2022/04/17 07:30

黄色く輝くひまわりが一面に広がる風景には道行く人の足を止めて、写真に収めたり、そこに居合わせた人同士の会話を生まれさせたりする力があるようです。

春に耕した畑に種を植え、双葉が出て、本葉が出て、、、スクスクと育つひまわりの育つ様子は畑の前を当るたびに心をワクワクさせ、花が咲くが待ち遠しい気持ちが続きます。

でも、ひまわり畑には違う場面もたくさんあって、そのバックヤードとも言うべき営みがあって、見ていて心躍るステージが成り立つのです。

そんなひまわり畑の舞台裏を一部ご紹介します。

玉ねぎ畑(写真左上)
3年間ひまわりを育てた畑は冬の間もお借りしているので、管理しなければいけません。そこで空いている時期に初年度は玉ねぎを植えてみました。畑全面ではなく一部だけに植えて、次のひまわりの種まきまでの間育てたのですが、行事や天候の巡り合わせで収穫が予定通り全くい気ませんでした。やっと収穫ができる日が来て掘り出してみると玉ねぎは巨大化して大きいものはハンドボールくらいにまで。味はおいしかったです。皆さんにお配りしました。

台風の通過後(上段中)
1年目はひまわりの収穫時期までに大きな台風が来ました。房総半島をはじめ鉄塔などの倒壊や民家の屋根の多大な被害があった年です。どうやってひまわりを守るか考えた末、畑に前日までにたくさんの支柱を立て、ひまわり同士を紐でつないで倒れることを防げないかと試みました。その後の様子です。紐が外れていたひまわりは根本から倒れてしまっていました。

車の中はひまわりだらけ(右上)
この年は台風が過ぎて数日後、また台風が来るとの予報が出ました。ひまわり畑の周囲の田んぼは農家の方々が一日中フル稼働で稲の収穫をしています。ひまわりの収穫は本来、畑で種の熟した花をとり、その場で金網を使って種を花から外します。しかし、畑全体を台風が来るまでに収穫することは時間的にムリと判断。生徒と一緒にひまわりの頭の部分だけ切り取り、急なことでお大きな容器や車などを借りることができなかったので、マイカーの中に詰め込むことに。
車内天井までひまわりで埋まりました。

ひまわりの乾燥(左下)
切り取ったひまわりは種をすぐに外す作業ができなかったため湿気を帯びているので、種をとるまでの間に腐らないように花についたまま乾燥をさせることになりました。外における場所がないので急遽夏休み中の美術室の床に広げて乾かすことになりました。(写真は一部)

畑全体に網をかける(右下)
2年目は早く種まきをした周囲の畑で深刻な鳥害が発生しました。カワラヒワという小鳥が集団でやってきてあっという間に熟したひまわりの種を食べてしまうのです。何も対策をしないと全て食べ尽くされてしまいます。同じくひまわりを育てているところでは一つづつ花にネットをかけたり鳥の嫌がる音の出る機械を置いたり、凧で鳥を追い払うなど様々な試みがされています。
結局ネットで鳥が食べられないようにするのが効果は一番だとのこと。うちの畑はいろいろ試した末、全体を網で覆う方法を取ることにしました。しかし隙間から入り込んだり引っかかったりした鳥の保護のための巡回が必要となり、3年目は1本ずつネットをかけることになりました。

畑の後始末(動画↓)
収穫の終わったひまわりの茎や生えた雑草の始末をしています。エンジン付き草刈機は女子高生にはちょっと危ないので教員がやります。