2022/06/08 11:14

みなさんこんにちは。

クラウドファンディングのプロジェクト終了から一週間が経過しました。

皆様のおかげで、最終的にこちらのサイトから手数料を差し引いて37万1644円のご支援、

そして直接振り込みで11万6950円のご支援をいただきました。


実は、プロジェクト終了後も、ありがたいことに間に合わなかった方々から

支援を名乗り出ていただき、今もお振り込みではご支援を受け付けさせていただいております。

本当にありがとうございます。


現在、当初収録予定だった曲を今改めて見直しながら、制作を進めております。

今回のアルバムの中に収録する曲は、「祈り」という神聖な言葉だからこそ、

その背景、その言葉本当の意味について、私の内側が共鳴するものを収録したいと思い、

色々と言葉の背景を改めて調べ直したりしています。


今回、クラウドファンディングのプロジェクト紹介の文章を書くにあたって、

自分自身の人生を丸ごと向き合い直しながら、推敲を重ねてきました。


カナダに行ったときのことも、私にとって人生の大きなパートを占めているからこそ、

いつまでも意外と最近のように思ってしまうのですが、実際はもう20年も前の話です。


この写真は、カナダに住んでいたときにユダヤ系カナダ人と2年半生活を共にしていたとき、

ホストファミリーの通うユダヤ教の教会(シナゴーグ)の式典で聖歌隊の伴奏を頼まれたときの

譜面です。



今思うと、ユダヤ教徒でもなく、ましてや日本から来た一人の留学生に

こんな役を与えてくれたのも、ホストファミリーや、教会の人たちが私を

コミュニティの中に受け入れようと配慮してくれたからだと思います。


ホストファミリーはいつも私を

「Our student(生徒)」ではなく、「Our family(私達の家族)」

他の人に紹介してくれました。

そして、酸いも甘いも家族として体験させてもらえたことで、

日本に住んでいたときはただ「外」の出来事だったことが、

自分に引き寄せて考えることがうんと増えたのは本当に貴重な財産になっています。


ユダヤ教の人たちは別れのときや、メールの最後などにヘブライ語で

「Shalom(シャローム)」と言うのがお決まりでした。

これは、アラビア語の「Salaam サラーム」からきていて、

「あなたに平和が訪れますように」という意味だとホストマザーが教えてくれました。


そして、ホストマザーは、このシャロームから自分の名前が「シャロン」になったのよ、と

教えてくれました。



彼女はもう天国に行ってしまったのですが、

今回陰ながら私のプロジェクトを支え続けてくれているのは他でもない彼女の存在です。

「シャローム」という一つの言葉ですが、これからも、私のことを照らし続けてくれる、

大事な言葉です。


今回、この言葉をどうしてもアルバムに入れたいと思い、デモ音源を作ってみました。

こちらにあげておきたいと思います。


宗教や、言葉の違いから生まれる誤解、争い、憎しみ、

色々な問題はこの世界に溢れていますが、宗教や言葉の違いを越えて共感できるもの、

心が動くもの、喜べるもの、尊いと感じられるもの、それらもまた確かにあるはずです。


音楽はそれを私たちにとてもシンプルに教えてくれるように思います。

バラバラになってしまった宝物を一つに繋ぎ合わせるように、

さまざまな信仰や、さまざまな考え、価値観、それらの「どれか」が正しいのではなく、

そのそれぞれが大切で、認められるような心を、

私たち一人ひとりが抱くことができるような、そんな心のゆとり、

相手や自分を受け入れられる優しい居場所が、この作品を通して作れた良いなと思っています。


お時間がある時にでも聞いていただけると幸いです。



それでは、また制作過程をこちらやnoteで引き続きお知らせしていきます。

直接のお振り込みでのご支援は引き続き賜っております。

もしご検討いただいている方がいらっしゃいましたら、お気軽にメッセージお寄せください。

よろしくお願いいたします。


みなさんに、そして、世界に平和が訪れますように。


2022.6.8

山口春奈