コーヒー豆の全世界生産量のうち、スリランカ産は0.06%(※)といわれています。スリランカ産のコーヒー豆を取り扱っているお店は、日本国内でもごく一部のみです。
その珍しいスリランカ産コーヒー豆の中でも、アラビカ種の原種に近いといわれるティピカという品種はとても希少です。1503年にアラビア人によって初めてスリランカにコーヒーが持ち込まれましたが、そのままずっと農家の庭先で命をつないでいた貴重な存在です。
今回は、もともと同じコーヒー豆を「シティロースト」と「ダークロースト」との2種類の焙煎方法でご用意しました。焙煎温度の違いによる味わいの変化を楽しんでください。
(※)資料: GLOBAL NOTE(https://www.globalnote.jp/post-1014.html ) 出典: 国連
コーヒーには100を超える種(Species)がありますが、三大種と呼ばれているのが、アラビカ種、ロブスタ(カネフォーラ)種、リベリカ種の3つです。
アフリカのエチオピアが原産と言われるアラビカ種は、コーヒー豆の全世界生産量のうち約70%を占めていますが、病気に弱く、育てるのに手間がかかるのが特徴です。栽培が難しいにも関わらず、世界中でポピュラーなのは、他の種に比べて風味と味わいに優れるのが理由です。
さらにアラビカ種には沢山の品種があります。病気に強く育てやすいように品種改良されたハイブリッド品種もある中で、ティピカ品種は特にデリケートで育てるのが大変です。しかし農家の方の努力によって健気に生き残り今に至ります。
現地ではこのアラビカ種ティピカをピュアセイロンアラビカ(Pure Ceylon Arabica)と呼んで大切にしています。
コットゥマーレ(Kothmale)というエリアの285世帯の農家がコミュニティを作り、皆でコーヒーを生産しているのが特徴です。
農家の方たちはコミュニティ内で助け合いながら良いコーヒーを作ろうと日々努力されています。2020年は7トン、2021年度4トンの生産実績がありました。
世界生産量の0.06%である6,725トン(※)のうち、と考えるといかに希少かがわかります。
(※)資料: GLOBAL NOTE(https://www.globalnote.jp/post-1014.html ) 出典: 国連
写真のサクランボのような実がコーヒーの実で、コーヒーチェリーと呼ばれています。実は赤く熟したものを選びます。
コットゥマーレのコーヒーは土地が豊かなので肥料がなくても育ち、例え虫がついても雨に流されるそうです。大らかに育てられながら、丁寧に手摘みされます。
通常コーヒー豆と呼ばれているのはコーヒーの実の中心の部分にある種(Seeds)です。この種をコーヒーチェリーから取り出すことを精製といいます。
まず写真のパルパーという機械で大まかな果肉を取り除きます。すると、まるでさくらんぼの種のようにぬるぬるした状態になりますので、水をはった容器にいれます。1~3日待ち、ぬるぬるした部分(ミューシレージ)が発酵により種からはがれやすくなったタイミングで、水で洗い流してコーヒー豆(=種)を取り出すことからウォッシュド精製とよばれています。
ウォッシュド精製が終わると、きれいにミューシレージが取れますが、まだパーチメントという殻がついています。水分量も多いです。
この状態で、天日干しで乾燥させます。
パーチメントがパリパリした状態になったら、脱穀して生豆ができます。
生豆はグリーンビーンズ(Green Beans)とも呼ばれます。
上の写真はまだパーチメントが付いた状態のコーヒー豆です。
コットゥマーレのコーヒーは、スリランカ国内でのスペシャリティーコーヒーの称号であるプレミアムゴールド(Premium Gold)を獲得しています。
プレミアムゴールドとは、キャンディアン フォレスト ガーデン(Kandyan Forest Garden)とよばれるスリランカに古来より伝わる栽培方法で作られたピュアセイロンアラビカに与えられる称号です。標高1000m以上で、かつ年間降水量2400mmを超える古都キャンディ (Kandy)中心部一帯の農園で栽培されるのが条件のひとつです。
細心の注意を払って手作業で収穫、ウォッシュド精製、保管、梱包されています。
沢山の工程を経て出来上がるコーヒー豆(生豆)ですが、焙煎すると更に水分が飛んで約20%かさが減ります。例えばコーヒーチェリー1kgからできる生豆が120~130gです。そこから焙煎後は100gにまで減ってしまうのです。
ハンドドリップでは10gのコーヒー粉から150mlのコーヒー抽出が平均的な目安といわれていますから、100gとは小さな器でたったの10杯分しかありません。
召し上がる際、せめて最初の一口だけでもじっくりと味わっていただけましたら幸いです。
現在、温暖化によりコーヒーが栽培できる地域が減ってしまうことが深刻に懸念されています。
地球全体の温度が上がることにより、雨季と乾季、そして昼夜の寒暖差がはっきりしなくなってきています。さらに海などからの水が蒸発して湿度も上昇しているのです。
とくに湿度上昇は、コーヒーの天敵であるさび病の大きな要因です。その昔大きなさび病の被害を被っているスリランカに悲劇が繰り返されないことを祈るばかりです。
しかし悲しんでばかりはいられません。
よく考えれば、本来スリランカはコーヒー栽培に適した地域であり、今から取り組めば望みがあります。スリランカにおいてコーヒーは十分伸びしろのある農産物なのです。
この公開をきっかけに、日本でのスリランカコーヒーの需要が増え、現地にて畑の整備や拡大ができることを願ってやみません。
コーヒー農家の方が、より誇りをもって希少なアラビカ種ティピカを守っていかれるように、是非ご支援をお願いいたします。
※「地球温暖化はコーヒーだけの問題ではない」ですが、ここではコーヒーに焦点を絞っていますことをご理解ください。
Rivinmark社と共に厳選したコーヒー豆は、大量生産のコーヒー豆とは一線を画す、フルーティーな味わいが特徴です。とくに少し時間が経ち、冷め始めたタイミングで顕著に現れます。急な離席などでコーヒーが冷めてしまっても、また違った趣を楽しむことができます。
アイスコーヒーにしても爽やかです!
コーヒーが苦手だと思われている方に敢えてお勧めします。
それでもちょっと・・という場合はやや薄めに淹れてチャレンジを!さわやかな酸味、フルーティーさが特徴です。フローラルな香りもあります。
スイーツとともに味わった場合、まるで食感や甘みと仲良く手を取り合うような優しい風味が感じられます。
実は、コーヒー嫌いの知人が気づいたら1杯飲み終えていたのがこのシティローストです。きっと後を引かないさっぱり感が良かったのでしょうね。
コーヒー好きな方にお勧めします。ぜひ濃く淹れてください。
睡眠不足の眠い朝、オフィスにて、徹夜の自分に喝を入れたい時など、ここ一番頑張りが必要なときに伴走してくれる、陽気なスリランカの太陽のような頼もしいコーヒーです。
スイーツとともに味わった場合、甘さにもブレず、お菓子の油っこさまで洗い流してくれるような強い風味が特徴です。
ミルクをたっぷり入れたカフェオレにも向いています。
同じ生豆でも、焙煎温度によってコーヒーは味の表情を変えます。
今回は焙煎温度による違いを飲み比べするセットをご提供いたします。
日本では、ライトロースト→シナモンロースト→・・・といった、焙煎豆の色と呼び名が定着しています。
一方、当社のシティロースト、ダークローストとは、コットゥマーレのコーヒーを知り尽くした現地農家が指定した呼び名を用いていますので、どうか寛大に受け止めていただけますようお願いします。
コーヒーミルがないご家庭でも、ミキサーがあればコーヒーをお楽しみいただけます。
※ミキサーでコーヒー豆を粉砕する手順
・ STEP①: ミキサーとコーヒーを用意します。
・ STEP②: コンテナにコーヒー豆を入れます。
・ STEP③: ミキサーの回転数を高く設定します。
・ STEP④: ミキサーを回します。
・ STEP⑤: 少し経って一旦止め、コンテナをゆすり、再度スイッチを入れてください。
・ STEP⑥: 何度か繰り返すとコーヒー豆が粉砕されます。
通常ミキサーは低速から徐々に高速に回転させますが、コーヒー豆の場合は油分が邪魔して上手くいきませんのでご注意ください。
香りが飛ぶのを防ぐため、コーヒーは豆の状態でお届けします。 自宅にコーヒーミルがあれば最適ですが、ない場合はわざわざ新しく買わなくても自宅にあるもので代用できますので安心してください。 例えば、ミキサーやハンドミキサーでも十分に豆を挽くことができます。 究極を言えば、豆を挽くことは豆を細かく割ることなのです。
①香り
②酸味
③コク
④その他
スリランカのイメージは紅茶の印象が大きく、またそのような感じをコーヒーでも感じ取れたのはとても興味深いものでした。無垢な土壌の繊細さが感じられます。
油布 尚也(ユフ ナオヤ)
4大栄養士専攻を卒業し病院に就職後、さらに専門学校に入学。
パティシエとして就職後、バリスタ兼ロースターとして5年従事。
SCA/CQI認定Qアラビカグレーダー資格や国内大会のジャッジの経験を活かし、カフェのメニューリニューアル、カフェでの焼き菓子卸し及びレシピ考案などのコンサルタント業務を行う。 その後、コーヒー文化研究のためイタリアに2年間留学。
現在、個人ブランド「Gli Alchimisti」を立ち上げ、コーヒー豆販売、コンサルタントなどフリーランスの焙煎士として活動中。
スリランカ は、インドの右下、インド洋に雫のように浮かぶ島国です。その名は公用語のシンハラ語で「聖なる光り輝く島」を意味します。
スリランカという国名になったのは1972年で、かつては、セイロンと呼ばれていました。今では、日本に輸入される紅茶の約60%を占めるセイロンティーとして有名な紅茶の世界的な一大生産地です。
そんなセイロンティーで有名なスリランカですが、19世紀には、ブラジル、インドネシアに次ぐ世界3位のコーヒー生産国だったことをご存知ですか?
既述のとおり、1503年にスリランカに初めて持ち込まれたコーヒーですが、1820年代、イギリス統治により更にコーヒー農園が拡大しました。大成功かと思われたコーヒー農園ですが、1860年代にコーヒーさび病が発生。その被害で、除々にコーヒー農園が縮小していきました。世界有数のコーヒー生産国だった期間があまりにも短く、人々の記憶にほとんど残っていないのは残念なことです。
※コーヒーさび病とは、コーヒーの葉の光合成を阻害するコーヒー栽培にとって致命的な病気です。
衰退していくコーヒー農園の跡地に、前向きに目を向けたのが紅茶の父と呼ばれるイギリス人ジェームステイラーでした。
コーヒーより育てやすく生産コストが安いことから、紅茶へと産業を移行したことでセイロンは世界最大の紅茶輸出国となりました。これはもちろん素晴らしいことです。
しかしその結果、セイロンでのコーヒー農園はさらに廃れ、個人農家が所有する小さな農園や山間にわずかに残る程度まで減衰してしまいました。
その後、1983年から約20年続く内戦がはじまりました。わずかに残っていたコーヒー農園は立地的にほとんど被害がなかったものの、小さな島国です。物流など、間接的に影響がないはずはありませんでした。 国民として辛く心を痛めながらも、決して手放さずに守り育ててきた、尊い個人農家のお陰で、今、この地に根付いているのが現在のスリランカのコーヒーなのです。
近年、このような勤勉な農家の姿勢がコーヒーの品質によりよく反映されていることで、オーストラリア、アメリカ、そして日本などで、スリランカのコーヒーが再認識され、復活への取り組みが行われるようになっています。
また、最近首都コロンボではお洒落スポットとして若者達にコーヒーショップが人気だそうです。
今回のコーヒー豆はスリランカのRivinmark社を介して仕入れました。
この会社から入手したコーヒー豆の販売実績は国内ではまだありません。
首都コロンボにて2019年に設立されたRivinmark社は、
・スリランカの農家の地位向上・適正な収入を得る
・そのためにスリランカの高品質の製品を世界に紹介する
というポリシーを持って活動されている企業です。
スリランカのコーヒー農家の月収はとても低いです。紅茶農家はスリランカ紅茶局という団体があり後ろ盾もしっかりしていますが、一方、コーヒーは農産物としてほとんど重要視されていません。残念なことに、農家の方はそもそも売り出し方すら知らないのが現状です。
またコーヒーに限らず、スリランカの農家と直接取引を希望する人は世界中にいますが、中には強く価格交渉に出る方がいるそうです。Rivinmark社はいわゆる「買いたたき」から農家を守るため間を取り持っている企業とも言えます。
「スリランカの生産品を世界へ」をモットーに、食品、飲料、果物、野菜、種、その他エコロジー商品を取り扱い、スリランカの各種生産者の適正な地位向上の機会を国外に目を向けて探しているRivinmark社には大いに期待したいところです。
はじめまして!KanandoT合同会社 代表の加戸友侑子(かとうゆうこ)と申します。
私が初めてスリランカの地を踏んだのは、世界中に顧客を持つ企業に勤めていた会社員時代。約7年前のことです。元上司の勧めで旅に出た異国の地では珍しい植物や果物に感動してばかりの9日間でした。
その後、「かねてから何か人のためになる仕事がしたいという想い」「日本の方に、海外の素晴らしいものをもっと知ってもらいたいという想い」から、会社員を辞めて独立しました。
アイディアを浮かべるなかで、かつてスリランカに訪れた時に体験した「珍しい植物や果物」を思い出し、何か日本の人たちにも喜ばれるものはないかと探しました。
そこで、ご縁があり知り合うことができたのがRivinmark社の方でした。
スリランカの素晴らしい商品を日本に伝え喜んでもらいつつ、現地の方の地位向上、適正な収益にもつながるお手伝いがしたいとコーヒーからお取引させていただくことにいたししました。
パッケージのどこにもコーヒーの画が見当たらず、代わりにスターサファイヤの指輪が輝いていることに気づかれた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
スリランカは言わずと知れた高価な宝石の産出国です。コーヒー農家の方にも美しい宝石のように輝いて欲しいという願いを込めてデザインさせていただきました。
最後に、たくさんの方のご協力をいただきスリランカコーヒーを公開できますことに心より感謝申し上げます。
・2022年 2月28日:クラウドファンディング開始
・2022年 4月26日:クラウドファンディング終了
・2022年 5月中旬 :リターン発送開始
・2022年 6月下旬 :リターン配送完了予定
①名称:焙煎コーヒー豆(シティ)/焙煎コーヒー豆(ダーク)
②サイズ:高さ 約158mm × 幅 約155mm
③内容量:100g
④保存方法:直射日光、高温多湿の場所を避けて保管してください。
「原材料及び添加物等の食品表示はお届け商品のラベルに表記されます。」
リスク&チャレンジ
※初期不良以外に関する返品・返金はお受けいたしかねます。
※ご支援の数が想定を上回った場合、製造工程上の都合等により出荷時期が遅れる場合がございます。
※想定を上回る皆様からご支援を頂き、量産体制を更に充実させることができた場合、一般販売価格が予定価格を下回る可能性がございます。
※商品に関する説明事項については、軽微な変更の可能性があります。ご使用前には必ずお届けのリターンに貼付されたラベルや注意書きをご確認ください。実際にお届けするリターンとパッケージ等のデザインが異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。
クラウドファンディングの性質上、以上の注意点につきましてあらかじめご理解とご了承いただいた上でご支援くださいますよう、よろしくお願い申し上げます。
最後に、本製品を手に取った皆様に喜んでもうえるよう、チームメンバー一同心を込めて対応していきますので、 応援よろしくお願い致します。
■特定商取引法に関する記載
●販売事業者名:KanandoT合同会社
●代表者または通信販売に関する業務の責任者の氏名:加戸 友侑子
●事業者の住所/所在地:〒124-0014
東京都葛飾区東四つ木3-14-14
●事業者の電話番号:Tel: 03-6683-3099
●対価以外に必要な費用:プロジェクトページ、リターンに記載のとおり。
●その他記載事項:プロジェクトページ、リターン記載欄、共通記載欄(https://camp-fire.jp/legal)をご確認ください。
<募集方式について>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。
最新の活動報告
もっと見るスリランカ・ミニフェスティバル(千葉県鎌ケ谷市)に出店が決まりました!
2022/10/23 12:43こちらの活動報告は支援者限定の公開です。
発送が完了しました!
2022/05/20 14:54こちらの活動報告は支援者限定の公開です。
残すところあと2日となりました。
2022/04/24 22:02こちらの活動報告は支援者限定の公開です。
皆様のご支援により、公開初日にSuccessすることが出来ました。 心より感謝申し上げます。 リターン発送はもう少し先になりますが、誠心誠意心を込めてご発送させていただきます。 本当にありがとうございました!!