なぜ、瀬戸内の島でワインをつくるのか?それは、ずっと超えられない壁があったからかもしれない。大学4年生の時に実習で初めてつくったワイン。学内のぶどう園地で栽培収穫した甲州種、その宝石のように輝く粒を手と足で必死に潰し、ろ布でゆっくりと搾った。発酵の様子を毎日ワクワクしながら観察し、酵母の発酵する音や、細かく綺麗に湧き上がる泡に感動した。発酵が終わり、ろ過すると、そこに美しい魅惑の液体が完成した。それを口に含んだ時の衝撃が忘れられない。決して一般的に優秀なワインではなかったと思う。しかし「こんな風味になるのか」という驚きと、ワインをつくる楽しみが、その一口含んだワインから無限に感じられた。 ワインをつくることを仕事として以来約20年、あの時の感動を得ることができなかった。 では、どうしたら良いか、日常としてワインと向き合うこと、生涯ワイン農家として歩むことを決めた.....現在、メンバーシップ100枠の再募集をおこなっております。ぜひシセラを飲んでいただいた皆様に一読いただけると幸いです。https://www.domaine-pinot-livre.com/movie