記念イベントに半額の参加費でご招待
1万5000円 完成した本を一冊送る+本に製作協力者としてお名前を掲載する+ 開催予定の出版記念イベントに無料でご招待
20000円 完成した本を一冊送る+本に製作協力者としてお名前を掲載する+ 開催予定の出版記念イベントに無料でご招待+岩本太郎さんとのランチ交流会に無料でご招待
30000円 完成した本を一冊送る+本に製作協力者としてお名前を掲載する+ 開催予定の出版記念イベントに無料でご招待+岩本太郎さんとの酒精交流会に無料でご招待
▼最後に
ありきたりの言葉ですがご支援のほど何とぞ宜しくお願い申し上げます。支援して損した気分にならないよう全力を尽くします。
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