【3月9日の晋山式が延期になりました】(1/30)
新型コロナウイルス感染症拡大への懸念から、本年3月9日に予定しておりました当院第83世善誉実雄台下の晋山式を今秋10月に延期することになりました。
当初の計画ではこの晋山式の際に修復された菊花紋章をお披露目したいと考えておりましたが、延期を余儀なくされる事となってしまいました。
修復作業は変更なく進めてまいりますが、お披露目に関しましては時期を見計らって機会を設けたいと考えております。
ご協力いただきました方々には、予定変更となりましてご迷惑をお掛け致します。よろしくご承知おきください。
勅使門全体の修復にも取り掛かっております。今後ともよろしくお願いします!!
【朱印の意匠が決定しました!! 】(1/30)
当初3種類を予定しておりましたが、ご希望が多く4種類の朱印をリターンさせて頂く事に致しました。文字には当院ご法主 飯田 実雄 台下ご親筆を使わせて頂き、朱部分には勅使門やかつて掲げられていた「勅額」の意匠を使用しています。詳しくは下記の「リターンのご紹介」をご覧ください。
清浄華院(しょうじょうけいん)は、全国に8つある浄土宗の総大本山の一つで、1150年の歴史を持つ皇室ゆかりの大本山です。平安時代、御所の中に「禁裏内道場」として創建されたのが最初で、浄土宗の宗祖・法然上人が後白河天皇より譲られ浄土宗の寺院となりました。
場所は何度か移転していますが、現在も京都御所の真東に立地し、天皇陛下がお住まいになる禁裏御所にも近い、格式の高い寺院とされています。
当院の本堂に当たる「大殿(だいでん)」には禁裏内道場の遺跡とされ皇族の方々の位牌をお祀りする部屋「尊牌壇(そんぱいだん)」もあり、建物の各所にも菊花紋が施されます。
といっても、敷居の高いばかりのお寺ではなく、大殿本尊の浄土宗の宗祖「法然上人(ほうねんしょうにん)像」は江戸時代から「除厄圓光大師(やくよけえんこうだいし)」と呼ばれて信仰を集め、涙を流して師弟を救ったという「泣不動尊(なきふどうそん)」像も、重要文化財「泣不動縁起絵巻」で有名です。
ご利益ある尊像を祀るお寺として貴人から庶民に至るまで篤い信仰を受け、京都の町の人々には「じょうけいん」と呼ばれて親しまれました。
皇室ゆかりの大本山の象徴として「勅使門(ちょくしもん)」があります。京都御苑の東を貫く寺町通り(てらまちどおり)に面し大きな菊花紋が掲げられた門は、京都御所に接する御所東地域を象徴する景観の一つとなっています。
また当院にとって皇室との深い関りを象徴する大切な門となりますが、現存する建物が昭和9年に建てられて以降、経年の傷みも多くみられ、中でも菊花紋章の退色、劣化が目立ってきました。門全体の修復も予定していますが、まずはこの菊花紋章の完全修復を、広く皆さまのお力を借りてぜひ成し遂げたいと考えています。
【 勅使門とは… 】
勅使門は天皇陛下の使者「勅使」をお迎えするための門で、勅使が出入りする格式高い寺院にのみに設置する事を許された門です。当院の勅使門は室町時代の称光天皇(しょうこうてんのう)の勅願で阿弥陀堂が再建され、勅使を遣わされて当院に寄進を賜りました時に建立されたのが最初と伝わります。通常は閉められており、勅使の参向や皇族の参拝時、また法主(大本山の住職)の晋山式(就任式)の時以外ほとんど開けられることありませんでした。
江戸時代まで清浄華院の法主には、天皇陛下から法主への任命状(女房奉書)と「紫衣(しえ)」と呼ばれる法衣を特別に着用する許可状(紫衣綸旨)が下されました。晋山式では新法主は伝奏家(伝達役の公家宅)にて天皇陛下からの任命状をいただき、衣服を改め行列を組み厳かに勅使門を潜りました。天皇陛下から信任を得て許可を頂いた人のみが潜れる門だったのです。
現在でもこの門を正式に潜れるのは法主晋山式の時のみで、門前で開門の儀式を行った後、始めて境内に足を踏み入れます。ご法主にとっても一世一代の式を象徴する場所になります。
【 御所東地域の景観を形作る重要な建物 】
京都御所の東の地域は、豊臣秀吉が京都市内に散らばっていた神社仏閣を一本の通り沿いにまとめた寺町通を中心に、京都御苑の木立と社寺の屋根が並ぶ京都らしい風景を形作っています。
中でも清浄華院界隈は、廬山寺、清浄華院、梨木神社、本禅寺と寺社がまとまって残っており、特に大きな菊花紋章を掲げた当院の勅使門は、御所東の地域の景観を象徴する存在となっています。
現在の勅使門は昭和9年に再建されたもので、檜皮葺風銅板葺、妻入りの唐破風屋根を載せた向唐門の形式を取っています。
格狭間や蛙股の彫刻はシャープな流線の美しい植物紋を配し、欄間部等には透格子を嵌めています。施主は大阪天王寺区の石井重助。 知恩院納骨堂を阪谷良之進などとともに手がけた名古屋の三林石松が普請しています。
同時期建立の東寺小子房の勅使門と比すると彫刻部が少なく質素なものの、それが返って上品さを醸し出し、昭和初期に流行した近代和風建築の雰囲気を良く表した建物になっています。
門の両側に付属する袖塀は五本の白線が入った定規筋築地塀(じょうぎすじついじべい)となっています。定規筋は土塀に施された白い横線の事で、当院の五本筋は京極宮家より授けられたもので、皇族と同等の格式を表しています。
当院にとって大切な門ですが、老朽化が多くみられ、2026年を目指して修復・修理事業を予定しています。中でも菊花紋章の修復に関しては、皆さまからご協力を頂きたいと考えています。
【 資金の使い道 】
集めた支援金は、勅使門の菊花紋章の修復に使用させて頂きます。
勅使門の菊花紋章は日本の伝統技術で仏像などにも用いられる「漆箔(しっぱく)」という彩色が施されています。木製の本体に漆を塗って形成した上に本金箔が貼られ、職人による伝統工芸品とも言えます。
今回の修復も同様の技術を用いて、本来の輝きを取り戻したいと考えています。
勅使門修復は2026年を目指していますが、まずは菊花紋章修復に取り掛かりたいと考えています。 今回の募集は来年2月末までとし、3月9日の晋山式(住職就任式)には新しくなった菊花紋をご披露させて頂きたいと考えています。
※3月9日の晋山式はコロナ対策の為延期となりました。上記「大切なお知らせ」をご覧ください(1/30)
【資金内訳】
工事費 95万
広報費 13万
手数料 12万
※余剰金が発生した際は、勅使門本体の修復に使用させて頂きます。
◎記念朱印2枚セット(2000円以上)
限定朱印を4種ご用意しています。下の4種の中から2種お選び下さい。(ご指定が無かった場合はランダムにお送りします。)
※当初3種でしたが変更いたしました(1/30)。
全種ご希望の方は4000円以上のご支援、または2回支援いただいてその旨ご指定下さい。ただし基本的にお一人1セット4枚までとします。複数セットご希望の方は複数回ご支援いただくか、お申し込み時の備考欄にお書き添えください。
文字は当院法主 飯田実雄 台下のご親筆を採字させて頂いておりますので、刷物となります。印は今回修復されます十六弁菊花紋と、当院の寺紋・葉菊紋を捺しています。
また写真から起こしました勅使門の図、かつて当院の掲げられていた「勅額」を松田定信『集古十種』などの資料から推定再現した図様を捺しています。
◎記念腕輪念珠or携帯ストラップ(5000円) 当院五世の向阿是心上人が阿弥陀如来から松の枝をもらったという伝説から、松の木製の珠で作られた腕輪数珠か、同じ数珠玉にて作られた携帯ストラップをお選びいただけます。どちらもお守りとしてお持ちいただけます。
◎記念念珠(10000円以上)
限定製造の日課二連数珠(三万遍)です。白木のシンプルな数珠ですが、当院の「御忌唱導(法然上人のご命日法要に唱えられる文章)」に「桜花は自ずから花びらを散して法然さまの徳を讃歎する」と謳われた桜の木を使用しています。
◎清浄華院第八十三世台下直筆色紙(30000円以上)
当院83世法主で書家でもあられる飯田実雄上人ご親筆の色紙をお授けします。(すべて直筆です。)
※内容はお選びいただけません。
〜最後に〜
清浄華院は小さな本山ですが格式は高く、といって堅苦しいお寺ではありません。この事業を通して多くの方にご協力を頂き、ご縁を結んでいただければと考えています。
よろしくお願いします!!
最新の活動報告
もっと見る令和4年2月17日 菊花紋章 金箔貼りの工房見学に行ってきました!!
2022/02/24 19:18いよいよ菊花紋に金箔を貼る作業が始まりました!!下京区にある「柊金箔工芸」さんの工房に作業の見学に行きってきました。真っ黒な漆の下地に金箔が載せられ、つややかに輝く金色になる様子はまるで魔法のようでした。勅使門の方も洗いの作業が終わり、足場が外されました。クラウドファンティング応募の機関は2月28日まで。あと少しですが、よろしくお願いします。 もっと見る
令和4年2月4日 ご法主 飯田台下に記念色紙、朱印のご揮毫を頂きました!!
2022/02/16 17:28高額の支援を頂いた方へのリターンには当院第83世ご法主 飯田実雄台下よりご親筆の色紙を予定しています。該当される方へは全てご自筆の色紙を贈らせて頂きます。 (内容は当方の任意とさせて頂きます)御朱印はご親筆を印刷させて頂いたものになりますが、貴重な朱印となりますのでぜひお楽しみに。 現在、菊華紋章の本体は職人さんのもとで作業進行中です。 もっと見る
令和4年1月29日 記念御朱印のデザインを公開しました!!
2022/01/31 21:55限定朱印を4種ご用意いたしました。(当初3種でしたがご希望が多かったので変更いたしました。 )①「御内道場」十六弁菊花紋+勅使門②「法爾大師」葉菊紋+勅使門③「無量寿」十六弁菊花紋+勅額④「浄花院」葉菊紋+勅額 文字は当院法主 飯田実雄 台下のご親筆を採字させて頂いております。(したがって刷物となります。) 朱印は今回修復されます十六弁菊花紋と、当院の寺紋・葉菊紋を捺し、また下部には写真から起こしました勅使門の図、かつて当院の掲げられていた「勅額」を再現した図様を捺しています。 リターンは上の4種の中から2種お選び頂く事になります。(ご指定が無かった場合はランダムにお送りします。) 全種ご希望の方は4000円以上のご支援、または2回支援いただいてその旨ご指定下さい。ただし基本的にお一人1セット4枚までとします。複数セットご希望の方は複数回ご支援いただくか、お申し込み時の備考欄にお書き添えください。【勅額】(ちょくがく)とは、皇帝・天皇などが社寺に特に与える額。勅願によって建立された寺院や天皇や上皇などが信仰を寄せた社寺に下賜され、皇室所縁の社寺である事を示す権威の象徴となり、勅額を掲げた寺院は「勅額寺」と称された。内容は寺社号の他、法語、格言を記すこともある。文字は天皇親筆である場合や、時の能筆家に記させることもある。 清浄華院は公式に勅額寺とされた資料はないが、室町時代は末寺を勅願寺に推薦する地位にあった事が知られている。江戸時代に記された松田定信『集古十種』に藤原行成筆とされる額「浄花院」の筆跡が記録されており、今回の印影はその額の推定復元図を使用している。 もっと見る
コメント
もっと見る