先日、国分寺から町田へ移動する際、2時間半ほど余裕があったので、勝手シャルソン移動。実行中のクラウドファンディングのチラシを50枚ほど持っていたので、通りがかりの家々に住む人を想像しながら、気が向くとポスティングをした。ポスティングは通常、確率論の話だ。反応率が0.5%なら、1万枚撒けば50人からアクションがある、というような。クラファンのポスティングはあまり事例がないので、データも存在しないかもしれない。仮に効果測定してみたとして、宅配等と比べたらいい結果は得られないだろう。でも僕は、「パクチー銀行」というネタを、僕がインターネットを介して伝え得ない人たちに伝わることを期待して、これを実行している。それにより、クラファンの支援者が増えることは期待していない。ほぼないだろう。でも、「金融機関跡地にパクチー銀行をつくる」というネタになにかを感じる人がいるだろうし、たとえ僕と受け取った人にコミュニケーションが生まれなくても、チラシがその人の考えや人生に何らかの変化をもたらすことは間違いないと思う。ポスティングは、それを想像してニヤつくだけの遊びだ。国分寺から町田までの20km超に、たったの50枚のチラシである。ポストでそれを見つけた人は、ラッキーだ。しかし、ほとんどの人は自分の幸運に気づかず、即座に丸めて捨てるかもしれない。それを手に取り、読むに至る確率は大変に低い。しかし奇跡は起こった。そのチラシを、受け取った人が現れたのだ。Facebookでタグ付けされて、僕はそのことを知った。友人の清原さんが、手に取った。誰かが持ってきてくれたのか、本当に全国ポスティング中なのか誰か知っている人いますか?自分でもにわかには信じがたいが、とにかく、チラシは彼に届いた。気分で道を選び、「いい感じ」がするところにのみ、投函する。清原さんが、「宝くじに当たるぐらいの大当選」とコメントをくれた。彼がオーナーを勤めるカフェの場所を知らなかったのはもちろん、特定の誰かに届けようと狙ったわけでもない。「パクチー銀行」は開くまではもちろん、開いてからも、「よく分からない」場所でありたい。思考停止して、これは「カフェである、以上!」と思い込むこともできるけど、僕は「どうなるか分からないこと、ただし、僕自身はめっちゃ楽しめること」を積み重ねていく。そこで起こる「事故」は、まるで奇跡のような体験だが、実はそれを起こすのは日々の小さな営みだと思うから。