【靴下にまつわる豆知識】#2 踵(かかと)の形成
※「#1 靴下の編立」をご覧いただいていない方は過去の活動報告よりご確認下さい。
靴下の「踵(かかと)」ってどう形成されているかご存知ですか?
#1でご紹介した編機と針の動きによって、筒状に編まれていくことは何となくイメージがついたと思います。ですが、そのまま編んでていても筒状のまま。。。ではどうやって踵を付けるのでしょうか??説明してゆきます!
まず、踵まで編みが到達すると、機械は自動的に角度を付けながら半回転を繰り返し踵を形成します。その際ただ半回転で編むのではなく下に引っ張りながら編むことで綺麗なカーブを描き、ヒトの足首に沿った見事な踵が形成されます!
踵を付けることによってサイズという概念が生まれたり、履き心地が良くなったりと「踵(かかと)」は靴下にとって重要なポイントです。
ちなみに、靴下工場名などでよく見かける「莫大小」ですが、(読み方は「メリヤス」)15世紀ごろに日本に伝わった、靴下を表すスペイン語の”メディアス”やポルトガル語の”メイヤス”が変化して”メリヤス”となったと言われています。莫には「無い」という意味があり、伸縮性がありサイズの大小を問わない生地や製品という意味で、この字があてられたようです。
つま先も踵と同じように半回転で編んで形成されています。ただし、つま先(編み終わり)はパカッと空いた状態で仕上がるのが一般的です。底をどうやって閉じるのかは次回、
#3 つま先を閉じる職人技
にてご説明させていただきます。
以上、引き続きよろしくお願いいたします。