4/28に完成し、5/9より印刷開始となりますことを感謝し、報告いたします。
その間、頭を抱える出来事も起こりました。
カバーデザインが「思っていたのと違う」と、母がつぶやいたことでした。知人デザイナーさんの作品は完成度の高い力作でしたが、出版社さんにも相談して「良し悪しではなく好みの違いだから」と言われ、申し訳ないと思いつつも正直に母の希望する変更をお伝えしました。ご検討くださったあと、「そこはデザインの肝なので」と、デザイナーさんも正直に言われ、おっしゃる通りと納得しました。
カバーデザインを新たに考える必要が生じました。
「別のデザイナーさんに頼むことはできますが、それも好みに合わない可能性はありますよ」と、出版社さんに言われ、「私はできないから、あんたが作って」と、母に言われました。えっ、私?? 素材を私が選び、文字をデザイナーさんに頼もうと決めました。
まず、戦争のイメージは「炎」、生命も「炎」と思いました。
ネット検索して炎にも表情がいろいろあることを知り、カバーは、本の表から裏まで一続きなので横長で、両サイドが上がり、色味が美しい黄色やオレンジの炎を‥ と探しました。
次は、カバーの折り返し部分におく線画の「花」です。
戦火により荒廃した中で健気に咲く花、主人公たちを象徴している花を探しました。
最後は、文字でした。
本のカバー写真をネット検索して気に入ったデザインを集め、なぜ素敵と思えるのか、どのように上手なのかを考えました。そして、「命」の字はこの本のように加工して欲しい、「副題」の入れ方はこの本の活字と色を参考にして欲しい、「背のタイトルや副題」はこの本が一番読みやすいので活字の種類と大きさ、文字間隔を合わせて欲しい云々と、具体例のスクショを添えてお願いしました。
「全体の一貫性という点において背の文字は、カバーオモテの文字を踏襲することになっておりますが」と、担当編集者さんに教えられ、ちぐはぐになる危機を救われました。
文字入れは、こちらの依頼した1案に加え、「デザイナーさんにお任せしたら、喜々として作り込んでくださるでしょうから」と、デザイナーさんへのお任せ案も1案、頼みました。依頼案もセンス良く美的でしたが、お任せ案への「熱の入れ方」は比でなく(芸術家さんですものね 笑)、この力作に決め、少しの要望を入れてもらって無事完成となりました。
皆様の熱いご支援のお陰で1冊の本として送り出せる喜びを、心より感謝しております。ありがとうございました。