2022/07/07 10:44

今日も色々考えさせられる事がありました。

猫協会から派遣されて、新ブリーダーさんを訪問し、
ブリードする環境、猫の健康状態、食事などをチェックし、ブリーダーとして適しているかどうかの検査をしてきました。結果は良好。

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快適な環境で、正しい食事を与えられ、愛情いっぱい育てられている母猫と幸せな未来が想像できる幸せな子猫達。

その帰り道にかかってきた1件の電話。
子猫を保護したけれど飼えないので、育ててくれる所を探しているという事。

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話を聞いてみると。。。
車で走っていたら、先行車が窓から何かを放り投げたので車を寄せて見たところ、投げ捨てられたのは小さな子猫。両足がガムテープで縛られていたそう。
すぐに獣医へ連れて行ったところ、1ヶ月齢で下半身不随だということがわかりました。レントゲンで背骨には損傷がないところを見ると、先天性という可能性も。そしてそれ故遺棄されたという事も考えられます。


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助けてあげたいけれど、ハンディキャップのある猫ちゃんの保護は簡単ではありません。1日に何回も膀胱を圧迫して排尿をさせなくてはならないし、引きずる後ろ足が怪我をしない様に注意をしなくてはなりません。

人気のない意見になってしまうと思うけれど、正直、猫(や犬)を保護して助けを求めてくる人は、彼らを引き取ってくれる人が見つかると丸投げして、本人は良い事をしたと満足している事が多いのです。

ところが引き取った側は、毎日毎日身を削ってお世話をし、フードを与え、子猫は2-3時間おきに哺乳をして、何かあったら獣医さんへ駆け込む。イタリアはなぜかペット用の薬は非常に高額で何をするにもとにかくお金がかかるのです。そして個人で保護活動をしている私たちはそれを全て自費でまかなっています。

1匹増えるくらい変わりはないだろうと思うのが一般的な考えなのかもしれないけれど、実際は想像を超える負担がかかっているのです。

幸せが保障された子猫ちゃんがいる一方、こんな境遇の子もいる。そして知ってしまったら、たとえそれは自分のできる範囲を超えてしまっても無視できない。

何の責任もないこの子はこれから先どうなるんだろう。
今日も又眠れない。