ArcLockはこれまでのキーケースは全く異なるユニークな製品です。昨年、アンダークールドで発表したNotSというコンパクト財布は「使いやすさ」に徹底的にこだわりました。そしてArcLockもまた同様に「使いやすいキーケースのデザインとは?」という問いに真正面から向き合った製品です。
ArcLockが解決したいこと
突然ですが皆さんは普段鍵をどう管理していますか?
キーケースを使っている人も多いのではないでしょうか。キーケースというと、思い浮かぶのは三つ折りの定番の形だと思います。でも、それは鍵をまとめて、守ることはできても、ドアの鍵の開け閉めは少し煩わしい時がある。そう以前から感じていました。
また、キーケースやリングに鍵をそのままぶら下げてまとめる方もいます。特に男性ではこのように鍵を管理する人も多いかと思います。これならキーケースとは違い、すぐに鍵を掴めるため鍵の開閉もスムーズですね。でも一方で金属の擦れたジャラジャラ音やその見た目は時に相応しくない場面もあります。そのままポケットに入れるとポケットの生地も痛めるため穴が空いてしまうかもしれません。
ArcLockはそんなお悩みを解消したいと思い作った製品です。
ポケットから取り出してから鍵穴に挿すまでの動作を最小限に。ArcLockはそのために最適なデザインを目指しました。その結果、ポケットから鍵穴までわずか2.5秒でアクセスさせるキーケースが誕生しました。
ArcLockはとてもコンパクトです。それはポケットに入れた時にも存在を感じさせないくらいの薄さと小ささです。
トスカーノリスシオ
メイン素材で使っているトスカーノリスシオは、イタリアのトスカーナ州のタンナーであるConceria800(オットチェント社)の代表的な皮革です。表面はサラッとしたスムースレザーで、初めはマットな風合いですが使っているとツヤ感や色変化を楽しめます。染色は薄化粧のため牛が生前生きていた時のシワや血筋が確認できる自然な風合いが魅力です。原皮はオットチェント社が厳選したフランス産やデンマーク産の成牛のもので、オットチェント社の工場で植物タンニン(渋)で鞣して革素材として加工されます。仕上げに動物性の油脂を革内部まで浸透させるバケッタ製法を採用しており、時間と手間をかけて丁寧に作られています。
アメ豚
裏地には国産の豚革を使用しています。豚は海外では皮ごと食用肉として加工されるのが一般的ですが、日本は皮と肉と分けて食肉加工されます。そのため日本では古くから豚の皮を素材として有効活用していきました。そうした背景から日本の豚革加工技術は世界的に見ても高く評価されていて、ライニング素材として高級ブランドにも使用されます。アメ豚はよく鞣された上質な豚革にグレージング加工を施したものを指します。光沢のある飴色になることからアメ豚と呼ばれています。
アンダークールドというブランドについて
まずは、自己紹介としてアンダークールドというブランドについてお話しさせて頂きます。
アンダークールドは、私自身が趣味でやっていたレザークラフトの延長でできたブランドです。私自身で製造をするiPhoneレザーケースの販売から始まり、2年前に大きく方向転換。私自身は革製品の企画・制作に集中し、生産を外部に委託することで、商品数を増やし、お客様に革製品の魅力を伝えていこうと決意しました。
そして昨年、新生アンダークールドの第一弾として発表したのが「使いやすいコンパクト財布」をコンセプトに作ったNotSでした。これまでの小さい、薄い財布には無い使いやすいさにこだわり、その上でサイズをどこまでコンパクトにできるか目指して開発しました。
財布に続く新商品の開発
NotSを作った後、次回作の制作に取り掛かりました。
「お客様に喜ばれる革製品はなんだろう?そもそも既存の革製品の抱える課題はなんだろう?」
毎日そんなことを考える中で気付いた事があります。革という素材は非常に魅力的な素材である一方で、弱点も多い素材です。布やプラスチック樹脂に比べると素材としての柔軟性に乏しく、制作する上での形状の制約が多い。傷も付きやすく変色もしやすい。そういった多くのことに気を使いながら仕上げる必要があるため作り手の練度も求められます。
こういった制約があるせいか、革製品は形状のパターンには限りがあります。いわゆる「定番」の形がある程度決まっていて、それらは何十年もあまり変化していないのです。そのため現代人の生活スタイルに合わない「定番の形」という物もあります。我々は、多少使いずらいと感じつつも、あまり疑問を感じずにそれらを使用しています。ここに「アンダークールドとして何を作るべきか」というヒントを得ました。
既存のキーケースの課題を解決するデザイン
キーケースには定番の形が存在します。様々なブランドから出ている三つ折りのキーケースです。もちろん定番には定番の良さがありますが、機能性だけを見た場合、この三つ折りキーケースは現在人のライフスタイルに合わない形状ではないか?と感じられました。朝家から出るとき、そして夜帰宅するとき、私たちはだいたい急いでいます。なのに、三つ折りのキーケースはスピーディーにドアの鍵を閉める(開ける)ことに適したデザインとは言えません。
さらに、実際に人々が鍵に対してどのような課題を感じているかを知るために友人や家族に聞き取り調査を行いました。そこで「キーケースは鍵の出すのが面倒」「キーケースはボリュームが出て邪魔に感じる」など課題がある事がわかりました。そういった理由からカラビナなどでむき出しで鍵をぶら下げてまとめているという人も多いようです。これらの課題を解決した上で、鍵からバッグやポケットの中の生地を守れる本来のキーケースの役割を果たせるようなが作れれば面白そうです。
ある程度方向性が固まってきてからは、使いやすい製品にするためにどのようなデザインがベストかを探って行きました。いくつかのパターンを考えて、辿り着いたのが一枚革を山折り谷折りにして蛇腹型にする今のデザインでした。
見えないところまで美しく
こうしてできあがったArcLockですが、気になるポイントがありました。普段使っている時は見えることはないのですが、広げた時に付くこのシワです。ArcLockは2枚の革を貼り合わせていますが、実はこの作りが曲者。張り合わせた革でこのように折り曲げる箇所のある製品を作る際は、曲げた状態を想定して内側の革と外側の革の寸法を変えて貼り付ける必要があります。この手法を「釣り込み」と言って、微妙な寸法の誤差や、革の厚さの違いで仕上がりの綺麗さが大きく変わるのです。
今回のArcLockはこの部分が非常に難しいポイントでした。製造を委託している工場さんでも何度か試作品を作り直しているうちに、僕自身も半ば諦めて「ここが妥協点かな・・・。」と思っていたのですが、最後の最後「もうこれ以上は」と言われて出来上がってきたものがこちら。完璧な仕上がりでした。
平らにしてもシワがよらない綺麗な仕上がりとなりました。これぞ職人技。普段使ってる時は気にならない箇所ではございますが、綺麗な製品に仕上げるためにこんな細かいところにも気を使っているのです。ArcLockを手に取った際は職人さんの技術力にも注目していただけると大変嬉しいです。
今回のプロジェクトを成功させるために皆様にお願いがあります。どうか!どうか!このプロジェクトをSNSでシェアして拡散していただけないでしょうか?SNSシェアにご協力いただいた上で応援購入をしていただけた支援者様にアンダークールドのオリジナルメンテナンスキットをオマケとして同梱させて頂きます。SNSシェアキャンペーンの参加方法は下記をご確認ください。
カラー:ブラック/ブラウン
収納量:最大 鍵3本+スマートキー(ワイヤーチェーンに車のスマートキーを通す事ができます)
サイズ:72mm×34mm×12mm
重さ:17g
生産国:日本
サポート:ご質問や修理の相談はいつでも実行者が責任を持ってお受けします。ご相談はアンダークールドの公式オンラインサイトまたは公式LINEからお問い合わせください。
保証期間:アンダークールドの製品は基本的に永年保証とさせていただいております。状態を確認させていただき、修理可能な状態である限りは対応させていただきます。(革そのものが汚れたり、形状が著しく変化している場合修繕はできません。)まずは修理のお見積もりを出させて頂きお客様相談の上で進めさせて頂きます。
このプロジェクトに興味を持っていただき、ありがとうございます。
アンダークールドの渡邉と申します。
アンダークールドは、栃木県栃木市で生まれた、小さなレザーブランドです。
数年前に革製品にハマり、財布・キーケース・名刺入れ・バッグなど・・・
様々な革製品に触れてきました。
いつしか自分でも作りたいと思うようになり、始めたのがこのブランドです。
昨年アンダークールドとして、初めての財布をリリースさせていただき、多くの反響をいただきました。今年は財布以外にも、ブランドのコレクションを増やしていきたいと考えており、
第2弾として発表したのが、今回のArcLockです。
これまで多くのキーケースが世の中に出たと思いますが、
その中でも非常にユニークな形状のキーケースができたと思います。
アンダークールドを通して革製品を少しでも好きになっていただけたら
こんなに嬉しいことはございません。
今後も皆様に楽しんで、そして愛される製品を作っていきたいと思います。
今回ご支援いただく資金につきましては、一部はクラウドファンディングの手数料として引かれてしまいますので一個あたりの利益は微々たるものです。利益は全てリターンの製造と一般発売に向けた仕入れの製造に充てさせていただきます。
皆様、ご支援よろしくお願いいたします。
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