リターンのご紹介です!
【オープン記念珈琲缶】
オープン記念珈琲缶の製作を依頼予定の、恐らく日本一かっこいい缶メーカー!株式会社加藤製作所さんの日暮里工場を見学してきたのでレポートします(見学日 : 2022年1月14日)。
加藤製作所さんは、明治28年の創業から「茶筒」「のり缶」「菓子缶」等のメーカーとして120年以上の歴史があるそうです。
私は、焙煎珈琲のお店をやるなら、焙煎したての珈琲豆をお客さまが保存出来る珈琲缶をつくりたい。ものをつくる、売るなら素敵なものがいい。長く大切に出来るものがいい。そんな想いで、缶をオーダーできるメーカーさんを探していました。
加藤製作所さんは、ネットで偶然にホームページを見つけたんです。手作り缶と手作り機械缶、どちらも職人の方が丁寧につくった素晴らしくかっこいい缶です。つるんとしたフォルムにシルクスクリーンの味のある印刷。可愛らしい色味。すぐにご連絡し、今小さな焙煎珈琲のお店をつくるべくクラウドファンディングをしている経緯や、もし達成したらお店のオープン記念缶をお願いしたい旨をお話しました。担当の方が毎回とても丁寧に対応してくださり「愛着を持って永くお使い頂けることが一番嬉しいことだと思っております」というメッセージにとても心が惹かれました。ものづくりの背景を大切にし、誇りを持ってお仕事をされている。是非、実物を見て、触って、製作現場を見させていただいて、加藤さんがつくる缶の魅力を自分の言葉でお伝えしたいと思い、今回工場見学をお願いしました。
こちらは手作り缶の蓋を開く途中を撮影させていただいたお写真です。
手作り缶は、職人の方が大きなブリキ板を1枚ずつ缶の部品となる部分を切断し、部品ごとにまるめ、接合するそうです。その精密さ、美しさに驚きました。缶を開けるときに、蓋は真っ直ぐ上には開きません。斜めにひねりながら缶の曲線に沿って開けます。この精密さが缶の中を湿気から守るそうです。
珈琲豆は焙煎してからもほんのりガスが抜けていきます。これは見学の日に知ったのですが、缶は完全密封容器ではないそうで、加藤さんのつくる缶は、そのガス抜けと湿気から守る密閉性が素晴らしいバランスとのこと。
お写真を撮り忘れて無念ですが、缶の中にはブリキの内蓋もあります。プラスチックの内蓋等とは全く雰囲気が違って、開ける際のつまみもとても可愛らしい。ブリキは温度による形状変化が少なく保存容器に最適だとか。この内蓋も、現在加藤製作所さんの内製で、コストはかかるものの、こだわりをもってつくられているそうです。
こちらは、缶の塗装作業工程を動画に撮らせていただきました。
缶を「ろくろ」にのせ、塗料を吹きかけます。色むらなく、見ても触っても美しい缶の質感は、この工程でつくられるのですね。動画でも伝わると良いのですが。私は見入ってしまいました。ものすごく手際よくさらりとやられています。しかし、ひとつひとつの工程を見ると、しみじみ感動します。最後、細いキリのような道具でさっと缶を取る作業なんてとてもかっこいい。
お仕事中動画を撮らせていただきありがとうございました。
こちらは、塗料を焼き付ける窯を撮らせていただきました。大きな年季の入った窯。長い年月の重みをずっしり感じます。
釜の中、場所によって温度も違うため、缶の種類やサイズによって考慮するそうです。とても丁寧なお仕事です。
こちらは缶にデザイン画を印刷する工程です。その日、こちらの工程は既に作業が終わっていたのですが、せっかくなのでとお気遣いいただき見せていただきました。
加藤製作所さんの缶は、デザイン印刷をシルクスクリーンという方法で行っています。木の枠の中につくられたデザインの切り込みの上から、インクを押し出し、缶に印刷します。完成した缶はインクが少しぷくっとしていて、とても温かみがあります。インクの具合や圧力の調整、印刷位置、温度や湿度管理。この様なお仕事の工程を知ると、よりものを大切にしたくなります。そして大切に思えるものを持とうと思えます。こちらの工程の後、自然乾燥を経て、検品作業があるそうです。
こちらは手作り機械缶の完成サンプル。
手作り機械缶は、手作り缶と製作工程が少し違います。見た目は蓋と本体の間にフチのあるタイプの缶です。こちらもまた可愛らしい。「機械」と聞くと、大量生産の大きなライン作業などを思い浮かべますが、こちらは少し違います。職人の方の手に馴染み使い込んだ機械を、工程ごと使い分け精巧な作業をするそうです。
今回のオープン記念珈琲缶は、「手作り缶」でお願いする予定ですが、今後また別のデザインで〈珈琲うとと〉の珈琲缶をつくる際には、「手作り機械缶」でもお願いしたいと思っています。
担当の里絵さんとお話しながら色のサンプルを見せていただき、オープン記念珈琲缶のイメージを固めていきました。はじめ、オープンでおめでたいので紅白なイメージの缶をつくろうと自分で考えていたのですが、里絵さんにアドバイスをいただきアイディアが膨らみました。マットな塗装で淡いピンク、これは春にぴったりの素敵な缶になりそうです!艶のあるアイボリーに少しパキッとした色味でデザインを入れるのも可愛いはず。皆さん、楽しみにしていてください!
今回、ご支援のリターンにオープン記念珈琲缶というものがございます。こちらの製作を加藤製作所さんにお願いする予定です。限定200個。デザイン画は私が作成します。
※今回の見学にて、200個のうち色味を2種類(100個ずつ)作れると知ることができたので、既にオープン記念缶をお選びいただいている方、またこれからお選びいただく方には、クラウドファンディングが達成したのち、2種類のうちどちらの色味が良いかメールにてお聞きしたいと思います。
〈最後に〉
加藤製作所のみなさん、お忙しい中見学をさせていただき本当にありがとうございました。皆さんの丁寧のなお仕事に背筋が伸びる思いです。お店がオープン出来るよう、たくさん応援していただけるよう、精一杯がんばります。
佐野 花帆