2021/05/25 07:00

うきは市小塩地区で干し柿を作られている、今村きみ江さん。


実は本業は地元でお弁当やさんを経営されてます。

周囲の反対もよそに、もうすぐ定年だったお仕事を辞められ58歳の時に一念発起し始められたとのこと!


うきはでは西村早生(ニシムラワセ)という柿の品種を昔から育てる事が多く「不完全甘柿」といって一つの木に甘柿と渋柿が成るそうです。

渋柿はそのままでは食べられないので、樹上から落とされほとんど捨てられてしまう運命。

それだけではなく、やっと立派に色づきいよいよ無事出荷となった甘柿も、出荷時の検査でゴマ(柿の黒い点)が多い=渋が多いと判断されたものは弾かれてしまい、結局処分するしかないそうです。

「これはもったいない、干し柿にできんやろか?」と、20年ほど前から近所の柿農家さんに声を掛け、渋柿を引き取る事を始められました。


いざ干し柿作りをスタートされるも、九州の秋は気温が高く、良く見る軒下に吊るす方法では一晩でカビだらけ。

それでも今村さんは諦めず、トライ&エラーを何年も繰り返したのち、行き着いた方法・・・

それは農業をされていたご主人が、乾燥しいたけを作るために導入した乾燥機にかけるというもの。


皮を剥く機械とヘタを取り除く機械も導入し、安定した量の美味しい干し柿を作れるようになりました。

そしてそこにたどり着いてからも、更なるおいしさを追求し、毎年改良を重ね・・・

ついには熊本から取り寄せたという、2つの機械が合体した自動ヘタ取り皮むき機を思い切って購入、干し柿作りは更に本格的になったという訳です。


今でこそフードロス問題が取りだたされていますが、日本人が昔から持ち合わせる「もったいない」精神と今村さんのイノベーション精神が融合した"今村式"干し柿は、もっちりとした弾力ある食感とこってり深い甘みが特徴的です。スムージーにもぴったり◎


干し柿、召し上がったことがない方もいらっしゃると思います。

今回のスムージー「THE ONE」の鍵となった今村さんの干し柿、どうぞお楽しみに〜!