はじめまして。村松啓市(むらまつけいいち)と申します。私はこれまで17年間、ファッションデザイナーとして活動をしてきました。
ファッションを学んでいた学生時代、イタリアの老舗糸メーカー「リネアピウ」社に特待生として留学する機会をいただき、世界トップクラスのニットデザインが集まる環境でファッションを学びました。
そして、ファッションデザイナーとしてブランドを立ち上げて以来、私はニットの専門知識を強みにして、ファッション業界での活動を続けてきました。
現在私は、東京から静岡の茶畑に囲まれた山間に拠点を移し、「muuc(ムーク)」というファッションブランドと、「AND WOOL(アンドウール)」というニット製品を専門に扱うセカンドブランドの運営をしています。
ファッション業界は今、さまざまな問題を抱えています。私はファッションデザイナーとして、一部の人のための特別な服を単にデザインするだけではなく、服を取り巻く環境や関わる人たちの暮らしなど、その周辺にあるすべてのものや仕組みをデザインする必要があると考えています。
そのような思いから、私は2つのブランドの運営と並行して、これまでさまざまな活動をしてきました。そのうちの1つが「雇用創出プロジェクト」です。
この取り組みは、さまざまな事情から外に働きに出ることができない人に「在宅ワーク」のお仕事を提供したり、工賃が低価格に設定されることの多い就労支援事業所さんに適正価格でのお仕事を発注したりするものです。
今回のクラウドファンディングへの挑戦も、このプロジェクトの一環として行います。
私たちの活動をより多くの方に知っていただくこと、製品の予約販売を行うことでお仕事を必要としている人に雇用を提供することが目的です。
●「在宅ワーク」を必要とする人にお仕事の提供
私たちは、さまざまな事情から外に働きに出ることができない人、例えば
・幼いお子さんがいる主婦の方
・定年を迎え自分のペースで働きたい方
・
病気や障害と付き合いながら働きたい方
などに「在宅ワーク」のお仕事を提供する取り組みを行なっています。
●「就労支援事業所」さんへのお仕事発注
さらに、工賃が低価格に設定されている場合が多い「就労支援事業所」さんに、適正価格でのお仕事を発注しています。
在宅ワーカーさんや就労支援事業所の利用者さんには、誰が作業をしても仕上がりのクオリティに影響が出ないような単純作業(例えば、編み機のレバーを左右に動かすだけ、糸にビーズを通すだけ、など)を、製品製造の工程から抜き出してお願いしています。
●私たちがこのプロジェクトを行う理由
静岡の田舎で活動する、私たちのような小さなブランドが、どうしてこのような活動をするのか尋ねられたり理解してもらえなかったりすることもよくあります。私たちの活動の背景には、ファッションアパレルが抱えている「職人不足・後継者不足」の問題があります。
年々、技術の高い職人の数は減少し、思うような服作りができなくなってきています。技術力のある職人を育てるには時間もかかり、この「職人不足・後継者不足」の問題は、ファッション業界において非常に深刻な問題です。
私たちは社会貢献や人助けのためだけにこの活動を続けているのではなく、自分たち自身のためにやっています。これからも皆様に愛していただけるような上質な製品を提供できるブランドであるためには、必要不可欠な活動だと考えています。
●関わる人みんなを幸せにする「魔法のストール」
「雇用創出プロジェクト」をより多くの方に知っていただきたい……、そんな思いから2年前に私たちが作った製品が「みんなを幸せにする魔法のストール」です。
これは、私たちのブランドの1番人気の商品だった、「手編み機」と呼ばれる昔ながらの機械で1枚1枚丁寧に仕上げる天然素材の大判ストールを、カシミヤ100%で作り、商品開発を行なったものです。
「作る人・売る人・買う人」と、このストールに関わるすべての人を幸せにできる仕組みを作り、「魔法のストール」と名付けました。
●上質で高級な製品に仕上げることで実現できる仕組み
私たちのブランドの製品は、1つ1つ「手作業」で仕上げるため大変な手間と時間がかかり、大量生産することはできません。しかしその分、上質で高級な製品に仕上げることができ、無理に安価で販売することなく、適正な商品価格の設定を行うことができます。
この仕組みによって、現場の作り手には、極端に低賃金ではない雇用を提供し、適正な工賃を支払うことができます。
さらに、買い手となるお客様には、一般的なオートメーションの機械で作られる同価格帯の製品よりも上質なものをお届けすることができます。
●誰でもできる仕事を提供しつつ最高品質の製品に仕上げる
「雇用創出プロジェクト」に参加してくれている皆様にお願いしている手仕事は、誰が作業をしても仕上がりのクオリティに影響が出ないような単純作業ですが、最終段階の仕上げ作業は、私たちのブランドのプロのスタッフが手がけています。
ニットの専門知識をもつ私の強みを活かし、他にはない最高の品質を保証しています。
「作る人」「買る人」そして私たち「売る人」と、製品に関わるすべての人を幸せにする「魔法のストール」を通して、この活動を少しでも多くの方に知っていただきたいと思っています。
●2回のクラウドファンディングへの挑戦を通して
私たちはこれまでに2回、クラウドファンディングに挑戦しています。
▼2019年夏
▼2020年夏
私たちにとっては難しい挑戦だと考えていましたが、2回ともたくさんの方に応援・ご協力をいただきまして、目標を達成することができました。本当にありがとうございました。
このクラウドファンディングへの挑戦は、その後の私たちに大きな変化をもたらしてくれました。たくさんの方が私たちの活動を知ってくださり、終了後も私たちのプロジェクトへの参加や協力を申し出てくださる方たちが問い合わせをくださるようになりました。
活動を始めた当初の私たちが、想像もしていなかったことです。
▼就労支援事業所さんと一緒に新商品を次々と開発
▼最終的な仕上げ作業を担ってくれる作業者さんの増員とそれに伴う設備投資
▼遠方(県外)の就労支援事業所さんへの編み機の貸し出しやリモートでの使い方レクチャーなどの新たな取り組み
▼静岡県「地域のお店 デザイン表彰」大賞(知事賞)の受賞
▼アトリエに集まるたくさんの方たちと一緒にイベントや感謝祭を開催
●私たちが抱える「みんなを不幸にしてしまう」大きな課題
しかし私たちは、まだまだ多くの課題を抱えています。その中でも、今回、3回目のクラウドファンディングに挑戦しようと思った理由は、主に以下の2つになります。
❶仕事の数よりも仕事を必要としている人の数のほうが圧倒的に多い(まだまだ仕事が足りていない)
在宅ワークを必要とする人や、適正賃金が支払われる仕事を必要としている就労支援事業所さんは、まだまだたくさんいます。つまり、「仕事を必要としている人」に対して「仕事の数」のほうが圧倒的に不足しているということです。
❷大量生産できない製品のため事前予約をもらわないとほしい人に製品を届けることができない
私たちの製品は、1つ1つ手仕事によって製造することで、他にはない大変高品質な製品に仕上げることができ、そのことがこの仕組みの実現を支えています。その反面、製品製造に大変な手間と時間がかかり大量生産ができないので、シーズンに入ってから注文をいただいても、生産が間に合わないためお断りしなければならない状況になります。
ここ数年間の活動を通して私たちの製品を知ってくださる方、販売店さんなどが少しずつ増えていますが、注文をいただいてもお断りしなければならない状況が少なくない件数発生しております。
「製造の仕事がほしい人」「製品をほしい人」の両方が揃っているにもかかわらず、お断りしなければならない……、「みんなを不幸にしてしまう」状況が生まれてしまっています。
●3回目のクラウドファンディングへの挑戦で伝えたいこと
私たちのような小さなブランドは、たくさんの在庫を抱えることは難しく、さらに、上質で高額な素材(糸)も常時大量に仕入れるということも難しい状況にあります。
クラウドファンディングに挑戦し、シーズン前の早い時期から予約注文をいただくことで、以下の2つの課題を解決したいと考えています。
❶仕事を必要としている人がまだまだたくさんいる中、仕事の数が足りずお断りしなければならない状況を改善したい。
❷早い時期から予約注文をいただくことで、製品をほしいと言ってくださる方に販売できていない状況を改善したい。
私たちの抱えるこの課題、特に「❷」については、私たちだけのものではなく、多くの中小ブランドが抱えている問題です。今回のクラウドファンディングへの挑戦が、そのようなものづくりの現場の事情を皆様に知っていただく機会にもなればいいと考えています。
●スケジュールについて
今回のクラウドファンディングにご支援いただいた皆様には、下記のスケジュールでリターン品をお届けいたします。尚、こちらの製品は9月中旬以降順次、各取引先販売店・オンラインショップ等への納品を予定しております。一般販売開始後のお届けになる場合もございますので、何卒ご了承ください。
・6月29日 クラウドファンディング終了
・7月上旬 生産準備開始(糸の仕入れ・お仕事の発注)
・7月上旬 リターン「御礼のメール」送信
・7月24日 リターン「村松啓市とオンライン飲み会」開催
・9月下旬 リターン「魔法のストール カシミヤ100% 大判」発送
・9月下旬 リターン「魔法のストール ヤク100% 大判」発送
・9月下旬 リターン「ケーブル編みのアームウォーマ」発送
・9月下旬 リターン「ケーブル編みのニット帽子」発送
・10月下旬 リターン「手編み機で編んだ靴下」発送
・10月下旬 リターン「ケーブル編みのスヌード」発送
●資金の使い道について
目標金額100万円を達成した場合、いただいた支援金は「雇用創出プロジェクト」における人件費(作業者工賃)を中心に、大切に使わせていただきます。主な内訳は下記になります。「支援金の流れ」を紹介する動画を作成しましたので、合わせてご覧ください。
・運営費・人件費:32万円
・材料費:22万円
・設備費:13万1千円
・商品開発費:10万円
・広報費:8万円
・梱包消耗品・送料:5万円
・キャンプファイヤー手数料・決済手数料:9万9千円
今回ご用意したリターン品は、すべて「手仕事」によって仕上げられている製品です。「手編み機」と呼ばれる昔ながらの機械を使い、在宅ワーカーさん、就労支援事業所さん、アトリエに通ってくださる作業者さんなど、たくさんの人の手を借りながら、私たちの独自の技術で1つ1つ丁寧に仕上げています。
私たちの「雇用創出プロジェクト」にご支援いただくだけでなく、他にはない上質なニット製品を体験してもらいたいと思っています。
▼魔法のストール カシミヤ100% 大判
「作る人」には適正価格の賃金を支払い、「買う人」には市場に出回る同価格帯の製品よりも上質なものを提供し、「売る人(私たち)」は自分たちの上質な製品と雇用創出の活動を同時に知ってもらうことができる、そんな「作る人・売る人・買う人」みんなを幸せにしてくれるストールを作って、「魔法のストール」と名付けました。
上質なホワイトカシミヤ(100%)を使用しています。カラーは、今回のクラウドファンディング限定色「ブルー」を含む、合計10色をご用意しました。
▼魔法のストール ヤク100% 大判
カシミヤ100%の「魔法のストール」の素材を、ヤク100%で作ったストールです。前回のクラウドファンディングで大変ご好評をいただきまして、今回も作ることにしました。
原料は、モンゴルの首都ウランバートル市から約650km離れたバヤンホンゴルの遊牧民の方から分けていただいた、希少なヤクの毛です。繊維を傷つけないように一頭ずつブラッシングして毛を採取し、糸が作られています。
カラーは3色ご用意しました。
▼ケーブル編みのアームウォーマー・スヌード・ニット帽子
私たちが以前からお仕事をご一緒し、この1年で新商品開発なども積極的に進めてきた、就労支援B型事業所「ライク」さんと一緒に作った商品です。
こちらのアームウォーマー・スヌード・ニット帽子に編み込まれているケーブル模様を「手編み機」で編み上げるためには、非常に高い技術が必要です。「ライク」さんと一緒に、「どのような作業ならお願いすることが可能か?」というところから一緒に考えながら、作り上げました。
大量生産はできませんが、オートメーションの機械で作られた製品に比べ、ケーブルの模様がふっくらと立体的に盛り上がって、やわらかく弾力がある大変高品質な製品に仕上がっています。
3つのアイテム共に、1サイズ、カラーは4色ご用意しました。
▼手編み機で編んだ靴下
こちらも、「ライク」さんと一緒にこの1年で商品開発に挑戦した製品です。デザインから製造工程まで、一緒に試行錯誤して作りました。
以前から「肌にやさしくあたたかい靴下がほしい」という声をいただくことが多く、ニットの靴下を作りたいと考えていました。やわらかく、締め付けすぎず、重ね履きもできて、靴が履けるように厚すぎないなど、1つ1つ丁寧に考えて作り上げました。
素材には、カシミヤ5%・ウール70%・ナイロン25%の糸を使用し、やわらかさと強度を出しています。1サイズ、カラーは3色ご用意しました。
▼ギフトパッケージ
私たちの製品はギフトとしても大変喜ばれると、ご好評をいただいております。そこで今回は、リターン品をギフトにもご利用いただけるように、ギフトボックスをご用意しました。
製品と合わせてこちらをご希望された方には、梱包した状態でお届けいたします。
クラウドファンディングを通して、私たちの活動や課題を伝えることに取り組む中で、私自身が実感していることは「自分たちの活動がいかにたくさんの方に支えられているか」ということです。
これは、いつもご支援ご協力をくださっている皆様だけでなく、実際に手を動かしながら製品製造にかかわってくれている方々や、ブランドを支えてくれている身近なスタッフ1人1人に対しても思っている気持ちです。
ファッションデザイナーとして、単に服をデザインするだけでなく「環境をデザインすることが必要だ」と感じ始めたときから、どうすればそれが実現できるのかを悩み続けてきました。
でも、気づけば私の周りには、その環境が整いつつありました。
今はまだ想像もできないようなことでも、前を見て取り組んでいれば必ず辿り着けると思っています。これからも、たくさんの方向に可能性が伸びていくように、自分たちにできることをやっていきたいと思います。
引き続き、応援していただければうれしいです。よろしくお願いいたします。
ファッションデザイナー
村松啓市
私たちのクラウドファンディングを応援してくださっている皆様、本当にどうもありがとうございます。試行錯誤しながら手探りで続けている活動を応援してくださる皆様のおかげで、ここまで活動を継続することができています。
この度、新たに追加のリターン品をご用意しました。引き続き、何卒よろしくお願いいたします。
▼カシミヤ100% アームウォーマー
こちらは、私たちがいつもお世話になっている就労支援B型事業所【ライク】さんと一緒に、今年新たに商品開発して作った、カシミヤ100%の糸で作る非常に繊細で滑らかな肌触りのアームウォーマーです。
ライクさんにお仕事をお願いできることに加えて、製品としても「高品質で最高のものを……」という想いで、何度も試行錯誤を繰り返して完成させた製品です。
▼カシミヤ100% 手編み機でつくるニットベスト
昔ながらの「手編み機」を使って、人の手で1枚1枚編み上げるニットベストです。身幅にゆとりがある作りになっていますので、男女問わず、ゆったりとリラックスした着心地を味わっていただけます。
素材は【魔法のストール カシミヤ100%】と同じ、上質なホワイトカシミヤの糸を使用しています。軽くてあたたかい薄手のベストなので、シーズンを問わず快適に着ていただけます。
▼ヤク100% 手編み機でつくるカーディガン
こちらは、ヤク100%の糸を、昔ながらの「手編み機」と呼ばれる機械で1枚1枚編み上げるカーディガンです。ヤク素材のカーディガンは、もちもちとしていてとても暖かくカジュアル感があるのに、肌触りはゴワゴワとせずにとても滑らかでやわらかいことが特長です。
昨年のクラウドファンディングでは、ヤク素材のストールが大変好評だったので、今年はカーディガンも数量限定でご用意しました。
▼カシミヤ100% 手編み機でつくるセーター
【魔法のストール カシミヤ100%】と同じ上質なホワイトカシミヤ100%の糸で作るセーターです。大変やわらかく肌触りもすばらしいセーターで、私たちが自信をもって皆様におすすめできる製品です。「手編み機」を使って、1枚1枚丁寧に編み上げてお届けします。ぜひ、この上質な着心地を一度皆様に味わっていただきたいです。
サイズは4サイズ(02/03/04/05)展開でご用意しました。全体的にゆとりをもたせた作りになっていますので、男女問わず幅広い着こなしをお楽しみいただけるアイテムです。
最新の活動報告
もっと見る私たちは今年、再びクラウドファンディングに挑戦します。
2022/04/26 16:30こんにちは、ファッションデザイナーの村松啓市です。突然のお知らせになりますが、こちらの投稿のタイトルにある通り、私たちは今年「クラウドファンディング2022」に再び挑戦することにしました。いつも応援してくださる皆様に、なぜ再びクラウドファンディングに挑戦するのか、その思いをお伝えしたく活動報告を書かせていただいております。最後まで読んでいただけると大変うれしいです。●クラウドファンディングに3年連続で挑戦しましたこれまで3回クラウドファンディングに挑戦してきました。▼2019年夏▼2020年夏▼2021年春いつも挑戦を見守ってくださっている方からは、「きっと成功するよ」と毎回とてもあたたかい言葉をかけていただきました。しかし、私を含むスタッフ一同「今回はきっと無理だな……」と、不安な気持ちで最終日までの時間を過ごしていました。3年連続で目標金額を達成できたことは奇跡のようなことだと思っていますし、応援してくださる皆様のおかげだったと思っています。本当にありがとうございました。●3年間で少しずつ環境がよくなりました私たちがクラウドファンディングに挑戦する一番の理由は、「雇用創出の活動を伝えるため」です。クラウドファンディングをきっかけに私たちの活動を知って、参加や協力を申し出てくださった方たちもいます。アトリエの設備や作業環境を整えたり、少しなら在庫を抱えられるようになったり、お仕事を発注している就労支援事業所さんから「工賃を上げることができた」というご連絡をいただいたり、小さく始めた活動が少しずつ育っていることを実感しています。クラウドファンディングで皆様から予約注文をいただいたニット製品の製造を担ってくれている、在宅ワーカーさんや就労支援事業所さん、そして日々アトリエに通って作業をしてくださるニット職人さんなどの技術も、この3年でとても向上したと感じています。私たちの雇用創出の活動は、同時に「職人の育成」も目指しています。技術者を育てるのは時間がかかることだと覚悟していますが、その想いも今、叶い始めています。そしてそれ以上に、クラウドファンディングへの3回の挑戦を通して、たくさんの方に私たちのブランドや活動を知っていただけたこと、たくさんのすばらしい出会いがあったことが、今の私の一番の財産だと感じています。●今の課題を解決するためにクラウドファンディングに再挑戦します3年で少しずつ育ってきている活動ですが、まだまだ「仕事を必要としている人に対して仕事のほうが圧倒的に不足している」という状況は続いています。前回のクラウドファンディングの挑戦の際にお伝えした、私たちのような「小さなアパレルブランドが上質な素材を調達して多くの在庫を抱えることが難しい」状況も変わってはいません。スタッフとも話し合い、今年もできることならクラウドファンディングに挑戦して、シーズン前に予約販売を行うことができればいいと思いました。しかし、今回で4回目になるクラウドファンディングの挑戦に対して、私は2つの大きな課題も同時に感じています。1つは、リターン品「カシミヤ100%の大判ストール」が高額であることです。私たちの雇用創出の活動は「高級品だからこそ成り立つ仕組み」でもあります。激しい価格競争の中でも無理に安価にしないことで、現場の作業者の皆様に適正賃金をお支払いすることができる仕組みを作っています。もちろん、1枚1枚手仕事で仕上げているため大量生産はできませんが、市場の同価格帯の製品と比較しても高品質を実現しています。ご購入いただく方にも価格以上の品質を体験していただける製品になっているはずです。そのような背景はありますが、「誰もが気軽に購入できる値段」ではないと、私自身理解しています。もう1つは、リターン品「カシミヤ100%の大判ストール」が長年ご愛用いただける製品であることです。年数を重ねるごとに、風合いややわらかさ、肌馴染みがよくなる上質な「天然繊維」から作られているので、毛玉がついたり形が歪んだりすることなく、1枚お手元に置いていただければ長年にわたってご使用いただけます。いつも私たちのブランドを応援してくださる皆様には、同じ製品について度重なる支援や購入を呼びかけることになってしまい、私は心苦しく感じております。新しく私たちの活動を知ってくださる人を増やし、さらにいつも私たちを応援してくださる皆様にも楽しんでもらえる、その両方が実現できる形でクラウドファンディングを開催することができないか……数ヶ月前からスタッフと一緒にずっと考えてきました。●メインのリターン品を変更します雇用創出の活動をよりたくさんの方に知っていただくために、いつも応援してくださる皆様にも楽しんでいただくために、私たちは「より手に届きやすい製品」で改めてクラウドファンディングに挑戦することを決めました。4回目となる今回は、メインのリターン品を変更します。リターン品の詳細については、後日改めて発表致します。先に1つだけお伝えしますと、「カシミヤ100%の大判ストール」は私たちのブランドがスタートした頃からの一番人気の商品ですので、リターン品のラインナップには今回も用意したいと考えています。開催期間は2022年5月20日(金)〜6月29日(水)までの40日間を予定していて、現在準備を進めています。これまで3回のクラウドファンディングで「作る人・売る人・買う人」みんなを幸せにできることを大切なコンセプトにしてきましたが、そこからさらに範囲を広げてよりたくさんの人を幸せにできるようになればいいと考えています。継続的に応援・協力してくださる皆様のおかげで、私たちは倒れることなくプロジェクトを前進させることができています。本当にどうもありがとうございます。今年挑戦するクラウドファンディングは、日頃からご支援・ご協力くださっている皆様にも楽しんでいただける内容にしたいと思っています。どうぞ楽しみにしていてください。引き続き、応援していただければ幸いです。最後まで読んでくださって、ありがとうございました。ファッションデザイナー村松啓市 もっと見る
9月下旬お届け分のリターン品を発送しました。
2021/09/28 13:30こんにちは、ファッションデザイナーの村松啓市です。この度のクラウドファンディングにご支援・ご協力いただきましてありがとうございました。先日、9月下旬お届け分のリターン品の発送作業が無事終了しました。皆様のお手元に製品は届いておりますでしょうか? 末長くご愛用いただければ、大変うれしく思います。今回お届けしたのは、9月下旬お届け分の・魔法のストールカシミヤ100%大判・魔法のストールヤク100%大判・ケーブル編みのアームウォーマー・ケーブル編みのニット帽子・カシミヤ100%のアームウォーマーです。引き続き、10月下旬お届け分の発送の準備をスタッフ一同で進めておりますので、まだ製品がお手元に届かない皆様、どうぞ楽しみにお待ちいただければと思います。今回のクラウドファンディングでは、「魔法のストールカシミヤ100%大判」に、前回・前々回のクラウドファンディングではご用意がなかったクラファン限定色の新色「ブルー」をご用意しました。こちらのカラーが、今回の一番人気の色になりました。スタッフと話し合いを繰り返して、悩みに悩んで「一番いい青色」だと思うカラーを選んだので、大変うれしく思っております。クラウドファンディングへの挑戦前に皆様にお知らせしました通り、今回の挑戦は、前回・前々回に比べて期間を前倒しして行いました。これは、私たちのような小さなアパレルブランドにとって非常に重要なことでした。秋冬の製品を事前の早い段階からご注文いただくことで、大量生産できない手仕事で仕上げる上質な製品を作り、様々な事情を抱える方に製造に加わっていただき、少ない在庫で負担なくこの仕組みを回すことが可能になります。皆様のご理解のおかげで、これまでよりも計画的に秋冬製品の準備ができまして、在宅ワーカーさんや就労支援事業所さんにも、途絶えることなくお仕事を発注し続けることができました。そして、私たちのアトリエで日々、高度な技術を必要とする仕上げ作業に取り組んでくださっているニット職人の皆さんも、これまで以上に自主的に考えて行動してくださって、本当に助かりました。私たちにとってうれしいことは、製品を実際に使ってくださるお客様が喜んでくれることですが、同時に、制作現場の皆様が活き活きされていたことも本当に印象的でうれしかったです。これからますます大忙しになりますが、引き続き頑張っていきたいと思います。私たちだけでできることにはまだまだ限界がありますが、皆様の力を借りながら、これからも活動を続けていきたいと考えています。心強い仲間に支えられていることを、とてもうれしくありがたく感じています。今回、3度目の挑戦をしてみて、年数を重ねることで少しずつ改善されていくこともあれば、やはりこのような活動を続けて「ものづくり」の制作現場の環境をよくしていくためには時間がかかるものだと改めて実感しています。引き続き、私たちの活動を見守っていただけると大変うれしいです。これからも、どうぞよろしくお願いします。また、こちらで活動報告させていただきます。ファッションデザイナー村松啓市 もっと見る
クラウドファンディングへの挑戦が残り4日になりました。
2021/06/25 12:00こんにちは、ファッションデザイナーの村松啓市です。いつも私たちの活動を応援してくださっている皆様、ありがとうございます。先月から挑戦を続けてきたクラウドファンディング「みんなを幸せにする【魔法のストール】で在宅ワークの雇用創出をしたい!2021」も、いよいよ残り4日になりました。本日は、残り数日となりましたクラウドファンディングについて、今の率直な気持ちを皆様にお伝えしたいと思い、この活動報告を書かせていただきました。今回の挑戦について今思うことは、「1つの活動内容で3回目は難しい」というのが正直な感想です。私たちの声が届く方たちにはすでに【魔法のストール】がお届けできている状況であったり、私自身、何度も大きな声で挑戦を掲げることには、やっぱり少し負い目を感じてしまいます。。。もしかしたら、クラウドファンディングで何度も挑戦する姿を見せることは、自分自身の信用貯金を引き出しているだけなのかもしれない、とも感じでいます。でも、自分たちが自信と責任をもって作っている製品だからこそ、声を大きく出してしっかりと届け、活動を続けていくべきだと、弱気になる自分に言い聞かせています。先日、私たちの製品製造を手伝ってくれているニット職人さんたちに改めて取材をしたり、アンケートをとったりして、お話を聞く機会を作りました。また、先週末は『ニット職人と逢える会』というイベントを、私たちの店舗兼アトリエで行いました(ご来店くださった皆様、本当にありがとうございました)。手を動かしてニット制作に携わってくれている方たちや、お客様、応援してくれている方たちから直接話を聞いて思うのは、「この活動をもっと世の中に広めていきたい」「もっといい環境に育てていきたい」ということでした。正直、まだまだたくさんの方の「想い」に助けられている部分が多い活動ですが、きっと、必要としている人は、制作する側にもお客様の中にもまだまだたくさんいるはずだと、常に感じています。クラウドファンディングは残り数日で、今回は目標を達成することができないかもしれませんが、私たちの活動はまだまだこれからですし、引き続き声を出して、手を動かして、足を使って、すばらしい製品を作りお届けしていきたいと思っています。よろしくお願い致します。ファッションデザイナー村松啓市※今回のクラウドファンディングは「All-in方式」で実施しています。目標金額を達成できなかった場合も、リターン品をお届けしますので、どうぞご安心ください。 もっと見る
コメント
もっと見る