ごあいさつ
はじめまして。モリビトの松岡浩樹・真由美と申します。
5年前、大阪市内から岡山県鏡野町へと移住してきた私たち。それからは、鏡野町のツアーガイドやカヤックインストラクター、そして林業と、地域の状況を知る機会の多い仕事にかかわってきました。
私たちが地方に暮らして感じたこと、それは「昔より、田舎、なんか汚くない…?」。
それは、地方に暮らす人が減っていることが原因でした。
かつては地方に暮らす人たちが草刈りや掃除をし、田畑や山林に手を入れ維持管理していました。
しかし、今はその担い手がいなくなっているのです。
私たちは、これまで携わってきた林業の経験を活かして、山林を「美しい」状態にしたいと考えました。
現在は、
・2台のチェーンソー
・林内作業車(林内から木材をふもとまで運ぶ運搬車)
・軽トラック
上記の設備で、所有林での施業を行っています。
ですが、これから「美しい」山を作るために、所有林のみならず他の所有者の山の管理も担っていきたいと考えており、そのために設備の増強をしたいと考えています。
今回は、林内で伐木をし、その木材を集めたり運んだりするための「作業道」を作ったり、ふもとへ運んで、様々なところへと運ぶためにトラックに積み込む作業を行うための、2tクラスのショベルカー(バックホー)を準備したいと思っています。
現在の日本の山林の面積は国土の約7割。そのうち、約4割は人工林。戦後の一斉造林で人の手で植えられたスギ・ヒノキなどの針葉樹です。
それが次第に手入れされなくなり、放置された状態の山林が増えているのが、私たちが田舎の景色を「汚い」と感じてしまったひとつの理由です。
こういった山林を、適切に間伐(間引き)し、地面まで日の光が届くようにし、広葉樹が育つ手助けをする。
また、広葉樹を植林し、よりスピーディに針葉樹と広葉樹が混じった「針広混交林」にしていくことが、かつての田舎にあった「里山」「雑木林」に近づけられる方法であり、私たちが考える「美しい」山林です。
そして、「美しい」山林を整備することができたなら、針広混交林になることで多種の植物が存在し、これまでの人工林では生きることができなかった生物が集まり、多種多様な生物が生きる豊かな森を目指すことにもつながっていくと考えています。
森林に生きる生物が多様化することは、私たち人間にも重要です。
山が豊かになれば、水や空気が美しくなります。
今も絶滅し続ける生き物を救うことにもつながるかもしれません。
生き物はすべてつながって生きています。
私たちにも、必ず影響があるはず。
山はすべての源です。
山水から始まる水の循環は、山が荒れれば汚れ、枯れてしまいます。
そしてそれは、川、そして海にまで悪影響があるということなんです。
私たちの住む岡山県鏡野町について
私たちが住む「岡山県鏡野町」は、岡山県の県北、鳥取県との境に位置する町です。
人口は1万2千人ほど。この人口も、加速度的に減少しています。
半面、自然はとても豊か。
面積の約8割は森林です。町の面積自体が広く、そのほとんどは山と田畑が広がっています。
かつては林業が盛んな地域であり、「美作ヒノキ」のブランドが知られています。
鏡野町にある温泉地「奥津温泉」では、かつてオオカミを警戒して、すぐ逃げられるよう立ったまま洗濯をしたという「足踏み洗濯」を今でも見ることができます(体験することもできますよ!)。
豪雪地域である北部にある「岩井滝」は氷瀑が有名です。
「裏見の滝」とも言われ、滝の裏側に入ることもできます。
冬にはこの氷瀑を見るツアーのガイドも担っています。
北部には県立森林公園もあり、管理された美しい森の見本をみることもできます。
プロジェクトを立ち上げた背景
このプロジェクトを立ち上げようと考えたのは、人工林で搬出するための木を伐り、それを売って生業とすることが、木材の価格が安い現状では難しいと思い始めたからです。
林業はいわゆる「木の畑」システムで、その上農業よりも収穫までに長い時間がかかります。そのため、いくら手入れをしても経費ばかりがかかって収益にならない、という事態も起こっているのです。
そこで、林業の技術を生かしながら、山を「木の畑」としてみるのではなく、山の環境を整える方向に転換できないかと考えました。
SDGsが推進されている時代である今だからこそ、この考えはきっとたくさんの人に理解してもらえるはずだと信じています。
資金の使い道
2tクラスのショベルカー(バックホー) 4,000,000円
消耗品費、リターン制作費等 150,000円
CAMPFIRE手数料 850,000円
合計 5,000,000円
スケジュール
4年6月 クラウドファンディング終了
4年7月上旬~中旬 ショベルカー(バックホー)購入・ショベルカー(バックホー)を使った施業開始
4年8月上旬 リターン発送
リターンのご紹介
リターンは7つご用意しました。
・サンクスカード
感謝の気持ちを込めたサンクスカードをお送りします。
・ヒノキのコースター(1枚)+サンクスカード
直径約8~10センチ、厚み約1センチ程度のヒノキのコースター1枚とサンクスカードをお送りします。
※ヒノキの葉は付きません。
・ヒノキの鍋敷き(1枚)+サンクスカード
直径15~20センチ、厚み約1センチ程度のヒノキの鍋敷き1枚とサンクスカードをお送りします。
※ヒノキの葉は付きません。
・自然探索コースペア参加権
モリビトが主催する案内人と行く自然探索コースにペアでご参加いただける権利をご用意しました。
1.「森林探索コース」
所要時間:約1時間半
対象:小学校高学年以上
場所:岡山県鏡野町真経地区
2.夜空探訪コース
所要時間:約1時間
対象:5歳以上
場所:岡山県鏡野町奥津地区
上記いずれかをお選びいただけます。
※有効期限:2022年7月〜2023年1月末まで
※参加日はクラウドファンディング終了後、有効期限内でお好きな日程をお選びいただけます(最少催行人数 2名)
※ご予約はモリビトのホームページから可能です。その際、リターン品であることをご入力ください。
※現地までの交通費や滞在費は自己負担となります。
・お気持ち支援(3種)
お気持ちだけのご支援をいただける場合のリターンもご用意しました。
金額によりサンクスメールやヒノキコースター、鍋敷きなどをお送りいたします。
私たちの思い、目指すものに共感してくださったら、どうか背中を押してやってください!
最後にお伝えしたいこと
私たちは、鏡野町の山林を足掛かりに、日本全国の人工林を未来へ持続可能な山林へと変えていきたいと考えています。
そのためには、細分化された私有林の集約や、ひとりの人が同じ山林を長期間管理するといったシステムが必要だと思っています。
例えば、林業の先進国ドイツでは「森林コンサルタント」という仕事があります。
この仕事は、担当する区画の森の森林蓄積率(木がどれだけあるか)を把握し、路網(作業道)の計画を立て、獣害の管理、木の品質管理といったことをトータルで行っています。
私たちは、このドイツの森林コンサルタントのような仕事を、日本でも広めたいと考えています。
現状の日本ではそういったシステムはまだまだ未熟です。私たちがやろうとしていることは、今はまだ、本当に小さな一歩かもしれません。けれども私たちはその小さな一歩を、今、踏み出したいと思っているのです。
心もとないと思われるかもしれません。途方もないと思われるかもしれません。
けれども、これからの日本の山林には、必要なことだと思っています。
ぜひ、私たちに、お力をお貸しください!
<募集方式について>
本プロジェクトはAll-or-Nothing 方式で開催します。期間内に目標金額達した場合にのみ、支援額が請求され、リターン品をお送りいたします。
最新の活動報告
もっと見る現在管理中の森についてとこれから
2022/05/26 14:22こんにちは!今回は、支援いただいた方からのコメントにお答えして、モリビトが現在施業している山の状況と、これから施業、管理していきたいと思っている岡山県鏡野町の山についてご報告しようと思います。モリビトが現在施業している山は、副代表が個人で所有しているもので、5年前に元の所有者さんから譲っていただいたものです。面積は約13ha。こう表記するとピンとこない方も多いと思いますが、よくある比較でいえば、東京ドーム約3個分くらいです!そして、植生樹種ですが、約6割がスギ・ヒノキ(スギ3:ヒノキ7くらいの割合)、残りの4割が広葉樹林といった感じです。現在は、林業施業という形で、まずはスギ・ヒノキを中心に間伐(択伐)を進めている状態です。画像のように、どの木を切るべきか、地形や周りの木との関係を見ながら、選木して伐採していきます。そして広葉樹林ついては、元の所有者さんの時代に皆伐された後に天然更新している状態で、2メートル弱の雑木(広葉樹、針葉樹さまざま)がびっしりとひしめきあって成長している状態ですから、こちらもスギ・ヒノキ同様に間伐が必要です。今後は町内に範囲を広げて森林管理を行っていきたいと考えています。では、鏡野町の森林はどんな状況なんでしょうか。面積→419.7㎢森林率→89%(うち、人工林率70.1%)なんと鏡野町は、岡山県内でも3番目に人工林の多いところなんです。しかも、町面積の約90%近い面積が森林。約38,000haほどが森林ということになります。うち、人工林は約30,000ha。もちろん、これらの森林のすべてが管理放棄されているわけではなく、森林組合や民間事業体が管理しているものもあります。ただし、32,000haほどの森林は私有林。個人所有です。<市町村の姿 グラフと統計でみる農林水産業>http://www.machimura.maff.go.jp/machi/contents/33/606/details.htmlこれが大きな問題で、所有者さんがなんらかの形で管理しない限り「放置林」になる、というこということです。そして、日本全国で問題になっているこの「放置林」問題は、鏡野町も例外ではありません。また、たとえ管理をしていたとしても、皆伐後に植林せずハゲ山化する、といったような、健全な管理ができているとはいいがたい例も少なくありません。私たちが適切に管理したいと考えている森林は、人工林だけではありませんから、単純に見れば、鏡野町だけでも約38,000haある、ということになります。数値だけ見れば、果てしないですね。それに、管理できるようになるために、乗り越えるべきハードルがあります。なによりも、「所有者さんに森林管理の必要性を理解していただく」ということがもっとも大きなハードルだと思います。相続して所有者になったものの、都会へ移住されてノータッチ、という人もどんどん増えています。より自然から遠くなった所有者さんたちに、森林管理の必要性をどれだけお伝えすることができるか、それがカギだと思っています。大変ですが、できることから確実に進めていきたいと考えています。 もっと見る
山仕事、頑張っています
2022/05/02 22:08山は花盛りの季節をそろそろ過ぎようかというところです。ごく限られた道具だけで、今日も小さく山仕事をしていました。1本倒すのにも、倒す方向はどこだ、木はどんな倒れ方をして、どの木の枝に当たる可能性があるのか、それはロープ牽引で倒せるのか。いろいろ考えながら、時間をかけて安全な方法で、作業します。2人で1日に倒せるのは後処理も含めて3〜4本が平均です。現行林業のやり方では、すごく遅くて効率も悪いです。でも、私たちはこのやり方にこだわりたい。それは、何より「安全だから」、そして「ショベルカーがないから」でもあります。ショベルカーが来てくれることを夢見て、まだまだ頑張ります! もっと見る
ご支援ありがとうございます!
2022/04/26 00:02現在、14人の方々から、134,000円の支援をいただいています。ありがとうございます!!みなさまからのコメントを読むにつけ、胸が熱くなって、勇気をいただいています。感謝の気持ちでいっぱいです。5,000,000円までの道のりはすごく果てしないですが、達成できればとても嬉しく思います。まだまだ、頑張って参ります! もっと見る
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