はじめに
公認心理師・臨床心理士として18年目になります、イチカワサトシです。小中学校のスクールカウンセラーや教育相談員としてカウンセリングを実施することがメインの仕事ですが、10年ほど前から専門学校にて医療従事者向けに心理学の授業をしております。
現在コロナ禍で苦しんでいる医療従事者が多いのは多くの方が知るところですが、このような現状を見て医療従事者を目指す人自体が減っていること、また目指していても授業や実習が思うようにできず苦しんでいる医療系の学生がたくさんいることも社会的な問題になっていることは想像に難くないでしょう。このような現状を少しでも改善するために、今回は私の専門性を生かして、コロナ禍に対応したオンラインで、医療従事者に必要な実践的な心理学の講義を、この4月から医療従事者になろうとしてくれている若い方々に無償で提供したいと考えております。
〜プロジェクトをやろうと思った理由〜
私は、臨床心理士・公認心理師の資格を持ち、長年小中学校のスクールカウンセラーとして従事していました。2020年2月末にある小学校に勤務した時、放課後帰りの会が行われているころ、相談室の隣の6年生の教室から悲鳴のような、怒りのような声が届いてきました。担任の先生から「突然ですが、緊急事態宣言となりました。残念ですが、あなたたちが学校に来るのは今日が最後です。」という話のあとで、児童から「卒業式はできないんですか!?」「もう友だちと会えないんですか!?」という質問の形をしたむせび泣くような悲痛な叫びだったのです。
先述したように、私はカウンセラーとして長年学校におりましたが、学校が急に休校になるなど当然初めてで、この年に当たってしまった当時の6年生のこの悲痛な叫びは今でも忘れられませんでした。
このときに、これまで自分や家族など周囲のために生きる事しか考えてこなかった私が初めて、もっと社会的なレベルにおける子どもたちに何かできないか考えるようになりました。
そのような事を考えていたなか、医療従事者を育てる専門学校の講師をしている学校で、年度の途中からコロナの影響で対面授業ができなくなり、オンライン授業が始まりました。大学生くらいの学生たちと話していると「地方から出てきたのに友だちができない」「さみしいから実家に帰りたいけど、帰省も制限されているから帰れない」「自宅でオンラインだと集中できない」「実習ができないと卒業できないから心配だ」などここでも悲痛な叫びが多数聞こえてきました。
また、このときに医療従事者を目指す若い人たちはこのコロナ禍で、近い将来エッセンシャルワーカーとして働こうとしている貴重な人材であることにも改めて気づきました。われわれが高齢者になったときに、日本の医療を支えてくれる方々なのだということにも気づかされました。
そこで、今回私は、この4月から医療従事者(エッセンシャルワーカー)になろうとしている若い人たちに対して、少しでも安心して職場で働けるように、専門学校で実施している医療従事者向けの心理学を広く伝えることで社会に役立ちたいと思い、臨床心理士・公認心理師を持ち、豊かな講師経験がある講師の講義を、受講者には無償で、コロナに対応したオンライン講座の形で実施したいと思いました。ただ、質の高いオンラインを実施する環境が現時点でないため、クラウドファウンディングで支援者を募ることで、このプロジェクトを実現できたらと考えております。
〜医療従事者向けの心理学講座をギフトとして、感謝と応援の気持ちを伝えたい〜
今年の1月に私自身もコロナになり、医療従事者の方々には大変お世話になりました。病院はコロナ禍で感染リスクも高いなか、受付の方も、看護師さんも、お医者様も、薬剤師さんもとても温かく対応してくださいました。私のできることは限られているかもしれませんが、偶然にも持っている心理学の専門性を、全国の様々な場所でこれから医療従事者になろうとしている方々に提供することで、感謝と応援の気持ちを伝えたいと思っております。
〜今後の活動について〜
まずは、3月末2日間の講座を実施することにより、医療従事者1年目の方に医療に必要な実践的ノウハウを身につけていただき、またオンライン上ですが新たな医療従事者同士のつながりを作りたいと考えております。さらに、就職後は有料にて8月ころや12月ころにフォローアップ研修とワークをオンラインで実施し、1年を通して医療従事者の卵をフォローし、繋がりを継続することを考えております。
〜資金の使い道〜
オンライン講座環境の整備(PC・リモートスペース・ホームページ作成・講師代等)
パワーポイントなどの資料作り
~実施スケジュール~
~準備~
3月初めからオンライン講座環境の整備、宣伝、受講者の募集を始める予定です。
〜講義実施スケジュール〜1回90分の講座×4コマ×2日間
基本的に医療従事者に必要と思われる知識を講義+ワークで実践的に学ぶ授業となっており、すでに実践している専門学校でも高い評価を得ているものをベースに質の高い授業を提供します。
これらはライブで受講者とやりとりしながら実施しますが、オンデマンドで視聴もできる予定です。
3月30日(水)
①9:00~10:30 医療従事者に必要な発達心理学とは何か?
②10:40~12:20 科学的な研究の見方について知る
③13:00~14:30 幼児期・児童期に身につけるべきことについて
④14:40~16:10 子どものやる気を出させる方法について考える
3月31日(木)
⑤9:00~10:30 高齢者の理解と対応
⑥10:40~12:20 実践的乳幼児期の発達1 感覚統合理論の基礎
⑦13:00~14:30 実践的乳幼児期の発達2 感覚統合理論の応用と実践
⑧14:40~16:10 自己理解のための心理テスト
目標を立てディスカッションでブラッシュアップ
<募集方式について>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。
〜リターンについて〜
500円…発案者よりお礼のメッセージ
1000円…発案者より動画にてお礼のメッセージ、参加者よりお礼のメッセージ
3000円…全8回資料の要約(データ)をお渡し
10000円…全8回資料(データ)とzoom講座映像資料すべてをオンデマンドで閲覧可能
20000円…全8回資料(データ)とzoom講座映像資料配布+講義への参加も可能
50000円…全8回資料(データ)とzoom講義への参加→臨床心理士と質疑応答30分
100000円…最上級のただただご支援いただける方向け。
物やサービスは不要で、私の想いと熱意に共感と応援の気持ちを持ってくださる方用のリターンです。
※発案者からのメッセージと動画メッセージは送らせていただきます。
最後に
〜最後に〜
現在のコロナ禍で、医療従事者は大変な思いをしていることは多くのかたが知るところだと思います。また、大学生も一番我慢をさせられているのではないかという意見を聞くことも多いと思います。この2つの属性が重なる医療従事者の卵の皆さんを応援することは、ゆくゆくはわれわれ中年や高齢者の方々にとっても意味のあることだと考えております。このような考え方に共感してくださるかたは、ぜひご支援をよろしくお願いいたします。
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