初めまして。朗読家の佐野真希子と申します。
朗読を始めて20年以上が過ぎ、その中で感じた朗読に対する私なりの想いを簡単にまとめましたので、ご一読いただけますと幸いです。
この20年の間、朗読という表現が芸術の一つとして広まるように、試行錯誤を重ねながら、真剣に向き合って活動してきました。ですが今、ふと振り返ってみると、朗読を始めた時から描き続けた未来像と、今現在の朗読を取りまく環境の間には、大きなズレが生まれていると実感しています。
朗読は身体一つでも完成する表現です。たった今から誰もが始められます。それは大きな特徴の一つです。しかし一方で、その気軽さゆえに、表現としての価値が伝わりづらいと感じる場面もありました。朗読というものが、子供たちへの読み聞かせや、ボランティア活動の一環だと捉えられることが多かったのです。
また、その中心になっているのは年配の方々で、若い世代の読み手が育ってこなかったことも一因かもしれません。
現在、声優に憧れ、声で表現することに興味を持つ若者はたくさんいます。そういった若者に向けて、朗読のあり方や教育的価値を問おうというのではなく、アニメやゲームだけではなく、小説や詩にも表現の興味を向けて欲しいと心から思うのです。
読書体験は、他者の存在を通して様々な感情を教えてくれます。そして、朗読はそれらの感情を深く掘り下げる楽しみを与えてくれます。書かれている言葉を一つ一つ読み解き、想像を膨らませる。そうして自身の気持ちを乗せて声を出す。これら一連の作業は、日常でのコミュニケーションそのものです。朗読は「自分の感情を声で表現する」ことの大切さを気づかせてくれます。
現代においては、声を必要としないSNSがコミュニケーションの主流となっています。そこには当然、誤解も多く生まれます。だからこそ今、朗読という表現が必要なのではないか。自分の思いを自分の声で伝えること――朗読はその重要性を教えてくれるはずです。
私事ではありますが、4年ほど前に咽頭がんを患い、朗読ができなくなるような状況になりました。今はもうずいぶん回復しましたが、声を失いかねない経験をしたからこそ、朗読の未来のために自身の想いを伝えたい、形にしたいと強く願っています。
活動拠点である「朗読専用劇場アールラボ」をはじめ、「U35 第一回京都朗読コンテスト」に関して興味をお持ちいただけましたら、ご支援のほどよろしくお願いいたします。
私たち「一般社団法人 朗読表現研究会」は、2019年に京都市中京区で設立されました。
その目的は「朗読」という表現を広め、文化芸術として根付かせること。そして、京都から全国へ発信していくこと。
その活動拠点は、2020年7月、京都市にオープンさせた朗読専用劇場rLabo.(アールラボ)。朗読イベントの企画をはじめ、ワークショップや勉強会など、朗読する場、朗読に触れる場を広く提供しています。
≪定期企画≫
*オープンマイク 月2回(10分の持ち時間で、小説、童話、詩など、自由に朗読していただくイベントです )
*みんなでよんでみよう 月1回(こちらで準備する課題テキストを朗読していただくイベントです)
詳細は以下のURLよりご覧ください。
朗読専用劇場rLabo. ホームページ https://www.rlabo.jp
朗読専用劇場rLabo.では日々様々なイベントが企画されています
聞き手と読み手が近い距離で朗読に向き合える、朗読専用劇場です
2020年7月19日 朗読専用劇場rLabo.をオープン
2021年9月20日
朗読ユニット グラスマーケッツ20周年記念朗読公演『龍船事件』を主催。文化庁「ARTS for the future!」補助対象事業に採択され、京都ロームシアターにて開催。
【その他、過去のイベント】
2018年度より 街歩き+朗読「かみぎょう物語」
実際に上京区の街を歩き、その地域に関する物語を朗読するという体験型のイベント。 ガイドはNPO法人京都観光文化を考える会・都草が担当。上京区まちづくり支援事業(2018年度、2019年度、2020年度)に採択。
代表理事 佐野真希子
自身が主宰する「朗読ユニット グラスマーケッツ」で20年の朗読経験を持ち、朗読教室や大学での講師など、多方面に渡って活動している朗読家。(2015年には、全国朗読大会京都公演にて「京都府知事賞」を受賞)https://www.glassmarkets.net/
理事 池田久輝
『晩夏光』にて、第五回角川春樹小説賞を受賞した小説家。佐野と同じく「朗読ユニット グラスマーケッツ」のすべての朗読台本を担当。日本推理作家協会会員。
朗読コンテストは全国的に見ても数が少なく、また、年齢制限がないのが一般的でしょう。
ですが、本コンテストは16歳~34歳の参加者とし、若い世代の読み手に特化している点が一つの特徴です。
若い世代に朗読が広まって欲しい――それが、私たちのなによりの願いです。
近年、インターネットや音声メディアの発達で、確かに朗読人口は増えました。しかし、これから10年先を見据えた場合、果たして朗読の未来はどうなっているのか? 文化芸術として定着しているのか? 少しばかり不安を感じているというのが本音です。
特に、10代や20代の朗読家の育成が必要なのではないか。あるいは、彼らが朗読する機会や場がもっと必要なのではないか。私たちはずっとそう考えながら活動してきました。
今回、その想いがようやく一つの形となります。
このコンテストは、朗読の未来へ向けての第一歩。ぜひとも多くの方の参加、ご支援をよろしくお願いします!
本コンテストのもう一つの特徴
一次予選の課題テキストは、小説家 池田久輝(第五回角川春樹小説賞受賞作家)のオリジナル台本を3種類用意しました。
他のコンテストでは、基本的に著作権の切れた昔の小説が課題となっていますが、現代の若者には馴染みがなく、また読みにくく感じる人もいるのではないでしょうか。
そこで、現代の作家が書いた現代の朗読台本で自由な表現をと、オリジナルの課題テキストにしました。
参加資格=16歳〜34歳以下(京都で開催しますが、全国から応募を受け付けます)
募集期間=2022年4月初旬~6月30日まで
参加料=2,000円(一般)、1,000円(高校生)
【予選】
・一次予選 結果発表=2022年7月初旬
・二次予選 結果発表=2022年7月末
【本選】
開催日=2022年8月27日(土)
会場=京都市北文化会館 ホール(客席定員405名)
出場人数=10〜15人を予定
観覧料金=無料
【後援】
京都府/京都市/京都市教育委員会/京都新聞/京都市芸術文化協会
Arts Aid KYOTO補助事業
会場費/照明費/音響費/パンフレット等の印刷物、および郵送費/CAMPFIRE掲載手数料
*京都をはじめ、関西の学校を中心にパンフレットを配布します。
*コンテスト本選は観覧無料で開催したいと思っています。
*頂いた支援金は、コンテストの賞金には使われません。
【2,000円】 お礼のメール&HPにお名前掲載
【3,000円】応援メッセージを特設ページに掲載
【3,000円】 朗読コンテストのクリアファイル
【4,000円】観客賞の審査員(最大15人)
【4,000円】オープンマイク3回参加権利
【4,000円】朗読劇「龍船事件」動画配信URL
【4,000円】朗読劇 「龍船事件」台本原稿
【5,000円】朗読劇 「龍船事件」動画、台本原稿セット
【5,000円】本選出場者による朗読会へのフリーパス
*すべてのリターンに「お礼のメール&HPにお名前掲載 」が含まれます。
<募集方式について>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。
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