服飾学校卒業生からなるエコバッグ作成チームチームの中にやたらと明るいお爺さんが混ざっていたので、どういう経緯でチームに入っているのか聞いてみたら、難民支援団体「Lafrikana」の創立者のお1人でした!難民として隣国からケニアに逃れてきたものの、もちろんケニア政府からの支援などなく、とにかく難民同士助け合っていくために自分達で出来ることを探し、テーラー5人で洋服作りを始めた。食糧、医療はもちろん、段ボールを敷いて寝ている人々には、マットレスや毛布までサポート。9年かけ、組織は強く大きくなり、現在ではこの地域のケニアの人まで平等にチャンスを与えているそう。今でも現役、新人テーラー達のサポートをしています。ケニアスタッフ トモ5月に始まったばかりの職業訓練校にて通訳として息子さんが来てくれました。
バッグ の付いた活動報告
エコバッグ製作現場では和気藹々とプロジェクトチームのみんなが一生懸命働いてくれています。生産がスタートすると同時に、間違いがないように私達も現場に通っています。完成したエコバッグを検品している中で、あれ?これは?ダメだぞ。という商品がいくつか上がってきました。チョーク跡、ミシンのほつれ、二度縫い、アイロン焼け、などなど。それを完成品と認識しているテーラーチーム。「ケニアでは良しとされるクオリティ」と「日本で売れるクオリティ」の差はありますが、完璧ではなくても、せめて製品として悪いという事伝えしっかり話し合いました。1度目の検品は完成品を探す方が難しい状態でした。ですが、細かい修正にも前向きに取り組んでくれて、ついに完成しました!スタッフの自信作です。ぜひお手に取ってご覧ください。ケニアスタッフ イケコ英語、スワヒリ、フレンチ、日本、コンゴの地方の言葉が入り乱れる楽しいチーム
服飾訓練校に入る前は、問屋街で中国製の洋服を仕入れ、路上販売をしていたシェイバさん。5才と3才の子供を養う為に、手に職をと考え、テーラーになる事を夢見ていたそう。今は店番の仕事をし、夕方からは学校のミシンを借りて洋服お直しなどの仕事をしています。中古の足踏みミシンは1万円から2万円、電動ミシンは3万円するそうで、少しづつお金を貯めて、自分のミシンを手に入れることが目標です。アフリカンドリームからの発注であるエコバッグを作っている最中ですが、早速自分で持参したキテンゲでも同じ物を作り、練習している姿を見つけました。ケニアスタッフ トモシェイバが作るキテンゲエコバッグ!この町でも売れるといいですね!
アップサイクルレザーサコッシュ担当のセンガ彼女はバッグブランド代表のアシスタントであり、顧客対応担当、パターンナー、古着マーケットでの素材探しもする、マルチタスクなスーパーマン。2018年にインターンとして参加、いまではセンガ(みんなの叔母さん)と呼ばれ、なくてはならない存在です。とにかくものづくりが好き。良いものをつくり出し、多くの人に楽しんでもらいたい。今回アフリカンドリームとコラボレーションをすることで、日本の皆さんにもこの工房で作ったものを使ってもらえることは嬉しい!と語ってくれました。沢山売って儲ける!ではなく、こだわり、良いものだけを無理のない程度に作っていく、と言うスタンスでやっているそうです。ケニアスタッフ トモ彼女のお気に入りのハット型バッグ古着マーケットの様子
"AFRICAN DREAM PROJECT" 発起人の白川です。4年前、私は日本で働く一介のサラリーマンでした。その時はまだ、アフリカに行ったこともなく、どのような所なのかも知らなかったのです。まずは、アフリカ途上国の人々が何を求めているかを調べることから始めました。有営利法人での仕事を通して途上国にとって必要なものは、寄付では無いのではないか、と疑いを持ったからです。ケニアで出会ったスラムに住む青年。彼は両親を病気で亡くし、ひとりで3人の弟や妹を養っていました。「先進国に何をしてほしいと思いますか?」と聞くと、「とにかく仕事を作って欲しい!働きたくても仕事がないんだ!」彼らにとっての問題意識は、お金が無いことではない。仕事が無いことなのです。アフリカでは、失業率が高く、働く場所がないため、お金を手にすることが出来ない人が数多くいるのです。お金が無くては、教育も、医療も十分に受けられないのです。それは貧困を繰り返す根本的な要因ともなっています。今私達はアフリカが世界に誇れるものを武器に、仕事ができる環境作りを目指しています。AFRICAN DREAM PROJECT を通じて、アフリカに生きる人々の実情と想いを知ってもらえたらと思います。白川直史