良いモノを永く。長年の相棒として侘び寂びを感じられる『GROW 育てる鞄 AGING TOTE for the Blue』
『鞄の町豊岡』にて、革の加工に拘り鞄作りを行ってきた者が企画したプロジェクトです。
本プロジェクトでは培った技術を最大限注ぎ込み、使う素材、デザインコンセプトを拘り尽くしました。
はじめに
本プロジェクトは鞄生産量日本一を誇る、鞄の町豊岡にある兵庫県鞄工業組合が取り組むSDGsの目標達成に向けたモノづくりのプロジェクトです。
《豊岡の歴史参考画像 (サイト豊岡鞄とは)より引用》 https://www.toyooka-kaban.jp/concept/
本プロジェクトの企画、製造を行った(有)クラフト 広山
海洋が抱える問題に対してアップサイクルという形でコミットし、革の経年変化を存分に愉しめ、所有する事の意義を感じられる『GROW 育てる鞄 AGING TOTE for the Blue』
『GROW 育てる鞄』は、1000年の伝統を誇る豊岡の鞄産業のルーツとなった、伝統工芸品『柳行李』をモチーフとした鞄です。
柳行李の古き良き『趣』を表現する為、使用に応じて色艶が増す革のエイジング(経年変化)という特徴に特化した、『アラスカ』というイタリアンレザーを使用し、侘び寂びを感じ愉しんで頂ける様に『GROW 育てる鞄』と名前が付きました。
また、タイトルや前述にあります『柳行李』と『海』に対して、プロジェクトに至った『2つの製作背景』があります。
柳行李をモチーフにするきっかけとなった製作背景
『鞄産業の今後』
本プロジェクトでモチーフとなった鞄産業のルーツである柳行李は、昭和期では柳行李に携わる職人が1万人ほど存在しましたが、現在は数人しかいません。この現状に対し、今の鞄産業も厳しい状況があります。
上の表が鞄産業の国内の事業所数ですが12年の間に半数以下に、コロナ禍における現在では更に加速して減少していることが考えられます。
こういった厳しい現状の中、鞄の町豊岡というモノづくりの町を知って頂き、豊岡の鞄産業の文化や魅力を1人でも多くの方に知って頂きたいと思っています。
海洋の持続可能性を考えるに至った製作背景
『海との関わりと課題』
本プロジェクトでは鞄を作る為に多くの生産で使用される『革』と、これまで事業を行なってきた地場である『豊岡』、これら2つはそれぞれ密接な海との関わりがあり、それぞれ課題を抱えています。
①非常に多くの水を使用する革業界
弊社では創業からこれまで30年ほど、多くの革製品に携わってきました。革はタンナーによって『鞣し』を経て製造されますが、革1kgあたり17,000リットルもの水を使用して製造されていると言われています。
中には排水の際に海の汚染に繋がるケースもある様です。
②多くの海の恵みを感じられる豊岡
また豊岡という地では、蟹などの海産物に恵まれた城崎温泉、日本渚百選に選ばれた竹野浜など、風情感じられる海と密接な関わりがあります。
ですが昨今竹野浜近辺では、プラスチックゴミが浜辺に多く打ち揚げられています。
また海の幸が多い事から豊岡では漁業も盛んですが、最近では漁師さんが漁網を使って漁をされる際に、魚よりプラスチックゴミの方が大漁に揚がる事がある。という事があるそうです。
またその引き揚げたゴミを漁師さんが負担し、廃棄するという事にも課題がある様です。
こういった問題がある中、SDGsの目標でもある『作る責任、使う責任』といったフレーズには問題意識を感じました。
そこで材料の製造背景から納得出来る製品作りを行う為、密接な関わりのある海洋の持続可能性に対してプロジェクトを立ち上げました。
海洋環境に対して、本プロジェクトのアプローチ①
『漁網再生素材』について昨今、海に流出するプラスチックごみが問題視されており、海の生き物に大きな影響を与えています。このままの状況が続けば、海洋の生態系が崩壊し、海洋環境とヒトとの持続的な関わりが破綻してしまいます。
https://www.nippon-foundation.or.jp/journal/2019/20107
《《上記参考リンク、2050年の海は魚よりもごみが多くなる | 私たちにできる2つのアクションより》》
海洋に漂う人口ゴミの中で約4割が網等の漁具だと言われており、比率としては一番大きい部類です。
この『漁網』を海の豊かさを守る為に、アップサイクルし鞄に生まれ変わらせる仕組みづくりを行いました。
本取組みの内容は、日本財団による国内の複数企業が連携することで実現した、廃棄漁網由来の再生原料から製造した鞄のプロジェクトです。
下記のSDGsの目標に該当します。
https://sdgs.edutown.jp/info/goals/goals-14.html
《《上記リンク、SDGs目標14. 海の豊かさを守ろう | EduTownSDGsより》》
下記がアップサイクルの生産プロセスです。
廃棄漁網の資源活用が促進されることで、漁師の方はコストを掛けて廃棄する漁網をお金に変える事が出来、海洋への流出が防げます。
また本プロジェクトを通して日々のプラスチックゴミに対しての意識、SDGsの取組みすらもファッション性の一つという様な新たな価値観を少しでも感じて頂くという事が出来れば、このプロジェクトは大成功です。
海洋環境に対しての本プロジェクトのアプローチ②
革好きなら誰もが知っている『アラスカ』という革の特徴①
本商品で使用している革は牛革であり、牛革は食肉の副産物である。という点から持続可能性の高い素材です。
その牛革の中でもトップクラスのレザーの本場イタリアの、イタリア植物タンニンなめし協会という団体に加盟するアッズーラ社が製造する、アラスカという革を使っています。
アラスカを選定したのは、下記の理由があります。
①革を作る為に工場では、革1kgあたり17,000リットルもの水を使っていると言われている。
②製造環境や浄化設備が整っていない工場では、大気、水、土壌の汚染が起こる。
③製造者であるタンナーの健康被害が起こる。
SDGsの観点からこの3つの問題をクリアする為に、
・製造環境、排水の浄化設備の規定が定められているイタリア植物タンニンなめし協会で作られた革。
・植物性の天然由来のなめし剤によって作られた革。
これらを踏まえ、アラスカに選定しました。
『イタリア植物タンニンなめし革協会とは』
https://instagram.com/consorzioverapelle?igshid=199mi2co09rmt
『アラスカ』の特徴②
このアラスカという革は、表面にホワイトワックスを吹き付けて仕上げられており、アラスカの雪山が表現されています。
そして製品の使用に応じて、ホワイトワックスが雪解けの様に革に馴染んだり、次第に取れていき、経年による変化が見られていきます。
【経年変化参考画像】
またこの革は、経年変化が顕著に見られる、植物タンニンなめしの製法によって作られた革である為、長期の使用によって色艶が増していきます。
この2種類の経年変化を愉しめる点から『GROW育てる鞄』という名前になりました。
デザインコンセプトについて
鞄のメインの胴面に廃棄漁網のキジを使っており、作業難度の高いキルティングという加工法で格子柄のステッチをデザインしました。
このキルティングのデザインでは、地場産業の文化を象徴する伝統工芸品の『柳行李の編み込みの柄』『漁網の網目』が表現されています。
同時に芯材を縫い込む事によって、鞄が型崩れせず『柳行李の丈夫さ』という特徴が表現されています。
その他持ち手にも繊細かつ、膨大な手作業が必要となる柳行李の編み込みのディテールが表現されています。
柳行李とは
《柳行李の参考画像 (サイト豊岡鞄とは)より引用》https://www.toyooka-kaban.jp/concept/
国の伝統的工芸品、並びに特許庁の地域ブランドに指定されている、鞄のルーツとなった柳行李。
柳行李は一点ずつ編み込んで作られており丈夫で壊れにくいのが特徴です。古き良き日本の姿や侘び寂びを感じる事が出来る一点物です。
『GROW 育てる鞄』として愛着を持って永く愉しんで頂ける革製品になる為に、これらの柳行李の良さである『丈夫さ』『一点物』という特徴をピックアップし表現しました。
仕様上の拘りについて
この商品は『永く愉しめる革製品』になる為に、牛革の部位としてダブルショルダ―という肩の部分のみを使っており、繊維の緩く悪い腹部の部位を使わない製品作りを行なっています。
ダブルショルダーは頻繁に動かしていた部位である為、革の表情が非常に豊かで、2つと無い一点物の鞄を作る事が出来、革の味わいを存分に感じられます。
また革の裏側には床処理加工がされており、非常に繊維の詰まった仕上がりの加工がされており、育てる鞄として、長年の使用に耐えられるだけの柔軟性と強度を兼ね備えています。
内装のキジについて
そして、鞄の中で使っている内装生地では、富士金梅という帆布にパラフィン加工を施したキジを使っています。
《内装生地、富士金梅の参考画像》
富士金梅®は日本製帆布ブランドの雄として、1948年会社設立以来「JAPAN MADE」にこだわりながら伝統を守り、高い品質で作られてきた生地です。
帆布は布でありながら、雨や水に強く、もともと帆船(ハンセン、ホブネ)の雨風を受ける帆(ホ)に使われていたものなので、非常に丈夫という利点があります。
そしてパラフィン加工を施している為、チョークマークや徐々に出る色落ち、シワ感など使用に応じたヴィンテージ風の風合いを、アラスカの革と同様、経年変化として愉しむ事が出来ます。
長期的な使用後に想定されるメンテナンスについて
鞄として最も負荷が掛かり、修理箇所として多く挙げられる鞄の持ち手部分についてですが、
この鞄では根本の金具の部分が取り外し可能になっており、取手が劣化した場合愛着のある購入品を分解する事無く付け替えが可能な仕様になっています。
また下記リンクにて、修理対応の詳細が記載されています。
https://www.toyooka-kaban.jp/warranty/
これらの特徴を、愛着を持って永く愉しむ為の拘りとしており、大切な人や子供にも譲ることが出来る『SDGs12の目標のつくる責任、つかう責任』に則ったコンセプトとしました。
鞄の内装について
下記の2種類の開閉方法を使い分けする事が出来ます。
赤字①ファスナーによる通常開閉
赤字②マグネットでの簡易的な開閉
ポケットについては、画像右上から
緑字①電子機器用のポケット
緑字②財布類の少し大きい小物が入るポケット
緑字③ファスナーがついた貴重品などを入れるポケット
緑字④鍵や眼鏡など小物を入れるポケット
用途に合わせて 4 種類のポケットがあります。
カラー展開とサイズについて
上記の2色展開で、持ち手は肩掛けが可能な長さとなっております。
下記リンクは本プロジェクトの取り組みを関西テレビ様に取り上げて頂いた記事になります。
https://www.ktv.jp/news/feature/210922%E3%80%80sdgsカバン/
《《「捨てられる漁網」を高品質な「カバン」にアップサイクル “良いものを長く…” | 特集 | 報道ランナー | ニュース | 関西テレビ放送 カンテレ》》
プロジェクトの目標
本プロジェクトを通じて、モノを持つことへの意義や体験を感じられたり、豊岡鞄や豊岡の町を知って頂いたり、海産物や海が抱える課題改善、更にはSDGsへの意識の改善に少しでも繋がればと思っています。
ここまで本プロジェクトをご覧頂き有難う御座いました。
※本プロジェクトでは、売上の一部を一般社団法人 ALLIANCE FOR THE BLUEに寄付いたします。
※本プロジェクトは、豊岡K-site合同会社と有限会社クラフトの共同プロジェクトとして実施します。
●販売事業者名: 豊岡K-site合同会社
●事業者の所在地:〒668-0042 兵庫県豊岡市京町12-73
※ご連絡の際は、メッセージ機能をご利用ください。
●リターン価格:各リターン記載の通り
※ 商品内容に関してはリターン欄記載の通り
●申込期限:当ページ記載のプロジェクト終了期限通り
●支払い方法:クレジットカード払い(Visa/Mastercard/JCB/Diners Club/American Express)/コンビニ払い(全国の主要コンビニエンスストア)/銀行振込(銀行ATM・ネットバンキング)/auかんたん決済/ソフトバンクまとめて支払い・ワイモバイルまとめて支払い/ドコモ払い
●支払い時期 :当プロジェクトは「All-in型」の為、目標達成の如何に問わず、ご契約が成立しリターンをお届けします。その為、お申込みと同時にご利用の決済方法に準じてご請求となります。
●引渡し時期: 各リターン詳細に記載の発送予定月を引き渡し時期とします。但し、開発・生産状況によって遅れが生じる場合がありますのでその際は当プロジェクトページ内の「活動報告」または購入者へのメール等で連絡します。
●キャンセル・返品: 当プロジェクトは「All-in型」の為、お申込み完了をもって契約が成立いたします。その為、お客様都合による返品・キャンセルはできませんのでご注意ください。尚、製品到着後に破損や初期不良がある場合には交換させていただきますので「メッセージで意見や問い合わせを送る」から、または納品書記載の連絡先までお問い合わせください。
<募集方式について>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。
最新の活動報告
もっと見るKITTE丸の内様にて展示会を行いました。
2021/11/23 13:10先日東京KITTE丸の内様にて展示会を行いました。ご来場頂いた皆様には、漁網から鞄になるまでの製造プロセスや、当ブランドコンセプトをご説明させて頂きした。また11月25日〜30日まで、京都高島屋様にて店頭販売を行います。僅かな在庫での販売になりますが、良ければ是非手に取ってご覧下さい。 もっと見る
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