2022/04/12 18:05

こんばんは。

『ミズニゴール開発チーム』株式会社ハタケホットケの日吉です。

いつのまにか、目標金額の50%を超えていて、とても嬉しいです。

たくさんの応援・ご支援本当にありがとうございます!

本日は、『ミズニゴール』開発のきっかけとなったお米栽培の雑草対策について、詳しくお話します。


夏の雑草対策は大変な重労働


除草剤を使わないお米の栽培において、大きな課題となるのが雑草対策です。

田植えから5~7日後、苗が地面に活着(根付いて)から約40日間が鍵となります。

夏の炎天下で、雑草との闘いが始まります。


なぜ雑草は取り除かないといけないかというと

・雑草が土の栄養分を吸い取ってしまう

・雑草が成長すると稲が日陰となる

・雑草の根が土の中にはびこって、稲の根が大きくなれない

等で稲の成長を妨げるからです。


数日ケアが出来なかったらあっという間に雑草が!!

うっかり放置してしまうと、後が大変(-_-;)

こんな風に草ボーボーに!(一昨年の自分たちの田んぼの写真です)

草が大きくなってからでは遅いんです。

小さいうちに、できれば目に見える前に、抜く。

歩くだけでも大変な田んぼの中での手作業での草取りは、ずっと中腰・長時間・重労働。


では、どうするか?

除草剤を使用しない場合、主に田んぼの水を濁らせることで水面下の地中から発芽しようとする雑草の光合成を遮り、草を防ぐ方法が行われています。

具体的には下記のような方法があります。


1.田車(たぐるま)をひいて歩く

田打車とも呼ばれる中耕除草用具。
人が水田に入り田車を押すことで、水田の雑草を掻き取ったり、土の中をかき混ぜ水を濁らせることができます。


2.チェーン除草機を引く

除草機をひく女性


3.ケズッタロー(除草棒)で小さい草を掻き取る

去年はケズッタローでやりました


4.アイガモ農法

アイガモのヒナを田んぼで放し飼いする方法があります。
ヒナが水田内を泳ぎまわる時、その足で水をかくはんし、濁らせてくれる、そのさいの生え始めの小さな雑草を浮き上がらせてくれたり、ヒナが食べてくれたり、といった効果があります。
また、害虫も食べてくれます。

田んぼで泳ぐアイガモ 出典:https://www.photo-ac.com/ 合鴨農法

参考:みんなの農業広場 ≪提供:(一社)全国農業改良普及支援協会 ・(株)クボタ≫
https://www.jeinou.com/benri/rice/2009/05/201002.html

アイガモの維持管理が大変なこと、ヒナが外敵に襲われないようにネットなどで防護する必要があること、そして毎年秋には大きくなったカモを処分しなくてはいけないこと。
アイガモ農法にも大変な面があります。


アイガモに変わるロボットと言える『ミズニゴール』は、その名の通り水をかくはんし、水を濁らせてくれます。

現時点では手元のコントローラーでラジコン操作しますが、開発中の最終系ではGPSとソーラー充電で全自動型とします。

『ミズニゴール』は、人が田んぼに入ることなく、1反あたり15〜25分程度で濁らせることができる設計となっています。

これは大幅な時間的効率化をもたらすだけではなく、大変な労力を軽減してくれることと思います。


1シーズンでのたんぼの除草はいくらかかる?

では、従来のチェーン除草を行った場合の労力はどのくらいでしょうか?

プロジェクト本文でも紹介していますが、改めて。


塩尻で、農薬を使用しない栽培方法にチャレンジ、田んぼ除草をしている方で、田植え後40日間、5日おきにチェーン除草をしているという女性がいます。
つまり8回です。

6月の蒸し暑い中、チェーンを引っ張りながら膝下まで足が埋まる田んぼの中を歩く。
1反(1000平米)を濁らせるのに、少なくとも2時間はかかります。移動や準備を入れると3時間はかかるでしょう。
その女性は2反で稲作をしていますので、1回5時間×8回を1シーズンでやっています。
合計40時間。

仮に時給¥1,500 として、¥60,000 です。
耕作面積が3反であれば56時間=¥84,000。
5反であれば88時間=¥132,000。
プロの米農家として最低限必要な1町歩(※2)の場合、¥252,000は人件費としてかかります。
<※2 1町歩:土地の面積を表す単位。1反は991.74平方メートルで300坪 約10アールで、この10倍の広さを表す10反で1町歩 (ちょうぶ”)という。>


これはあくまで一例ではありますが、多くの農家さんが、安全安心で美味しい米づくりのために、重労働で奮闘していらっしゃいます。

また、このように重労働でハードルが高いから、高齢で後継者もいないといった理由で農薬を使用しない栽培方法に興味をもっていても、あきらめてしまう方も多数いらっしゃいます。


『ミズニゴール』が実用化することで、農業をもっと楽しく、重労働ではなくクリエイティブな仕事にしていけたらと考えています。


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https://camp-fire.jp/projects/view/552639

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