▶はじめに
2021年10月に奈良県奥大和エリアの入口にあたる山間の町・宇陀市での芸術文化振興と町おこし観光事業を組み合わせた映画上映祭「OKUYAMATO MIND FILM FESTIVAL」をNPO法人メディアネット宇陀主催で開催します。
舞台は「女人高野」で知られる多くの国宝・文化財を有する室生寺を中心とする宇陀市室生エリア。
そこにある国宝 室生寺は俗世から離れ瞑想を行う山林修行の場であり、水の神信仰、仏教などが融合しながら独自の美学を生み出し守り継いできた日本における芸術文化の聖地でもあります。
この室生寺をメインイベントの会場とし、それらを囲む大自然の中に設置するサブスクリーンにて新作・旧作を問わず映像作家の作品をセレクトし上映する映画上映祭を行い、昔と同じく性別、国籍など問わず多様な方々に宇陀や室生寺を肌で感じてもたいたいと思います。
▶ このプロジェクト立案のきっかけ
>>発起者・樹野テツオ(うえの てつお)のきっかけ
はじめまして。今回このプロジェクトを発案させていただきましたNPO法人メディアネット宇陀の樹野テツオ(うえの てつお)です。
昨年10月に故郷の宇陀市に帰郷しました。
それまでは、東京の映像制作の業界に身を置いていましたが、目まぐるしいスピードで全てが変化し、あらゆる表現が大量消費される都会の経済活動に疲れ果ててしまい、半ば逃げるように東京から故郷の宇陀市に活動拠点を移しました。
そんな僕を、受け入れ励まし癒してくれたのは、少し老いた祖母や母、近所のおじさんやおばさん、そして、バス停、道、山間からののぞき見える空、
それは「故郷」そのものでした。
自分の原点の「故郷」が今も変わらずあること。
それが自分の人生において何よりも大切で、不確定な今を生きる「自分の存在」を保障するものになることだということに気づき、今まで自分がないがしろにしてきたことの大切さを改めて思い知りました。
この大切な故郷が現在、若者の減少、経済・社会の中心が都市部に移り持続性の低下 、 観光客・住民の移動方法の減少などのさまざまな要因から「これから先も変わらずある」ことが困難な状況となっています。
「摩耗しきっていた僕を優しく受け入れてくれたこの町に自分のできるやり方で恩返しがしたい」
そして
「この町を(僕がそうであったように)自分の子供や孫に帰るべき場所として受け継ぎたい」
という思いから、
映画という自分が関わってきた芸術文化を軸に、この町の観光資源を活かしながら、次の世代(30年後の子供たち)が誇れる町にできるようにしたいと、この企画を全力で考えました。
まだまだ半端で未熟なものかもしれませんが、たくさんの人に助けられながら、あと少しで実現できるところまできました。
失われつつあるぼくらの故郷を次の30年後誇れる町にするために、頑張っていきたいと思います。
>>主催者・稗田 睦子(ひえだ むつこ)の思い
みなさん、はじめまして。NPO法人メディアネット宇陀にて理事長をしております稗田と申します。
メディアネット宇陀は2006年町村合併を契機に「生き生きとしたまちつくるために、市民の声を聴き、その声を地域メディアを通して発信する」ことを目的に市民有志により立ち上げました。今日まで12年間にわたり様々な地域の情報を発信し近年はユーチューブで宇陀市以外の方にも視聴いただけるようになりました。
この12年の実績を踏まえ、活動をもう少しグローバルに展開したいと考えていたところ、今回の発起人となった樹野テツオさんがメディアネット宇陀に来てくれました。そこで、彼を中心にフィルムコミッション事業を開始し、その第1回の事業が今回の「OKUYAMATO MIND FILM FESTIVAL」となる予定です。
宇陀の地は古くは大和の中心であり、有形・無形の文化財や伝統行事を今に伝えています。しかし、そのような豊かな文化を持つ宇陀でありましたが、現在は1軒の新刊書店、映画館、レコード店すらない状況です。だからこそこの映画上映祭を通して、生の文化に触れる機会が少しでも生まれればと期待しています。また、この上映会は室生寺の御厚意により客殿をお借りしての稀有な上映会となると思います。
▶僕の故郷「宇陀市」
奈良県北東部、大和高原の南端に位置し、四方を山に囲まれた高原都市。榛原、室生、大宇陀、菟田野の4つのエリアに大きく分かれています。
総人口: 27,828人; (推計人口、2021年2月1日)
人口密度: 112人/km2
国指定文化財:52箇所(室生寺など)
国登録有形文化財:2箇所
県指定文化財:35箇所
古くは古事記にも名前が出るこの地域は信仰の起りにかかわる多くの伝説を有し、独自の仏教美術を継承してきました。また現代においても谷崎潤一郎(小説家)、土門拳(写真家)の作品にも題材として扱われ、ダニ・カラヴァン(彫刻家)など海外の芸術芸能文化人に愛されてきた町でもあります。
このような町で暮らす人々に芸術文化を楽しむ機会を設け、文化的な価値観で地元のすばらしさを再確認してもらいたい
また、関係人口を少しでも増やし宇陀市の魅力を都市部の人に理解してもらいたい
そうすることで、宇陀市を芸術文化の町として また次の時代へつないでいくことができると信じています。
▶このプロジェクトで実現したいこと
私たちの企画する「OKUYAMATO MIND FILM FESTIVFAL」の目的は、現在私たちの故郷が抱えている問題を芸術文化振興と観光事業を組み合わせることで解決することです。
私たちは、
芸術文化を楽しむ機会が減っている町の人々に、映画を見る機会をもってもらう
と同時に
都市部から観光にお越しくださる方々には、宇陀の地で大自然の中で芸術作品を楽しんでもらい「宇陀との深い関係を持つ人口」を少しずつ増やす
ことができると考えました。
これらの目標を今回1回だけではなく、持続的にこれからも達成し続けることで、現状の課題を解決し 、今まで故郷を守り継いできてくれた地元のおじさん、おばさんたちに恩返しをして、
↑室生寺のふもと365日休みなく回転焼きなどを提供しているおばあちゃん
そして30年後自分たちの子供たちに胸を張ってもらえる文化の町・宇陀にできると信じています。
▶連携企画について
「奥大和MIND TRAIL」公式フリンジイベントとして
奈良県奥大和移住・交流推進室企画の「奥大和クリエイティブスクール」に参加したことをきっかけに、昨年2021年10月~11月にかけて開催された「奥大和MIND TRAIL」の公式フリンジイベントとして認めていただくことになりました。
詳細については、活動報告にて近日中に公開いたします。
【奈良県内の同じ映画祭事業「なら国際映画祭」との連携】
奈良の平城遷都1300年目となる2010年より、2年に1回開催されている「なら国際映画祭」からも運営に協力いただき、当プロジェクトの開催が決定した際には「NARAtive(ナラティブ)※」作品の提供もしていただけることになります。
※「NARAtive(ナラティブ)」とは、なら国際映画祭のコンペで受賞した監督の中から選ばれ、翌年に奈良にて撮影が行われる
“今と未来、奈良と世界をつなぐ映画制作プロジェクト”です。
国際的な映画監督である河瀨直美監督に実際に宇陀に来ていただき、観客と共に映画を見て語れる企画を現在準備しているところです。
こちらも今後活動報告の中で随時みなさまに報告していきます。
▶資金の使い道映画上映祭運営にかかる費用
映画上映祭運営にかかる費用(設備費・人件費・映画上映料・リターン必要費用など)
▶実施スケジュール
2022年10月23日(土)・24日(日)
室生寺にて映画上映
※上映作品・タイムスケジュールは順次公開していきます。
※河瀨直美監督が登壇してくださるトークショーは現在23日(土)18:00~を企画しております。
▶リターンのご紹介
・主催者からの感謝メッセージ入り映画祭ポスター
→主催者から感謝の気持ちを書いた特性ポスターをご用意します。
※デザインは今後、活動報告で発表いたします!!
・限定URLにて動画配信(映画上映祭開催までのドキュメンタリー)
※制作:樹野テツオ 編集:メディアネット宇陀のものになります
・上記ドキュメンタリー映画のエンドクレジット(SPECIAL THANKS)に希望のお名前を記載
※支援時、必ず備考欄にご希望のお名前をご記入ください。
※報告書にもSPECIAL THANKSで記載されます。
・HPにSpecial Thanks Credit掲載
※支援時、必ず備考欄にご希望のお名前をご記入ください。
・レッドカーペットで主催と共に記念撮影
→2021年10月23日(土)18:00~室生寺にて開催の映画祭メインイベントに出席し、主催者ともに記念撮影をしてもらいます。(交通費、滞在費に関しては自己負担でお願いいたします)
・報告書(PDFにてメールで送付)
→準備期間から開催の本イベント開催まで(2021年10月24日(日) の軌跡をパンフレットのような形式でまとめた内容のものを12月末まで記載していただきましたメールアドレスに送付いたします。(主催者へのインタビュー、裏側の風景、町の人のお礼の声など)
・あなたの広報動画作ります!!(個人の方でも法人の方でもOK。1分間の広報動画を制作します)
→個人・企業問わず、みなさまの広報動画を制作いたします。(1分30秒以内のもの)
映画祭実行後の11月からメールやお電話、ウェブミーティングを活用した打合せを行い、ご希望の内容の動画を制作いたします。
※制作期間は打合せした内容によって変動しますが年度内(2022年3月31日)にできる内容を基本とします(季節など指定のある場合は例外とします。)
※奈良県外の方の場合、撮影内容に合わせて別途、交通費を請求させていただきます。
※内容によりご期待に沿えないものもございます。
【制作できない内容のもの】
公序良俗に反する内容、アダルト、法律に違反する行為の記録等に関連すると判断される場合
・その他
※リターンについてご意見ご要望がある場合は備考欄に記入してください。
▶最後に
この映画上映祭を第0回として考え、今後第1回、第2回と堅実に育てていきたいと考えています。
どうか私たちをご支援ください。
よろしくお願いいたします。
<募集方式について>
本プロジェクトはAll-or-Nothing方式で実施します。目標金額に満たない場合、計画の実行及びリターンのお届けはございません。
■ 特定商取引法に関する記載
●販売事業者名: 特定非営利活動法人メディアネット宇陀
● 事業者の住所/所在地:〒633-0253 奈良県宇陀市榛原萩原2449−1
● 事業者の電話番号:Tel:0745-88-9390
●送料:送料込み
●対価以外に必要な費用:プロジェクトページ、リターンに記載のとおり。
●ソフトウェアに係る取引である場合のソフトウェアの動作環境:該当なし
●その他記載事項:プロジェクトページ、リターン記載欄、共通記載欄(https://camp-fire.jp/legal)をご確認ください。
最新の活動報告
もっと見る河瀨直美さんから応援メッセージをもらいました!
2021/08/15 10:00みなさん、こんにちは!本日は、応援メッセージの紹介です!本映画上映祭にて、トークショーにお越し頂く予定の映画監督である河瀬直美さんから応援メッセージをいただきました!!!!!発起人 樹野さんとのツーショットーーーーーーーーーーーーーーーーー太古より日本の歴史の中心地であった奈良には、山や川という自然に宿る神への信仰がありました。石ころひとつ、至るところに神が宿り、神聖な記憶が随所に残る、稀有な場所です。宇陀市にある室生寺も奈良の古寺の一つで、約1250年前に創建され、地域に住まう人たちを見守り続けてきました。お寺や周辺に流れる川、神聖な森は、日常の風景として存在し、その豊かさ、尊さに圧倒されます。この伝統的なスポットで老若男女が交流するイベントが執り行われることは、そんな意識を次の世代に繋いでゆく意義の深いことだと思います。都会の喧騒をのがれ、静けさの中に自らの身を置くとき、この命は自分だけのものではないのだと何か大切なものに見守られているような気持ちになります。ふと見上げた空の青さを、木漏れ陽の温かさを、充分に堪能したら、きっと昨日より今日の自分が好きになれるはず・・・。ぜひ奥山に足を運んでくださいね。この文化交流が連綿と続き、宇陀の魅力が世界に発信されていくことを願って。かわせなおみーーーーーーーーーーーーーーーーーみなさま、引き続きぜひご協力よろしくお願いいたします! もっと見る
インタビュー第1弾:主催メディアネット宇陀の稗田さんに聞いてみました!
2021/08/11 12:23みなさん、はじめまして!本日より、活動報告を更新していきたいと思います。私は、発起者である樹野さんの友人である松尾と申します。私自身は、もともとは奈良県や宇陀市と関わりのなかった人間なのですが、樹野さんと知り合ったことをきっかけに宇陀に魅せられた元教員 現在NPO職員という者です。私の目線からこの映画上映祭や宇陀市、関わる皆さんをインタビューなどを通して、紹介してきたいと思います。第1弾となる本日は、この上映祭の主催者でもありNPOメディアネット宇陀の代表理事である、稗田睦子さんにお話を聞いていきたいと思います!ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー松尾:それでは、よろしくお願いします!それでは簡単に、稗田さんの自己紹介とご経歴をお願いします!稗田さん:NPO法人メディアネット宇陀の代表理事をしております稗田睦子と申します。私と宇陀市の関わりは35年前でして、それまでは宇陀に縁もゆかりもない状態でした。当時、県の事業で海外に研修行き、それを広めるというミッションを持っていました。そこで、当時引っ越してきたたばかりの宇陀市(当時の榛原町)に話をさせてほしいとお願いをしたのが、宇陀市との関わりの始まりました。そこから、女性模擬議会や耕作放棄地の活用のための活動「はしばみ」など地域のための活動をいくつか行っていました。松尾:なるほど、いろいろな活動を昔からされていたんですね。それで、どのようにメディアネット宇陀が始まったんですか?稗田さん:そんな活動を続けている中、2006年市町村合併により宇陀市が誕生しました。宇陀市はもともと難聴地域(放送の電波が十分に届かず、視聴することができなかったり、良好な映像を得ることができなかったりする地域 ※1)で、当時は、テレビ番組を見るために共聴テレビに入らなければならなかったんですね。今のメディアネット宇陀の前身ともいえる榛原共聴テレビというのがありましてそこのインタビューを受けたりする中で、いつの間にかメディアネット宇陀の設立にに関わるように なっていったんです。宇陀市におけるCATVは行政放送が主になります。そこで、メディアネット宇陀という団体を立ち上げ、市民の目で見て伝える放送枠をもらえないか?と交渉しました。 松尾:なるほど、そういう経緯だったんですね。そのように立ち上がったメディアネット宇陀にどのような思いを持たれていたんですか?稗田さん:当時は市町村合併後で、四町村(榛原町、大宇陀町、室生村、菟田野町)が個性の強い町だったんですね。みんな「おらが村」という感じで。そんな四町村が合併したので、みんなそれぞれの町で何が起こっているのかを知らなかったんですね。そこで、いろんな町のこと、町の話題とりあげることで、一つの町である宇陀市を知ってもらおうと放送を始めました。最初は「いやや、いやや。」と言っていた町の人たちも、今は「でたい!でたい!」と言われるようになってきました。松尾:ここまでのご功績やご苦労を聞くと、本当に頭があがりません・・・NPOに関わる若輩者として、稗田さんのNPOマインドを見習いたいと思います!松尾:さて、そのような思いを持ってやってきたメディアネット宇陀ですが、なぜ今回のフィルムコミッション事業、そして映画上映祭を行おうと思われたんですか?稗田さん:宇陀市も、なんとか活気を取り戻そうとやっているが、なかなかポイントにあたらないんですね。高齢化などの状態のなかで、何をしてもしんどいとなっていたんです。でも、宇陀は古来からさまざまなことの起こりとなっていた、それを宇陀市の誇りとしたいと思っています。でも、高齢化で伝統行事を引き継ぐ人がいない、消えてしまう恐れもある。それなら、記録として残していく必要がある。それが、メディアネット宇陀の目的の一つであり、それが、みんなの財産になると思ってやってきました。それを12年間やってきましたが、市の委託事業としてやっており、財源には限りがあります。組織を運営する中で、メディアネット宇陀をつないでいきたいという思いを願望として持っています。YouTubeなども行っているが、メディアネット宇陀が独自でやっていける、経営体制をとらないといけないと事務局長と一緒に思っていたんですね。「どうしたもんやろう」と思っていた時に、樹野さんが帰ってきて、若い子が入りたいと言ってくるのは珍しいことだし、新しい風を起こしてくれると思ったんです。彼は、「フィルムコミッション事業がしたい!」「これはお金は儲からへん。しかし宇陀市を対外的にアピールするには効果的だ!」と言ってたんですね。メディアネット宇陀の生き方として、従来の事業は継続しつつ、新たに事業が展開できるならば良いのではないかと考えたんですよね。その第一歩として契機として、映画上映祭を行いたいと思っています。松尾:なるほど、そのようなきっかけがあったのですね。稗田さんとしてこの映画上映祭にどのようなことを期待していますか?稗田さん:宇陀には、伝統的な文化はあるが、生の音楽や演劇などの芸術にふれる機会がほぼないんですよ。本屋さんも一軒もない。考えてみれば、生の文化に触れる機会は他の地域に比べれば、本当に少ないんです。なんとかして、少しでもいいものをとずっと考えていた。生の映画も、映画館がなく観ることもない。スクリーンで、生で鑑賞するのは、素敵なことだと思う。 大きなことをしたいと思ってはなくて、多くの人がこの事業を契機に自然あふれる宇陀に来て、色んな人とつながりを持って下さったらと思います。でも、とりあえずはこれが形になることに、私も一生懸命になっています。松尾:ありがとうございます!メディアネット宇陀や宇陀市、この映画上映祭への温かい思いが聞けて、本当に嬉しく思います。それでは、最後になりますが今回このクラウドファウンディングにご支援いただいている皆さんに一言お願いします!稗田さん:初めての取り組みであるクラウドファンディング 。「何とかこの宇陀に人の流れを呼び込みたい。」そんな思いで始めた映画上映祭です。清涼な山の中に千年以上も変わらぬ姿で佇む古刹室生寺、数多の人々が今も変わらず訪れる。そんな室生寺をお借りしての滅多にない映画祭です。 古来からの文化と現代の文化が融合する最高の舞台を皆様のお力によりお届けすることが出来ると確信しています。ご支援心より、心よりお礼申し上げます。ありがとうございます。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー以上、松尾のレポートでした!これからもインタビューや紹介をしていきます!※1 コトバンクより(https://kotobank.jp/word/%E9%9B%A3%E8%A6%96%E8%81%B4%E5%9C%B0%E5%9F%9F-1725548) もっと見る
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