「ダンスを踊る特権的身体はない。誰もが参加できるものであり、踊る喜びはすべての人に与えられているものだと思います。」
はじめまして。わたしたちは、「静岡大学アートマネジメント人材育成のためのワークショップ100」受講生の有志チームです。この講座は、地域リソース、つまり、地域に眠る芸術や芸能、場や建造物、人物などを掘り起こし、新たな光をあて、将来世代につなげていく視点を大切に、静岡大学が地域を活性化する企画の一つとして運営しているもので、わたしたちは将来、地域社会や文化芸術の担い手になるべく、ほぼ週一回のペースでワークショップを受けています。
今回、講座の一環として参加したダンスワークショップで感銘を受け、受講生有志でプロジェクトを立ち上げ、クラウドファンディングに応募させていただきました。
「子どももシニアも障がいがある方もない方も、誰もが参加できるダンスパレード」を、静岡県静岡市(旧清水市)の清水駅前銀座商店街で行うプロジェクトです。
わたしたちは、8月の終わりにダンスカンパニー、セレノグラィカ(セレノグラフィカ公式ホームページ)のワークショップ(以下、WS)を受けました。「踊る」「ダンス」と聞くと、ダンス経験者でない限り、誰もがすこし身がまえてしまうのではないでしょうか。わたしたちもそうでした。だから、もっぱらダンスは観る専門。しかし、そのWSでセレノグラフィカのお二人が導く「踊り」が、いかに誰でも踊れるものかを体感したのです。ちょっとした日常の動作から動きがうまれ、そして、そこに音楽が流れれば、わたしたちは自然に踊っていました。
「踊りのテクニックがなくても、いやむしろテクニックに縛られていない方がその人の持つ自然な動きが出て面白い、素晴らしい!」と、わたしたちを褒めるセレノグラフィカのお二人の絶妙面白トークにのせられて、ゆらゆらと身を委ねていると身体は自然に動き出します。そして心も。何も言葉を交わしていなくても、一緒に身体を動かしている隣の人となぜか心もつながる嬉しさ。いつも閉じ込められていたものが、ふと解き放たれる、開放的な瞬間が訪れます。3時間を超えるWSの時間はあっという間に過ぎ、周りの顔を見たら、子どものようなキラキラとした笑顔でした。この時の皆の笑顔、踊る高揚感、幸せな時間はかけがえのないものとして心に残りました。
冒頭の言葉「ダンスを踊る特権的身体はない。誰もが参加できるものであり、踊る喜びはすべての人に与えられているものだと思います。」は、セレノグラフィカの隅地茉歩(すみじまほ)さんがWSで語ってくれたことです。
昨年、清水文化会館マリナートと地元イベント「おさんぽてん うえをむいてあるこう」(岸本挽物製作所主催)の連携で、「障がいのある人ない人誰もが一緒に踊れるフラッシュモブ」(おさんぽダンス)が開かれ、快晴の空のもとセレノグラフィカのダンスナビゲートで45名の参加者がおそろいのマントと旗を持ち、清水駅前銀座から清水銀座を踊ったそうです。
(H28おさんぽダンス/清水駅前銀座商店街)
清水の商店街は、あたたかな空気がゆったり流れる昔ながらの商店街。商店街の方々は明るく、親切。最盛期に比べると空き店舗が増えてしまった街をもう一度盛り上げようとイベントを開催する元気な方もたくさんいらっしゃいます。地元ミュージシャンの丸山研二郎さんは、ダンスパレードオリジナル曲を作詞・作曲して参加、「おさんぽてん」の皆さんも協力してくれます。清水の商店街や街の人たちと連携することで、街ににぎわいが生まれ、人も街も元気になれる。そして、ダンスの楽しさを通じて地域社会の「心のバリアフリー=ノーギャップ」を広げたい、と思います。大人も子どもも男も女も日本人も外国人も障がいがあってもなくても、それぞれが多様性を認め、共生できる世の中に近づくための小さな小さな一歩かもしれません。たとえ小さくても、このダンスはその一歩になれる。人と人を繋げ、笑顔にする力があるダンスパレードでの幸せな時間や体験は、参加者の心と身体に生き続け、生きる力につながっていくのではないかと思うのです。
日時:2017年12月17日(日) 14:00~14:30
場所:清水駅前銀座商店街
内容:「子どももシニアも障がいがある方もない方も、誰もが参加できるダンスパレード」
振付:セレノグラフィカ(隅地茉歩(すみじまほ)・阿比留修一(あびるしゅういち))
歌・ギター:丸山研二郎
参加定員:50人
参加対象:障がいのある方ない方、子どもからシニアまで、踊りたい方ならどなたでも
※ダンス経験不問、未就学児は保護者同伴
練習日程:
12/16(土)10:00~12:30 静岡市民文化会館3階A展示室
12/17(日)10:00~12:00 清水文化会館マリナート1階ギャラリー
※練習日のどちらか1回は必ずご参加ください
参加費 :無料
申込方法:11/1(水)から11/30(木)までに、
静岡大学アートマネジメント力育成事業事務局へ下記方法でお申込みください。
■セレノグラフィカ プロフィール
1997年、隅地茉歩と阿比留修一によって結成。関西を拠点に幅広く活動を展開するダンスカンパニー。多様な解釈を誘発する不思議で愉快な作風と、緻密な身体操作から繰り出されるダンスで多くの観客を魅了している。近年は創作活動のみならず、ワークショップやアウトリーチやセミナーを通じ、全国各地に「身体と心に届くダンス」を伝えている。
Photo:Ai Hirano
■丸山研二郎 プロフィール
ギタリスト・シンガーソングライター・作曲家。静岡市在住。垣根のない様々な音楽を融合しながら、独学にて演奏・作曲をする。音楽のみの舞台にとどまらず、映像・朗読・ダンス・美術・民族楽器など、ジャンルの異なる表現との多岐にわたるコラボレーション活動を行う。「White-Cobalt-Orange」「ある海のための音楽」「空の灯」等、6枚のアルバムをリリース。2017年、昭和11年発刊の唱歌集「静岡県郷土唱歌」を編曲し、音源化。音楽監督を務める。
このプロジェクトは、先述の受講生有志チームが独立自営で行います。そのために必要な費用、つまり、セレノグラフィカをお呼びする資金、イベントを告知する資金、当日のダンスに必要な機材や小道具をそろえる費用を、皆さんの応援で準備させていただけないでしょうか。
このダンスパレードの主旨にご理解いただいた地元の皆さまに、リターンのご支援をいただきました。
3,000円から200,000円まで、“清水堪能コース”“清水てんこ盛りコース”“セレノグラフィカとの交流コース”“参加アーティスト交流コース”など、清水やアーティストの魅力を伝える7コースをご用意しました。
オリジナルポストカードや銀ぶらマルシェで使える割引券・引換券、各コースの特典として、清水ならではの商品・果実、“cocore(ココワ)”、“おさんぽてん”、参加アーティスト“セレノグラフィカ”“丸山研二郎”からのプレゼントやアーティストと触れあえる特典を盛りだくさんご用意!あなたのためにセレノグラフィカがプレミアムダンスワークショップを企画してくれるチャンスもあります。
ぜひ、皆さまのご支援、ご協力をお願い致します。
※1報告書はお名前を記載して平成30年4月頃お送りします。
※2銀ぶらマルシェ割引券、引換券は12/17銀ぶらマルシェでのみ有効です。12/16までにお届けします。(以下のコースの※1、※2も同様です。)
エスエスケイフーズ(株)、(株)エスパルス、岸本挽物製作所、cocore(ココワ)、JAしみず、清水駅前商店街振興組合、(株)ツキジベンディング、にしかわ鍼灸整骨院、モンマルシェ(株)、静岡コミュニティダンスプロジェクト実行委員会(SCDP)、セレノグラフィカ、丸山研二郎(順不同)
ひとりでも多くの方と幸せな時間を分かち合いたい。そして、地元の清水駅前銀座商店街で、顔みしりでもそうでなくても、子どももシニアも障がいのある人もない人も皆で笑顔になりたい!と、繰り返しになりますが、わたしたちは強く思っています。
そして、このファンディングが、今後継続的にすべての人にダンスを提供する機会を作ること、ダンスのちからで街ににぎわいをもたらし、そこに住む人たちが幸福と豊かさを分かちあうこと、その第一歩となりますよう、実現にむけてぜひご協力ください。そして、可能なら一緒にセレノグラフィカのダンスの魔法を体験し、踊る喜びを分かち合い、開放感に浸りましょう。どうぞよろしくお願いいたします!
☆セレノグラフィカ
Photo:Ai Hirano
お散歩するのは好きですか? どんなお散歩してますか? ちゃんと道草してますか? 一人で行くのもいいですが、誰かと一緒ならウキウキは2倍になります。踊ったり歌ったりしながら行けばウキウキはさらに2倍に。まわりの人から笑顔をもらえばそのまた2倍に。ウキウキをキャッチボールしながら街を練り歩けば、そこはもうカーニバルです。
私たちセレノグラフィカと一緒に12月の街へ繰り出しませんか?
ゆったりした時間の流れる清水駅前銀座商店街。皆さんのダンスパレードで、きっと幸せの風が吹き抜けることでしょう。
☆静岡大学地域創造学環 アート&マネジメントコース 准教授 井原麗奈
ダンスの魔力と講師の魅力にとりつかれた受講生の皆さんが、主体性と自律性をもってアートマネジメントの実践に取り組もうとしている姿に、静岡のまちの潜在力や未来への希望を感じます。自分たちの周囲にあるリソース(資源)をどのように生かすか、まわりの人とどのようにつながり、有機的な関係を育むかを具体的にイメージできる人たちこそが、社会をよりよくする熱源です。いまここに立ち現れたエネルギーの「みなもと」が、更に効率よく発熱するよう、多くの皆様のご理解とご協力をお願いします。
最新の活動報告
もっと見るふりかえり会を実施しました!
2018/01/16 08:44久しぶりの投稿です。 早いもので12月17日(日)のしみずノーギャップダンスパレードの本番から約1か月経ちました。改めて、実施したことについてチームで振り返りをする「振り返り会(反省会)」をおこないました。 参加された皆さんからのアンケートもチームで集計し、参考にさせてもらいました。 満足度(とても満足、満足)も90%頂いてまして、「ぜひ、また参加したい」「とても楽しかった」という声を沢山いただき、とてもうれしかったです。まさに私たちが大切にしていた「ダンスのちから」で笑顔になれる場を作っていけたのではないかなと思います。 キックオフミーティングから約3か月という短期間の中での準備と、CAMPFIREでのクラウドファンディングの実施は、メンバー一人ひとりにとってはやはり大変だったという声や、当日の運営についての細かいサポートが行き届かなかったなど色々な材料を挙げて、チームで共有しました。私たちチームメンバーは、「静岡大学アートマネジメント人材育成のためのワークショップ100」の受講生でもあります。今回の深い学びを、それぞれのフィールドに持ち帰って生かせたらと感じています。 今後についても同規模イベントとしての事業形態や、「しみずノーギャップダンスパレード」という冠が付けられないかもしれませんが、全ての人が、ダンスの楽しさを通じて「ノーギャップ」を広げていく試みは続けたいという気持ちでいます。 ふりかえり会の後、残れるメンバーで、改めて「しみずノーギャップダンスパレード」の動画を鑑賞しました! ↑写真だと非常にわかりにくいのですが、皆さんが本当に笑顔で楽しく踊っています! 改めて、セレノグラフィカのお二人の進行に感心するばかり。 動画でも確認しましたが、きっかり30分の本番でした。とても短い時間ですが、100人以上の方々と一緒にダンスパレードしたこと、すべての関わった皆さんの体験としていつまでも残っていただければ幸いです。 リターンの発送作業も残すところ1回となりました。 パトロンの皆さまには何かしらの形で収支報告をさせてもらえたらと思います。 報告は、くろだまでした。 もっと見る
祭りの後 ~発送作業 その2~
2017/12/18 16:46上部の写真は、ダンスパレードから3時間後の写真。つい数時間前に踊った場所なのに、とっても道幅が広く感じられます。この空間を見た時に、ああ終わってしまったんだなぁ…っと、ちょっと感傷的な気持ちになったくろだまです。 さて、今日は、静岡大学アートマネジメントセミナー講義の後、メンバーと共に5,000円リターンの皆さまへのリターン発送作業をしました。ちょっとおまけ付きです。明日投函しますので今しばらくお待ちくださいませ。(※実際のリターンは1商品につき1つになります。) 年内のチーム全体の活動は最後となりました。こちらの活動報告にもほぼ2日に1度メンバーが交代で書きましたが、今後は必要な報告(ほぼ発送関係になるかと思います。)のみで上げさせていただきます。今まで、こちらを読んでいただいた全ての皆さまに感謝します。 また、Facebookページや公式Twitterでの投稿もほぼ毎日上げさせていただきましたが、こちらも必要な情報のみの報告が中心になります。(不定期投稿の予定です)「いいね!」や「フォロワー」になっていただいた皆様、本当にありがとうございました。 ◆パトロンの皆様発送自体はすべて完了しておりません。次回の発送まで時間が空きますが引き続きよろしくお願いします。 もっと見る
【本番終了!】しみずノーギャップダンスパレード
2017/12/18 04:46本当に晴れやかな青空の下、「しみずノーギャップダンスパレード」を実施しました~。 富士山もこのように私達の門出をお祝いしてくれました! 10時に本番に向けての練習。セレノグラフィカの阿比留さん、隅地さんの息の合ったナビゲートで進められます 皆さん、楽しそうに練習 レゴデス、コスプレーヤー参上! 丸山研二郎さんのギターが本当に癒されます お昼ご飯を食べて、いよいよ本番会場の清水駅前銀座商店街に移動します さあ、もうすぐ始まりますよ~。 ダンスパレード中 ★プログラム・オープニングダンス ・ハタマラできらきら星 ・ペアでのさわってぬけて ・ネオフォークダンス~オクラホマミキサー~ ・エンディング 今川音頭 皆本当に楽しそうに踊っていました。 14時30分、無事に終了!なんと、取材が3社来ました。朝日新聞社さま、静岡新聞さま、中日新聞さまありがとうございました。本当に、終わってみるとあっという間のひとときでした。細かい運営的なことをあげてしまうと色々至らない点があったかもしれません。でも、私達が一番大切にした「子どももシニアも障がいのある方もない方もみんながダンスでHAPPYになる」というミッションは、達成されたと思います!ここまでやってこれたのは、セレノグフィカの阿比留さん、隅地さん、音楽・ギターの丸山研二郎さん私達をかげで支えてくださった、静岡大学アートマネジメント人材育成事業事務局の皆様学びの友、受講生の皆様このプロジェクトを支援してくださった全てのパトロンの皆様 そして、この2日間楽しくダンスをした参加者の皆様 本番を観に来てくださった皆様 全ての人に感謝の気持ちでいっぱいです。 私達、teamdanceparadeは、苦しい時もありましたが、爽快に本番まで駆け抜けることが出来ました!本当にここまで応援してくだりありがとうございました。team danceparade 一同(レポートは、くろだまでした) ※写真は、出演者の許可をいただいて掲載しております。 もっと見る
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