私の生まれた村には図書館も本屋さんもなく、大人になって絵本を読むようになりました。絵本や紙芝居は子どもの物だけではありません!子どもにも解る言葉で書かれた、赤ちゃんからお年寄りまでのもの。そしてその人を大きく育ててくれる力があるのです!「絵本も紙芝居」も「ごはん」と同じです!絵本を読む。紙芝居を楽しむ。これこそ平和そのもの。モニャモニャ戦闘機を多額のお金で買ったり、美しい海を埋め立てるのは平和のためと言うこの国。絵本を読んで、紙芝居を演じてあげたい!「えほん」は「ごはん」ですもの。長野ヒデ子[写真・品田裕実]*********************絵本・紙芝居作家の長野ヒデ子さんは、やべみつのりさんと一緒にラオスへ行き、紙芝居セミナーの講師や、ラオス初の「紙芝居コンクール」の審査など、作り手の育成や普及にたくさんのご協力いただいています。絵本『とうさんかあさん』(葦書房/石風社)で日本の絵本賞文部大臣奨励賞、『おかあさんがおかあさんになった日』(童心社)で産経児童出版文化賞、『せとうちたいこさん デパートいきタイ』(童心社)で日本絵本賞を受賞。紙芝居に『ころころじゃポーン』『おせんべやけた!』(童心社)など、たくさんの作品を作られています。応援メッセージ、本当にありがとうございます。
国際協力 の付いた活動報告
こんにちは。「ラオスのこども」代表のチャンタソンです。ところで、皆さんは「バナナの使い方」を聞かれたら、どのぐらいの数がうかびますか?ラオスの小学校4年生のクラスで、バナナが生活の中でどのように使われているかを尋ねてみました。グループで話し合ってみたところ、どんどんアイデア出てきます。まず、バナナの実は、生で食べるだけでなく、焼きバナナ、揚げバナナ、ゆでバナナ、干しバナナ、包み蒸し、和え物などなど、料理名だけでもたくさんの数が出てきました。ラオスでは、バナナはおかずとして、薬味として、デザートとして、様々な食べ方をします。バナナの種類もたくさんあるので、それぞれの調理方法に合うバナナを使います。焼きバナナやさん(やべみつのり絵『ぼくはどこへいくの』より) 使うのは実だけではありません。バナナの葉は、お皿として、食べ物の下に敷いたり、料理を蒸すときに包んだり、包装紙の代わりに食べ物を包んだります。バーシー(新年、出生、死別等人生の節目や、歓送迎、厄払い等の折々に行う儀式)の祭壇の飾り付けにも使います。バーシーの儀式の様子(やべみつのり絵『ぼくはどこへいくの』より)更に、バナナの木の幹は、畑に蒔く肥料、豚にやる飼料。ロイガトン(日本の灯籠流しの様な伝統行事)の灯籠として使われています。子どもたちのアイディアからは出てきませんでしたが、幹の2-3センチの柔らかい芯は、豚足の革とお漬物にして食べると美味しいのですよ。コラーゲンたっぷりで、私も大好きです。ラオス中部にいる" カー・トンルアン" という少数民族は、固定居住地を持たず移動して暮らすのですが、森の中で竹で家の骨組みを作り、屋根や壁に野生のバナナの葉を使い、葉っぱが黄色くなると新しい場所に移動するそうです。若いバナナの木を飾り付け(日本のお神輿のようなもの)お祭りのときにお寺に奉納しますし、バナナの木は縁起が良いとされて、様々に儀式(棟上げ、仏儀など) には必ずお供えをします。一つの植物を多様に活かすラオス人の知恵が詰まっています。ラオスの生活のさまざまな場面で使われるバナナ(やべみつのり絵『ぼくはどこへいくの』より) やべみつのりさん、森透さんと一緒に作った絵本『ぼくはどこへいくの?』には、そんなラオスの知恵や生活が描かれています。このお話では、主人公の「バナナちゃん」と「ビニールぶくろくん」が風に吹かれながら、ラオスの食生活や習慣を転々とし、環境やいのちについて考えます。読者の子どもたちに、自分で考えてもらうにはどうしたら良いかと、たくさんの話し合いと取材を重ねて、日本人とラオス人が一緒に作りあげた絵本です。この作品を作ったのは20年ほど前ですが、今また、子どもたちがSDGsを学ぶ教材としても注目されています。ラオスで、学校や国際NGOなど、色々なところから要望が寄せられているのは本当に嬉しいことです。子どもたちにこの絵本を何とか届けたいと思っています。皆様どうぞご協力をお願いいたします。チャンタソン インタヴォン