はじめに
はじめまして。
私たち夫婦は、富山県で有機野菜農家を営む、やまと屋農園と申します。
夫は6年前に鬱病と診断されました。
一年の療養生活を経て、社会復帰をしようと再就職へと思いを込めましたが、鬱病を伴っていることで、なかなか就職先も決まりませんでした。
仕事が決まっても、慣れない仕事と鬱病と付き合いながらの日々。
そんな中で、平穏な毎日を保つのは容易な事ではありませんでした。
少しでも、病気になる前までの普通の毎日を取り戻したい。その一心で、五感を使った作業が良いと聞いたので、家庭菜園から始めてみました。
土の匂いを嗅ぎ、触り、野菜が育つのを見て、自分で育てた野菜を食べてみる。
今まで灰色だった世界に、色彩が差し込んでくるような感覚でした。
いくら農作業が良いからと言っても、この北陸の土地は秋の終わりから冬が終わるまでは、とてもどんよりして雪も降ります。
鬱病を抱えながらこの気候を乗り切るのは、簡単な事ではありませんでした。
その中でも、支えて下さった方々、応援してくださった方々のお陰で、なんとか有機農家として日々お客様の元へとお野菜を届けることが出来る様になりました。
決して、平坦な道ではなかったです。
これからは私達が経験したことを活かし、鬱病で悩んでいる方の社会復帰の為のステップアップの場となりたいと思っております。
解決したい社会課題
鬱の方の中でも、障害者手帳を持っている場合は、何かしらの支援がありますが、ある程度回復した時の支援はあまりありません。
鬱病は完治する事はないと言われています。
そのため自分の症状と付き合いながら就職活動をして仕事に就かなければなりません。さらに就職後もこの問題に向き合い続けなければなりません。
病気と付き合いながら就職活動を継続し、生活していくのには、支援がないと難しいと感じています。
(上の写真は、病気の為自宅療養中に家族で海を散歩している写真です。)
私達は、働かなければ生きていけません。
今回のプロジェクトでは、鬱の方が、就職して仕事を続けれるようにサポートします。
具体的には、やまと屋農園にて、農作業を通じて『やりがい提供』します。
農園の仕事を通して、やりがいを感じると同時に、再び働くための自信もつけられるように、働きやすい環境づくりをして行きたいと思っています。やまと屋農園が就職先となるのではなく、次の就職のためのステップアップの場所を提供したいのです。
(ネットで購入した6粒のオクラの種から、毎年タネを取り少しずつ増やしたオクラ畑)
鬱病から社会復帰をする際に、福祉の分野で支援して頂けることはほとんどありません。
外傷のように、目には見える症状では無いため、体調の変化なども理解する事が難しく、仕事をして生活していくにも大変な日々が続くのです。
そんな現状を、少しでも前向きにして行きたい。
苦しい思いを1人で乗り越えるのではなく、多くの方に寄り添ってもらい、一緒に乗り越えて行く方法を考えて行こうと思います。
鬱を経験してきた私達だからこそ、この問題に向き合い、支援したいと思うのです。
ー具体的な活動の内容
私たちがこのプロジェクトで実現したい事は、「農業を通じて、鬱病の方が就職または再就職をする為のサポートをしたい。」ということです。
その為に、大型冷蔵庫の導入とすだちの苗を植えることを計画しています。
まず、やまと屋農園は、露地栽培のみで野菜を栽培、出荷しております。
夫自身が、現在も鬱病と付き合いながら仕事をしているので、ビニールハウスは建てておりません。
春から秋は体調が落ち着いているので、春から秋にかけて野菜を育て収穫し、保存をできるものを大型冷蔵庫で保存し、冬の出荷に備えます。
秋の終わりから冬の終わりまでは、北陸では積雪もあり育つ作物も限られてきます。その為、一部の露地栽培の野菜と貯蔵した物の中から出荷をして行きます。
冬に外仕事ばかりでなく、貯蔵物の出荷作業の仕事を作ることで、周年鬱の方の受け入れが可能となると考えています。
さらに野菜が少なくなる冬は、農園に働きに来られる鬱を持っている方の就職先へのマッチングや、連携していただける会社との打ち合わせなどに力を入れて行きたいと思っています。
そして、次はすだちの苗です。
すだちには、リモネンという成分が、柑橘系の中でも多く含んでいます。これは、心が暗くなっている時でも、気分が明るくなる成分です。
そこで、今回のプロジェクトですだちをシンボルツリーとして植えて、収穫できるまでみんなですだちを見守り、育て上げ、収穫したいと思います。
温暖な気候で育つイメージのすだちですが、耐寒性は柑橘の中でトップクラスです。富山県で初めてのチャレンジとしてすだちを鬱の方と共に育てたいのです。そして、すだちの成長と共に、支え合いや病気を乗り越えて行く環境をつくっていきたいと考えています。
最近はパラリンピックなどを通して障害のある方の社会的認知度も高まっています。
しかし、鬱の方に対する認知度は低めです。見た目で鬱と判断し難い点と、病状が曖昧な点に課題があると感じています。
そこで今回のプロジェクトでは、鬱に対して差別的な目で見るのでは無く、一つの個性として見てもらえる社会に近づくことを目標にします。
そして、それぞれの症状に合わせた働き方が出来る社会を、身近なところから作っていきたいと考えています。
資金の使い道
大型冷蔵庫設置費用 130万円
酢橘苗代 10万円
広報費、リターン費用 40万円
手数料 20万円(9%+税)
実施スケジュール
4月〜7月 病院他打ち合わせ
5月 すだち植え付け
8月〜リターン順次発送、受け入れ開始予定※お米のコースの方は新米ができ次第の発送になりますので10月末頃を予定しています。
福祉施設、病院等との打ち合わせを進めつつ、準備が整い次第今年度中にサポートを開始予定。
通年 広報活動、連携して頂ける福祉施設、病院などとの打ち合わせ
<募集方式について>
本プロジェクトはAll-or-Nothing方式で実施します。目標金額に満たない場合、計画の実行及びリターンのお届けはございません。
リターン
このプロジェクトでは、農園が主体となり活動していきます。私達は「野菜で食卓を楽しく飾る」という理念の下、野菜を栽培しています。今回のリターンで農園の野菜も検討したのですが、まだまだ物量が足りていない問題がありました。
そこで私達の理念のもと食卓を楽しく飾る商品をご用意させていただきました。
またこれらの商品の一部は、私達農園でも販売させていただいてます。
砺波商店様
創業60年アルミ商品一筋 砺波商店のアルミ製2合ごはん鍋
アルミの性質を活かした家庭用食器を企画販売している砺波商店様。
鋳物産業として400年の歴史がある、富山県高岡市。慶長16年、加賀藩主・前田利長が高岡市金屋町に7人の鋳物師を招き、工場五棟を建てたことが高岡銅器の始まりとされています。砺波商店は、そこから派生した高度な鋳造技術と伝統ある加飾技術を工夫して、食品衛生法に適応した耐熱塗料を多重層に積層塗装し、陶器の深みある質感と色調を再現し、安心安全なアルミ製の器ブランド「うつわむすび」を販売しています。割れずに、塗り直しや修理が可能なため、サステナブルに最適な商品です。「うつわむすび」の中から、美味しいご飯が炊ける【2合ごはん鍋】をご紹介いたします。
商品ジャンル 鍋
商品サイズ 外寸φ19.5×24.5×H14.7cm
釜内寸φ18×H11.5cm
容量 1.6ℓ 重量 1.7kg
素材 アルミ製
カラー展開 黒、赤、緑
株式会社室屋様
・多数の工程等を経て出荷される昆布は、産地の地形や風土によって個性が生まれます。室屋はその美味しさを最大限に引き出すために、人の目と手で選別し、自社工場で袋づめや加工を行っています。
また原料や商品は、昆布にとって最適な温度・湿度を保てる低温倉庫で徹底管理。一年を通じて、フレッシュで味わい豊かな昆布を安定供給しています。
ごはんや魚、野菜、お肉にも相性のよい昆布。2013年、日本の和食が世界遺産(ユネスコ無形文化遺産)に登録され、日本食への関心が高まるなか、室屋はしろえびやほたるいかなど、地域性のある素材を使った商品を開発し、ここ富山から新たな食の魅力を発信します。
Mei-SunCoffee様
・小矢部川流域に位置する二上は、粘土質で肥沃な土壌のため昔から美味しいお米が作られて来ました。二上でのお米作りと平行してMei-SunCoffeeというカフェを経営しておられます。お店では季節の食材とお米を使ったお食事もお楽しみ頂けます。お米を食べたお客様からは、甘みがあった、もちもちして美味しい、などのお声が沢山届いています。店内の各テーブルに置いてあるメニューブックには『お米作り日記』を掲載しており、お米作りの様子を詳しく知ることが出来ます。ご来店の際は是非ご覧ください。
なおインスタのやまと屋農園、やまと屋ご飯にも何度も登場する商品もあります。参考になるかと思います。
最後に、私たちが向き合いたいと思っている社会問題ですが、決して他人事ではありません。
私たち夫婦も、まさか自分たちが当事者になるとは思ってもいませんでした。
さらにコロナ禍で、以前のように人と会うことも難しくなり、自宅に引き篭もりがちになったり、なかなか困っていることを相談できなくなったり、色々不安に思ってられる方も多いと思います。
実際に、コロナ鬱が増えているという問題も起きています。
鬱になっても、体調と相談しながら無理をせず仕事に向き合う事で、再び社会復帰する為のサポートする場を作りたいと思っています。
どうかこのプロジェクトにご支援をお願いします。
鬱の方が必ずしも行政や社会の支援がある訳ではない事をこのプロジェクトで知って貰えると幸いです。さらに支援の無い軽度な方は無理をしなければ、非常に優秀な人材でもあることも合わせて知って頂きたいです。
そして、そのような方が自分の力で生きて行く社会ではなく、支えの手を差し出せる社会を作りたいと思っています。
さらに私達のサポートを通じて新しい労働力が生まれ、多様な働き方が認められる環境を作って行きたいと思っています。
自己紹介・活動実績
富山県高岡市の有機野菜農家です。
『野菜で食卓を楽しくかざる』を理念として、年間70〜100品目ほど栽培しています。
やまと屋農園のお野菜は、納豆菌や酵母菌その他自然界に存在する微生物を農薬の代わりとして使い、肥料も自家製肥料を中心に使用しています。
また規格外の野菜を無駄にしない為に、地元の子ども食堂にお野菜を寄付をしています。
鬱になり、たまたま譲っていただいた10粒のオクラの種を庭に植えた事がスタートでした。
最初は鍬とスコップだけが仕事道具。
次の年には義理の母の実家に眠っていた耕運機が手にはいりました。
さらに次の年には格安でトラクターを譲ってくださる方が現れ、色んな人のサポートにより畑の面積もどうにか生計をたてることができるサイズになりました。さらに自身の鬱も今では2ヶ月に1回の通院まで回復しました。
そして現在、70〜100品目の野菜を栽培しています。
今まで、たくさんの方々に支えられて応援されてきました。
これからも色んなご縁に支えられて発展していきたいと思うと同時に、今度は農園が鬱を持っている方をサポートする立場に立ち、恩返ししたいと思います。よろしくお願いいたします。
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