はじめまして。和歌山県田辺市の山の中、本宮町にあるアウトドアフィールド「-WATAZE OUTDOOR-おとなしの郷」で運営のマネジメントを担当しているタケベと申します。このページに目を止めていただきありがとうございます。
当施設は、「利用者目線で、とことんこだわる」ことを大事にしており、私自身もアウトドア好きなこともあって、(毎年予算をつぎこみすぎて、他のスタッフにすら呆れられるほど) マニアックなギアが豊富です。
例えば、「土星の輪っかも見えるけど初心者お断りの天体望遠鏡」「何の相談もなしに、ただ欲しいというだけで10台買ってしまい上司に怒られたソロストーブ」「県下でいち早く導入したテントサウナ」「豚の丸焼きができると言ったら、ほんとに焼いたお客様がいて、こればかりはやられた!と感じたアメリカンスタイルのBBQグリル」などなど。
こだわるならば、徹底的に。
そんなわたしたちが次に作りたいものは…
そんなわたしたちが次に計画するのが「同じ釜のメシを食おう!」プロジェクトです。どれだけパン食が広まっても、日本の主食は、やはり「コメ」。麺類や粉物といった主食がおかずとなり、ご飯と共に食されるケースも珍しくありません。日本人のDNAにはきっと「おいしいごはんが食べたい!」という想いが刻まれているんだと信じています。
ならば「かまどで炊く最高のごはんにこだわりたい!」にたどり着きました。
昔は家々にあったかまど。今はなきその生活習慣を野外で体感してほしい。
きっとそれは忘れられない思い出となるはずです。
かまど飯って食べたことありますか?
そもそも米屋の親戚からいろいろなことを教わって育ったことから、米となると一家言が出てしまいます。米は乾物なので、おいしくいただくには水加減と火加減が超重要。下ごしらえとしての水加減は2段階、実際に炊き上げる火加減は3段階と全部で5段階があるのですが……おっと危ない! 延々と語ってしまいそうになったのでここまでで止めておきます。
こんな風に、思わずお米愛が溢れ出るこだわり派。そのわたしが、ぜひアウトドアに取り入れたいのが「かまど飯」です。
かまど飯って食べたことがある人はどれだけいるでしょうか? お米にこだわる人ならば、土鍋でお米を炊くことはあると思います。でも、かまどで炊く人は今はなかなかないのではないでしょうか。
直火で炊く米は一粒ずつに旨味が行き渡り、噛み締めるとじわじわと染み入るような奥行きのある味わいを感じられるんです。かまどを使っていた時代は今のように調理家電が充実していません。でも、これを味わうと、昔の食事も豊かだったのではないかと思います。
実は、おとなしの郷の所在地である和歌山県田辺市本宮町には釜炊きのお米を搗かずに作る「釜餅」や釜で炒って天日で干す「釜炒り茶」があり、それぞれが今も残っています。「釜」の文化が色濃く残るこのまち。釜で炊くごはんはもう家庭にはないものの、おとなしの郷から新たな形で作っていけたらいいのではないだろうか、と考えるようになりました。
おとなしの郷がお客様にサービスをご用意するにあたって大事にしていることは、「細部まで徹底的にこだわること」。スピード感を求める日常に向く調理ではないかもしれません。でも野外でご飯を炊くならば、あえて手間暇をかけて、このしみじみとした深いおいしさを味わってほしい。それが、かまどを当施設に取り入れたいと思った理由です。
どうせなら、漆喰のかまどにこだわりたい!
かまどならなんでもいいわけではありません。作りたいのは奈良県の「宮奥左官工業」さんが作る昔ながらの漆喰のかまどです。一般的に普及しているかまどが悪いという意味ではありません。でも、アウトドア施設としてサービスを提供するなら、妥協せず「これ!」と思ったものにこだわり抜きたい。そう思って探しあてたのが、このかまどでした。
伝統技術を駆使した性能はもちろん、その美しさにも惚れ込みました。昨今、表面だけを漆喰仕上げにすることが多く、真から土を使って塗るような昔ながらの工法は減ってきているそうです。
重要文化財 法隆寺の中院本堂壁、宝蔵院土塀修復工事や、国宝の薬師寺東塔壁工事など、数多くの文化財施工実績があり、一級左官技能士の腕前を持つ宮奥さんは、手間と時間をかけても伝統的な漆喰にこだわっている職人さんです。
時間をかけて仕上げるどっしりと風格のあるかまどは、何もかもが特注品。だからこそ、この空間にすっと馴染む、おとなしの郷にしかない、おとなしの郷だけのオリジナルのかまどができるに違いありません。そして、そのかまどで炊いたごはんもきっとまた格別なはず。完成した暁には、仲間や家族との「同じ釜のメシ」体験をぜひ多くの人に楽しんでいただきたいです。
場所は本宮温泉郷のど真ん中!
温泉付きのアウトドアフィールドです
本宮町は和歌山県、奈良県、三重県の県境に位置し、熊野地域の中でも「奥熊野」と呼ばれる山深いエリア。「紀伊山地の霊場と参詣道」としてユネスコの世界遺産に登録された熊野三山の霊場のひとつ、熊野本宮大社のお膝元であることから、平安時代から多くの人が訪れてきた歴史あるまちです。
そして、渡瀬、川湯、湯の峰の3つの温泉が湧く和歌山県でも屈指の温泉郷としても知られています。中でも「-WATAZE OUTDOOR-おとなしの郷」のある渡瀬は、四村川に囲まれ、釣りや川遊びが楽しめるエリア。大自然の遊びと癒やしが凝縮されたアウトドアフィールドです。
もともと古い施設をベースにしているため、今も新築ピカピカのようにはいきませんが、掃除を徹底し、ご不便ごとには即時対応するなど、おもてなしレベルには自信を持っています。
総面積3500㎡の敷地内には、約40のテントサイトと紀州材を使った全10棟のログ・コテージ、美人の湯と言われる重曹泉(ナトリウム-炭酸水素塩・塩化物泉)が楽しめる温泉センターが併設されており、コテージ、キャンプ場の宿泊利用者様は営業時間内であれば温泉に入浴し放題です。
川のほとりのテントサイトは春には桜が咲き誇り、秋は紅葉も鮮やかに。夏は川遊びも楽しめ、四季を通して運がよければ朝霧のたなびく川や、満天の星空に天の川を見ることができる美しい場所です。
さらに、最近ワーケーションができるよう温泉センターの2階をコワーキングスペースに整備し、敷地内どこででもWi-Fiを使えるようにしました。
コワーキングスペースは時間貸しで最大10人まで利用可能。また会議室もあり、施設自体は 70人規模で宿泊できるので、会社単位の研修にだってご利用いただけます。またロングステイも楽しんでいただけるようランドリーブースを設置し、もともとプールだったところをオープンデッキに改築して交流できる空間も設けました。日常からかけ離れた大自然のなかの研修は、感覚が研ぎ澄まされ、仕事にも学習にもいつもと違う姿勢で臨めるに違いありません。
自慢は「Orange」さん協力の
マニアックなレンタルギア!
そもそもアウトドアブームがまだ始まっていなかったオープン当初、運営はギリギリの状態でした。そんな中、2年目以降の「-WATAZE OUTDOOR-おとなしの郷」の評判が徐々に上昇していったきっかけは、コロナ禍によるアウトドア旋風の後押しだけでなく、前述の通り、わたしたちが自信を持っておすすめしているレンタルギアにありました。
うちで扱うものは、キャンプ好きのわたしが趣味全開・採算度外視で仕入れる“ヒトクセあり”なラインナップばかり。その仕入れに関して協力してくださっているのが、かつらぎ町にあるアウトドアセレクトショップ「Orange」さんです。
関西トップクラスの品揃えとトレンドの最先端をいくセレクトから全国のアウトドアファンの注目を集めるOrangeさん。窮地に立たされた際、協力を依頼したところ快諾をいただき、レンタルギアのセレクトに関していろいろなアドバイスをいただいています。おかげさまで、施設こそ古いものの、レンタル品はアウトドア派垂涎の品揃えを自負しています。
「クレイジー」と言われるギアの一部をご紹介
では、どんなものがあるのかギアの一部をご紹介します。
例えば、天体観測に手慣れた人でなければ扱えないハイレベルな天体望遠鏡「アトラス80」。土星の輪っかも見える性能らしいのですが、倍率が高くて苦戦してしまう代物です(誰でも見られるものも扱っております!)
また、このあたりは鮎やアマゴが釣れるため、通常鑑札(遊魚券)がなければ川に入れないのですが、地元の川を管理している漁協さんに直接かけあって実現したオリジナル川魚用釣竿セットのレンタル! これで狙うのはウグイやオイカワなど。竿と餌になる魚肉ソーセージ、許可を得ている証明となる腕章がセットです。
他にも挙げ始めるとキリがないほど。中国から輸入した珍しい形の蚊取り線香ホルダーは、レンタル品なのに購入希望者が後を絶たない人気ものです。
本格スチームサウナを体感できるテントサウナも県下でいち早く導入しました。ちなみにソロストーブにハマり、今では10個のラインナップにまで増えたため、運営側から「もう勘弁してくれ!」とお叱りが…(すみません!)。
レンタルギアはすべて実際に使い心地を確認した上で「これならお客さまにおすすめできる!」と感じたものだけを仕入れるようにしています。そして同じように食品や物販品などに関しても、地元のもので、かつ質のよいものを置きたいという想いから、試食してみて、また生産現場に足を運んで安心できるものだけを扱っています。
おかげで訪れるキャンパーたちが「自分で買う前に試したいと思っていた」と喜んでくれるラインナップが揃ってきたのですが、関係者からは「クレイジー」と言われるようになりました。もちろん本人はいたって真面目。徹底的にお客様に喜んでもらうため、サービサーの視点に立って考えています。
わたしたちについて
「株式会社本宮おとなし」は、地元有志でこの温泉地のキャンプ場を再生させるために立ち上げた会社です。
社名は拾遺和歌集(しゅういわかしゅう)など、勅選和歌集において「熊野」を扱う歌のなかでしばしば歌われ、熊野本宮大社の近くを流れる「音無川」や、その一帯を表した「音無しの里」から名付けました。地域経済を支えながら、世界遺産“熊野古道”に沿ったこの場所の良さを多くの人に知ってもらい、快適な時間と楽しい空間を提供したいと願っています。
施設の運営モットーは「コスパよく、お客様にご満足いただく」「こじんまりと、古い分だけ清潔に」「お客様のご不便ごと、不自由ごとに対して真摯に取り組み、地道な改善を続け、かゆいところに手の届く施設サービスを提供する」の3本柱です。
資金の使い途とスケジュール
支援いただいた資金は、クラウドファンディング手数料(金額の17%)を差し引いた金額からオープンデッキに設置するかまどと、雨を避け、煙を逃す換気口をつけた東屋建設の費用として役立てます。
5月 クラウドファンディング終了・リターン品制作開始
7月 かまど製作着工・リターンの発送開始
9月下旬〜10月上旬 かまど完成予定
漆喰は大気中の水分が少なくなる7月中旬からでないと製作に入れません。また天候により完成の時期は変動しますが、新米の時期には完成して、おいしい「かまど飯」を楽しんでいただけます。
また、このかまどはオープンデッキをご利用のお客様はご自由に使っていただけます。
リターンについて
リターンには、ただただ応援したいと言ってくれる方への心をこめたお礼状(本宮伝統の音無紙でお送りします!)から、キャンプ場の入場回数券やデッキ、コテージの貸切権、そして非売品のオリジナルグッズなどを揃えております。
価値ある「不自由」体験を楽しめるように
「コスパよく、お客様にご満足いただく」。
このモットーに則った上で、
今の時流に沿いながらも、
過剰なおもてなしはしないこともまた、
わたしたちがこだわりたい部分です。
もともと、流行りのグランピング施設のような華やかさはありませんし、新しいキャンプ場ほどのフレッシュ感もありません。でも、その分アウトドアの本道である「自然のなかに身をおくことで得られる【あえて不自由を楽しむ】のにふさわしい場所だと思っています。その中で、わたしたちはコスパの良さと満足を感じてもらえるように、必要なものはご用意し、精一杯のおもてなしをしていきます。
今の子どもがかまどのご飯を食べる機会なんてなかなかありません。炊飯器に変わった理由は簡単、面倒で不便だから。でも、あえて炊くところから体験し、そのおいしさを味わう。これこそが「不自由を楽しむ」。すなわち、おとなしの郷が大事にしているコンセプトにもつながっていて、だからこそ、手間をかけた分だけ価値のある体験をご提供できるものだと信じているのです。
飯盒ではなく「かまど」だから生まれる一体感としみじみとした味わい。米を噛み締めながら楽しむのは、味だけでなく「時間」と「空間」です。
そんな、他にはない体験を叶えるため、どうぞご支援をお願いいたします。
■会社情報
和歌山県熊野本宮「おとなしの里」WATAZE OUTDOOR
・住所:〒647-1733 和歌山県田辺市本宮町渡瀬45-3
・電話:0735-42-1777
■ 特定商取引法に関する記載
●販売事業者名: 株式会社本宮おとなし 代表取締役 渕上太志
● 事業者の住所/所在地:〒647-1733 和歌山県田辺市本宮町渡瀬45-3 おとなしの郷
● 事業者の電話番号:Tel: 0735-42-1777
●送料:送料込み(離島価格など例外がある場合には記載)
●対価以外に必要な費用:プロジェクトページ、リターンに記載のとおり。
●ソフトウェアに係る取引である場合のソフトウェアの動作環境:該当なし
●その他記載事項:プロジェクトページ、リターン記載欄、共通記載欄
(https://camp-fire.jp/legal)をご確認ください。
<募集方式について>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。
最新の活動報告
もっと見る【かまど制作記】 土台づくりの開始です。
2022/08/30 15:092022年8月30日(火)嵐のような8月もようやく終わりを迎えた本日。(多くのお客様にお越しいただき、本当にありがたい限りでした…)念願の”かまど”製作を開始しました。依頼させていただいた宮奥左官工業の宮奥社長と実制作にはいる直前打合せをすませて、さあ、現場へ、といったところであいにくの雨…まあ、いついかなる時でも天候に泣かされるのがアウトドアフィールドの宿痾ですが、雨ざらしになってはかまどが制作できない、という状況下でも、さすがに職人さんです。「とりあえず仮の屋根をかけられますか?」ということで、スタッフと一緒に、キャンプ場に保管していたテントサウナの雨除け用の一番でっかいシートを引っ張り出してきて、デッキに取り付け。簡易の小屋をつくりました。そのあと、かまどの位置を正式に決めたところでさらに雨足が強くなり、本日は資材搬入のみ。明日からいよいよ本格的な制作となります。 もっと見る
<支援者のみなさまへ> リターン品の発送を完了いたしました。
2022/08/30 14:57こちらの活動報告は支援者限定の公開です。
【ご報告】 おまたせしております。やっとで制作品の発送準備に入ります!
2022/08/15 16:12こちらの活動報告は支援者限定の公開です。
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