枝光本町商店街のご紹介② やまさか乗合タクシー
テーマはつながり。
地域住民(特に高齢者)とのつながりとしての象徴として知られているのは、枝光本町の光タクシーさんが、行っている【やまさか乗合タクシー】です。
発祥・歩み
地方から官営八幡製鐵所(現日本製鉄(株))に職を求めてきた多くの人々は、住宅不足の為、山間の土地を切り拓いて住宅としました。その為、製鐵城下町であった枝光地区の住宅は、狭隘で急な坂道が多いのが特徴です。
その為、公共交通機関の大きな車両の通行は期待できません。多くの若者が新天地を求めて町を出て行く中、特に高齢化の進む八幡東区の中でも、特に高齢化率の加速する枝光地区には、移動の為の交通手段に苦渋するお年寄りが残されてしまいました。
そこで光タクシーさんが、かつての繁栄を支えた人生の先輩達が、楽しく、元気に外出が出来れば、どんなにいいだろうと考え、昭和25年からこの地域の人々に支えられてきた感謝をこめて、創立50周年事業の一つとして100円の運賃で地域を巡回する乗合バスを走らせることにしました。これが発祥となります。
自治体からの協力もあり、平成12年10月31日から枝光ルート・荒手ルート・山王ルート・藤見ルートの5ルートを9人乗りのジャンボタクシーで巡回する“枝光やまさか100円ジャンボタクシー"の運行を開始。この春からは、北九州市からの援助で新たに15人乗りの車輛も新デザインで加わりました。今や地域の無くてはならない足として、活躍中です。(現在は200円に運賃改定)
人と人をつなぐ乗り物
車輛の中では、「トマトを買ったら、ちょっと多かったけ、運転手さん、あんた半分持って帰り!」とか「あんた見かけん運転手さんやね。え?○○さんの代わり?あんたもなかなか上手いけど、ベテランの○○さんにようと教えてもらわないけんね。」などというほのぼのとした会話が聞かれます。
そんな地域のつながりを維持する全国でも評価されている乗合バスです