令和3年10月24日に第3回海街フェスを開催いたしました。当日は1,000人に及ぶ多くの皆様においでいただき、事故もなく無事に終了することができました。ご来場の皆様はじめ、事前のチラシ掲載や配布を通じて意識の拡散にご協力下さった皆様、キャンプファイヤーを通じてフェスの運営を応援して下さった方々に深く感謝致します。海街フェスの目的はなんですか?と聞かれると、私達はこう答えます。フェスを開催するのは、様々な世代の人に海岸樹林帯の中を歩いてもらうことで、この森が災害の被害を小さくすることや、多様な動植物が暮らす豊かな森であることを、より多くの人に感じでもらうことができるからです。現場に来て五感を使って観察してもらうと、大切なものが見えてきます。すぐ近くの国道を走る車の騒音をも消してしまう森の中にいると、このモリモリと成長した木々の枝葉が強風や津波の侵入を阻むことに気づきます。40年前、湘南は小さな松しか生えていない海岸でした。沿岸に暮らす人々は風、砂、塩の害に苦しめられていました。そこで神奈川県は3万人で30万本の木を植えるフェスティバルを開催し、「1本切ったら2本植える」を合言葉に海岸林を植え育ててきました。そのおかげで後の世代の私達は、海岸林の恩恵を受けて暮らしています。今年の4月に沿岸住民が行なった塩害風害調査で、海岸林が風や塩を弱めていることが実証されました。気候変動により自然災害が頻発するこの時代に、開発のために海岸林を破壊するようなことがあってはなりません。一方、津波により海岸林を失った岩手県、宮城県、千葉県は熱心に海岸林を再生しようとしています。海岸林が確かに津波を弱めたことを身をもって知っているからです。海岸林は先人が先見の明を持って育ててくれた財産です。私達にできることは、この樹林帯を後の世代にしっかり残してあげることだと思います。海街フェス実行委員会代表 有川和香恵
第3回海街フェス開催いたしました。
2021/11/22 17:15