【ご挨拶】
はじめまして。
RE:ARTH 倉橋大希(くらはしひろき)と申します。
プロジェクトページをご覧頂き、ありがとうございます。
2020年8月から京都市伏見区淀にて新規就農し、しいたけ栽培をスタートしました。
私は京都の大学で政治学を学び、そこからアフリカの政治学に興味を持ち、大学院では南部アフリカの地域研究に取り組みました。
2度の南アフリカ共和国やその周辺国での滞在を経験し、重工業中心の環境負荷と文化損失を無視した開発を目の当たりにし、「真の開発とは何か」を追求するようになりました。
そんななか、大学院修了後にヨーロッパに渡ると、ハンガリーでThe Blue EconomyとChido's Mushroomに出会いました。地球上の生態系から学び、その生態系システムを応用した技術で持続可能な社会を実現していこうという考えに心動かされました。
※The Blue EconomyとはZERI財団(Zero Emissions Research and Initiative)とその創設者であるグンター・パウリ氏が提唱する科学、イノベーション、企業家精神の結合が世界を変える新しいビジネスを生み出すと考える経済学であり、複数の産業がクラスター(連環)を構築することで、廃棄物を資源として再利用し最終的な廃棄物をゼロにすることを目指すものです。
※Chido's MushroomはChidoさんからインスパイアされ、立ち上げられたドイツにおけるコーヒー残渣を利用したきのこ栽培プロジェクトです。
※The Blue EconomyやChido’s Mushroomは倉橋とは無関係の団体・学問です。
まさに、それこそが真の開発だと感じました。
その後、一旦は京都の会社に就職し、社会人生活をスタートしましたが、どうしても自分の気持ちにウソをつくことができず、Chido's Mushroomに参加するため、ジンバブエに渡り、ボランティア活動に従事しつつ、Chidoさんからキノコ栽培について学びました。
日本に帰国後、コーヒー残渣を使用したキノコ栽培の実験をスタート。
それと同時にいろんな方々に持続可能な農業についてお話をさせていただきましたが、やはり農業に従事していない私のような者の話を聞いてくださる方はほとんどいませんでした。
そのため、農業生産者の方々にお話しさせていただくには、やはり同じ土俵に立って、いろいろな経験をしたうえでなければ共感を生むことなんて到底できないと考えるようになりました。
そのため、農業従事者になるべく、2016年よりきのこ栽培の経験を積むために京都府南丹市においてしいたけ生産者のもと、2年間しいたけ栽培の経験を積みました。
その上で、一人前のきのこ生産者になるべく独立し、2020年8月、遂にRE:ARTHのきのこ栽培ハウスが京都市伏見区に完成し、しいたけ栽培をスタートしました!!
現在は一人前の農業従事者として認めてもらえるよう、安定した生産量と売上を目指して菌床しいたけ栽培に取り組んでいます。
【実は39位なんです】
実は京都府のしいたけ生産量は全国で39位と、とっても少ないんです。
それがどれくらい少ないかというと、京都府の年間生産量が214トンに対して、全国1位の徳島県の年間生産量が7911トンと実に約35倍!なので、いろいろな小売店に聞いても、京都の市場で京都府産のしいたけはほとんど見ないとおっしゃいます。
だったら、そんな京都でしいたけ栽培をして1日でも新鮮な京都産のしいたけを地元の人たちに食べてもらいたい!そう考えてしいたけ栽培をスタートしようと考えましたが、進めるにあたっていろいろな壁がありました。
「しいたけ栽培は農業?それとも林業?」
そもそも、しいたけ栽培とは農業なのでしょうか?それとも林業なのでしょうか?
新規でしいたけ栽培をスタートするにあたって、いろいろ調べていると、面白いことに気づきました。それは、他の野菜とは違い、しいたけ栽培の位置付けがとても曖昧なところです。野菜や果物は基本的に植物なのですが、きのこ類は菌類という分類になります。また、今でこそビニールハウス内で菌床栽培というのが一般的になってきましたが、菌床栽培という栽培方法が確立される前は、山間の湿気の多いところで栽培されるのが一般的でした。そのため、きのこの栽培=山林であり、多くの場合、きのこ栽培は林業に位置付けられます。
徳島県のようにきのこ栽培(しいたけ栽培)が盛んな地域では、しいたけ栽培はその地域独自の位置付けが確立されているのですが、京都のようなしいたけ栽培があまり盛んではない地域では、しいたけ栽培=林業と位置付けられています。
私は新規就農者という認可をいただいており、定期的に京都府や京都市と面談があるのですが、京都府からは農業部門のご担当者様だけでなく、林業部門のご担当者様にも来ていただいています。こんなところにもしいたけ栽培の曖昧な位置付けが影響しているのかと驚きました。
「とっても小さなハウスから」
空調管理のもとでしいたけの通年栽培をしようと思うと、初期投資(設備)に多くの費用がかかってしまいます。例えば、わずか20mのしいたけ栽培ハウスを建てるのは、皆さんがよく見かける野菜を作っているハウス40mのものを2棟建てるのとほぼ同額です。
しかし、初期投資にかけられる資金があまりなかった私は、近所の先輩農家さんの知識をお借りしながら、しいたけ栽培ハウスの建設をできるだけ自分ですることに決めました。しかし、それでも必要なところにはお金がかかってしまうため、本来しいたけ栽培をスタートするのに理想的な大きさの1/4のサイズに計画を縮小せざるを得ませんでした。
また、生産者が少ないということは、単価や生産量、害虫対策などのデータもあまりないということになり、関係各所でのコミュニケーションには大変な時間がかかってしまいました。
電気工事やエアコン、断熱工事などは自分ではできないので業者さんに依頼し、パイプハウスの建設や床面の設置、栽培棚の設置を自分で進めていきました。
「しいたけ栽培とアルバイト」
栽培施設が小規模になってしまったため、生産量も限られてしまうため、早朝はしいたけ栽培、日中はアルバイトで生活費を調達し、アルバイトの終わる夕方から深夜にかけてしいたけ栽培という生活を1年間してきました。
最近では直売所などでも名前を覚えてもらえ、売り上げが安定的に向上してきたため、アルバイトの日数を少し減らし、よりしいたけの生産に集中することができるようになりました。
「しいたけ栽培農家にとって切っても切れない害虫の発生」
しいたけ栽培では、基本的に農薬などは使用しません。肥料もいりません。木材チップにしいたけの菌を入れ培養すると、木材チップから養分を吸収してしいたけが発生します。唯一使用するのは水です。散水(水やり)や浸水(菌床を水に浸けること)などで菌床内の水分を調整することでしいたけの発生を促します。
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水を使ったしいたけ発生操作動画です。一部冗談交じりのコメントが入りますが、ご了承ください。
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しかし、栽培ハウスの周辺は畑地帯が広がっています。
そのため、夜に電気をつけて作業していると、いろんな虫が寄ってきます。蚊、ハエ、カエル、コオロギ・・・など。中にはしいたけ栽培の天敵とも言える害虫もいます。それが、ハダニ、キノコバエ、ナメクジです。農薬等を使わないしいたけ栽培では、これらの天敵に対してできる処置も限られてきます。ハダニは湿度に寄ってくるので菌床を乾燥させて、キノコバエは成虫を粘着シートで捉え、ナメクジは1匹1匹お箸で捉えてハウス外に放り出します。また、収穫したしいたけはすべて1つ1つ、これらの害虫がついていないか目視で確認しています。最近ではこの虫確認の作業にもすっかり慣れ、日々のスキマ時間に確認作業をすることもできるようになってきました。
「一歩ずつ進みながらお客様の心を掴みはじめる」
就農から約半年ほどした頃、京都に緊急事態宣言が発出されました。
外出される方が減り、私のしいたけを販売していただいているお店でも来店者数が減ってしいたけも売れ残ってしまうのかなと思ったのですが、お店のスタッフさんに「この前しいたけ売り切れてしまって、倉橋さんのしいたけないの?ってお客さんに言われたんですよ」と言われることが増え、お店でも固定の売り場をいただけるくらいに皆さんに買っていただけるようになってきました。
最近では、直売所でしいたけを陳列していると、「あなたのしいたけ美味しいから、ここ来たら毎回買ってんねん」とお声がけいただけるようになりました。
このように、いいことも困難なことも経験しながらなんとか1年間しいたけ栽培を続けてきました。
【受賞】
就農するまでの2年のしいたけ栽培経験と、小規模からスタートしたため1つ1つの菌床を丁寧に管理できたため、京都府生しいたけ品評会において、京都府特用林産振興連絡会長賞を受賞しました!
【私の商品のこだわり】
私が目指しているのは環境に配慮した農業。そして、取引先やお客様から頂いた声やアイデアを形にした商品です。
「しいたけ」
しいたけは、その80%が水分と言われています。そのため、栽培で使う水の使用量を最低限に抑えることにより、しいたけ内の水分率を下げ、より風味の強いしいたけにこだわって栽培しています。
また、鮮度にもこだわっており、生しいたけの販売は物流会社を介さずに向日市、京都市、八幡市にある直売所に直接納品しています。そうすることで新鮮なしいたけをより新鮮な状態で皆様にお届けできています。海外産や他府県産のものは、どうしても物理的な距離から鮮度が落ちてしまいます。鮮度と品質にこだわって地元中心に販売することにより、新鮮なしいたけはこんなに美味しいんだということを知ってもらいたい。京都でもこんなに新鮮でおいしいしいたけが作れるということを証明したい。そして、地産地消という言葉があるように、新鮮な地元産の食べ物の良さを皆さんに知っていただき、みんなで京都の農業を盛り上げていきたいと考えています。
また、最近では食育にも力を入れており、地元で栽培しているからこそできる収穫体験を、地元の直売所などに出張して開催しています。特に小さなお子さんはしいたけの収穫は初めてで、楽しそうに収穫されている姿が印象的でした。これまでしいたけは食わず嫌いだったお子様も、収穫体験を通じてしいたけを食べるようになったというお声もいただけるようになってきました。
「エコトート」
RE:ARTHのエコトートは、コーヒーを使ったキノコ栽培の実験に取り組む中で、ご協力いただいていたコーヒーの焙煎事業者様(現在の麻袋提供者様)からいただいた一言がきっかけで生まれました。
「コーヒーって、コーヒーの出し殻もそうなんやけど、他にもいろんな廃棄物出るんやで」
詳しくお話を伺うと、コーヒーの生豆が入っていた麻袋や樽、コーヒー豆の生皮(チャフと呼ばれている)もたくさん出るとのことでした。その中でも、麻袋を見たときに私の目は釘付けになりました。コーヒーの麻袋にはそれぞれの農園のロゴなどがプリントされているだけでなく、取引の際に書かれたであろう手書きの数字や記号、生豆の品質を確認するために開けられた穴などがあり、同じデザインに見えても実は1つ1つに違った表情があり、その表情こそがこの麻袋がたどった唯一無二の歴史に見えました。
その表情をできるだけ残して何か別のものにできないだろうか。ありきたりかもしれませんが、私は鞄作りをしている同級生に相談し、麻袋の表情をできるだけ活かせる大きさや形を実現したものが、RE:ARTHのエコトートです。
【私たちの未来への取り組み】
RE:ARTHでは、コーヒー残渣(出し殻)を使用したキノコ栽培実験に取り組んでいます。
日本は世界でも有数のコーヒー消費国。そのほとんどを海外から輸入しています(一部沖縄地域で栽培されています)。Chido’s mushroomによると、1杯のコーヒーに含まれる実際のコーヒー豆の成分はわずか0.2%。99.8%は廃棄されています(一部農業に利用されたり、バオマス発電に使われたりもしています)。近年ではフードロスや食品ロスなどという言葉を頻繁に耳にすることがありますが、99.8%の廃棄率という数字は驚くべきものです。
また、コーヒーを抽出したコーヒー残渣には水分がたくさん含まれているため、燃えるゴミとして出しても燃えにくく、余計に燃料を消費してしまいます。
そこでRE:ARTHではこのコーヒー残渣を有効活用すべく、コーヒー残渣を使用したキノコの栽培実験に取り組んでいます。また、きのこを取り終わった後の菌床は土に返してやることができるだけでなく、農産物にいい影響があることも少しずつわかってきています。そのため、土→コーヒー→菌床きのこ→土という循環を生み出すことができるようになるのです。
今後、このコーヒー残渣を使用したきのこ栽培実験もより強化していきます!
【プロジェクトで実現したいこと】
今回のプロジェクトでは、就農から1年、様々な障害にぶつかりながらも手探りでその障害を克服し、今後もしいたけ栽培のみならず、コーヒーを使ったきのこ栽培などの循環型農業の実現や廃棄物削減に取り組んでいきたい!RE:ARTHの取り組みにご賛同いただける方々に私の取り組みを知っていただき、仲間になっていただきたいと思っています。また、このプロジェクトを通じて新鮮なしいたけやエコトートの良さを知っていただきたいと強く思っています。
~大丸京都店・京都信用金庫で展示が決定!!~
今回、大丸京都店と京都信用金庫、クラウドファディングBOOSTERで展開している「みっけ!KYOTO」にて応援いただいております。
下記期間、プロジェクト内容等を紹介いただきます!是非ご覧ください!!
〇《2021年9月23日~10月5日》大丸京都店様 1階店内ご案内所前特設会場
〇《2021年10月7日~10月15日(*日曜・祝日は除く)》京都信用金庫様【QUESTION 1階】
【資金の使い道・スケジュール】
皆様からいただいた資金は今後の実験活動や栽培活動に使わせていただきます。
【最後に】
新規就農から約1年。
これまでも、これからも課題は山積です。
それでも、地元産のしいたけをあまり目にすることがなかった京都ででも、美味しいしいたけが作れることを証明したい!そして、どうしても物理的に鮮度が落ちてしまう海外産や他府県産のしいたけより新鮮な地元産のしいたけの良さを多くの方に知っていただきたい!
また、今のままの農業ではなく時代とともに進化し、地球と共存できる農業にしていきたい!
そんな強い想いを持ってこれからも活動していきます。
そんな活動にご賛同いただける方!仲間募集中です!
Instagram:@kura_mush_room
Facebook:キノコ革命
Youtube:kurachannel
■特定商取引法に関する記載
●販売事業者名:倉橋 大希
●事業者の住所/所在地:請求があり次第提供致しますので、必要な方はメッセージ機能にてご連絡ください。
●事業者の電話番号:請求があり次第提供致しますので、必要な方はメッセージ機能にてご連絡ください。
●送料:送料込み
●対価以外に必要な費用:プロジェクトページ、リターンに記載のとおり。
●ソフトウェアに係る取引である場合のソフトウェアの動作環境:該当なし
●その他記載事項:プロジェクトページ、リターン記載欄、共通記載欄(https://camp-fire.jp/legal)をご確認ください。
最新の活動報告
もっと見るついに達成!!
2021/10/30 10:55ついに目標金額を達成しました!募集期間終了の2日前というギリギリの達成ですが、ご支援いただいた皆様に感謝感謝です。本当にありがとうございます。そして、この数日でついに次回の「コーヒーを使ったキノコの栽培実験」が決まりました!そのためのコーヒーかすが、たくさんの方々のご協力のもと、続々と集まっております!今回の実験で使用するコーヒーの量は実に1.3トン!菌床をつくる11月中旬に向けて、こちらもがんばります! もっと見る
展示の終了!そしてあと500円!!
2021/10/15 23:49たくさんのご支援ありがとうございます。10月15日で京都信用金庫様QUESTIONでの展示が終了し、「みっけ!Kyoto」の展示が終了しました。大丸京都店と河原町御池にあるQUESTIONという非常に人通りの多いところで展示していただけたことは、とてもいい機会であったと思っています。そして、その展示のおかげもあって、目標まであと500円!!!!となりました!あと半月突っ走りマッシュ!ちなみに、あらたにRE:ARTHのランディ・ジョンソン・・・いや、ランディングページなるものと、素人モーション・・・いや、プロモーションビデオなるものが完成しました!是非以下のリンクからご覧ください!https://www.r-e-arth.com/shiitake もっと見る
記者会見
2021/09/24 20:43本日9月24日(金)、朝早くから関係者が集合し、大丸京都店の1階入り口付近に設置された「みっけ!Kyoto」展示会場にて記者会見がありました。大丸京都店のデッチーくんはRE:ARTHのエコトートを持ってポーズをとってくれました!グッジョブ! もっと見る
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