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こんばんは! チェロの長南牧人です。
さてさて、今回は前回途中で終わった楽器製作の続きをお話ししましょう。
F字孔が出来上がったら、次はバスバーを取り付けます。
バスバーは日本語では「力木」とも言われ、表板の裏側に張り付けられている、梁のようなものです。
正面から見て左側にバスバー、右側に魂柱があるので実はヴァイオリンの表板の内部は非対称です。
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このバスバーの取り付けも難関らしいです。かなり音に影響もありますし、取り付けが悪いと使っているうちに剥がれて雑音の原因になり、表板をあけて付けなおすのは人間でいうと開腹手術、っていう事になってしまいます。
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バスバーの取り付けが終わったら次は横板、裏板、表板を貼り付けます。
これで共鳴箱の完成です。
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さて、箱だけあっても弦が張れないので、次は弦を張るネックと指板を作ります。
ネックの中でもスクロール(渦巻)部分は「顔」に相当する部分、音には影響がない部分、と言われていますが作者の個性や職人技がそのまま出る部分でもあり、近年では大いに音に影響がある、との研究結果も出ています。
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クレモナで学んで、今ニューヨークで活躍している製作家の友人が面白いスクロールのヴァイオリンを造りました。
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とてもユニークですね。実際にドラクエのコンサートで使用されたそうです。
ペグボックスもくり抜いていきます。
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指板は黒檀を使用するので加工が難儀、カンナの歯もすぐにボロボロになり、サンドペーパーで仕上げの時などは辺りが真っ黒になるそうです。
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現代社会で普段、工業製品に囲まれて生活しているとこれらの本当に気の遠くなるような作業、職人の気持ちが込められている楽器自体も、芸術作品ですよね。
・・・気が遠くなってきてしまったので、今日はこの辺で失礼します。次回も続きを。
次の他のメンバーの活動報告もお楽しみに!