家具・調度品などの指物師で、栃木県の伝統工芸士・黒崎哲弘さん(クロサキ工芸代表)とのコラボ工芸「旅する食器」が完成しました。小さなリュックやスーツケースに入れても邪魔にならない、カトラリーとお猪口(グラス・コップ)+αがセットになった、持ち運べる工芸品シリーズです。宿泊チケットと共に返礼品としてご用意していますので、ぜひこの機会に手に入れていただき、旅のお供に長く使っていただけると嬉しいです。▼詳しくは、以下の記事をご参照ください。旅する手しごと〜灯(あかり)を持ち歩く暮らし〜
伝統工芸 の付いた活動報告
クラウドファンディングの返礼品としてご用意した、八女提灯のシラキ工芸さんとのコラボ工芸「旅する灯(あかり)」が完成しました。シラキ工芸さんは若手職人の育成を積極的に行っており、今回の作品も若手女性職人さんによる手書き絵付です。「旅人」向けに、持ち運べるタイプのランプシェードで、火袋のデザインは3種類ご用意しました。竹の骨組みに八女の和紙を一つずつ丁寧に貼り、乾燥させ、筆で絵を入れます。「旅」をテーマにさまざまなモチーフのデザインを考案しました。片身に置いて持ち運んで使ってもらうので、愛着の湧くようなデザインが良いな!と話し合い、最終的には、「猫」「蛙」「鳥」の3つの動物を旅人に仕立てて擬人化したデザインを施していただきました。茶白の猫ちゃんがスーツケースを引っ張っる「旅するあかり」は、豆たまご型の火袋。猫ちゃんのデザインは一番最初に出来上がりました。ちょっと急いで歩んでいる様子で、旅人生活初心者をイメージしたもの(!?)続いて、バックパックを背負って麦わら帽子を被った蛙ちゃんの「旅するあかり」は、豆三角型の火袋。「蛙」と「帰る」を掛けて、目的の家を目指す旅カエルの誕生です。急か急かしている猫ちゃんよりも、少しどっしり構えているので、旅人生活中級者になるかな(!?)そして、涼しい顔して身軽な青い鳥ちゃんの「旅するあかり」は、豆丸型の火袋。ほとんど荷物を持っていないミニマリストで、いかにも旅慣れた風情の旅鳥は、旅人生活がすっかり板につき、そもそも移動生活が日常である様を代弁していますね。電池式で、土台に突起しているボタンを軽く押せば、点灯します。「旅する灯(あかり)」について・素材:八女手漉き和紙、ブナ材の丸小(土台)・仕組み:電装(単四電池2本、お試し用電池付)/LED電池灯・点灯時間:50時間・サイズ:110mm × 140mm・重量:100g<電池2本分含む>コンパクトサイズで、火袋・支柱の針金・土台を3つに分解できます。分解時は少しコツがいるので、お渡しする際にポイントをお伝えします。旅先のお部屋での夜の演出、夜間作業時の手元の灯や就寝時の枕元の灯として、和紙に包まれた優しい灯をご堪能していただければと思います。宮ヶ瀬手しごとの家での滞在とともに、「旅するあかり」を楽しんでもらいたいです。この作品は滞在チケットとともに返礼品として提供していますので、ぜひご支援いただきたくよろしくお願いいたします。
全国の伝統工芸に触れられるワーケーション施設(ゲストハウス「宮ヶ瀬手しごとの家」)なので、新設する外門には伝統の「小田原提灯」を取り付けようと思い、小田原で「ケントスコーヒー」というカフェと「海辺の図書室」を主宰する平井さんに相談しました。そうしたら、何と小田原にはもう1軒しか手づくり提灯屋さんがないとのことで、4代続く「山﨑提灯店」に7月30日(土)の午前中、訪ねてきました。店舗の軒先に取り付けるなら、このくらい大きいサイズの方が良いですよ!と紅白の大きな提灯を手に持ってご紹介してくれたのは、店主で職人の山﨑高史さん。でも、これは「小田原提灯」ではなく、商業用の提灯とのこと。外に掲げる提灯は風雨に耐え得る仕様が好ましいため、針金にビニールを貼ったタイプが一般的なのだそうです。本来の「小田原提灯」は竹を骨組みに、和紙を貼り、その上から手描きの模様を入れるのが伝統のスタイル。こちらは手間暇かかりますが、「外に飾るのはできない」のが特徴です。うーん。。。悩みに悩みました。商業用の提灯であっても、手描きのデザインが入ることで風流を感じるし、それはそれで良い。けれども、本来の「小田原提灯」と比較すると、少しばかり味気ない感じもする。外門の提灯は止めて、室内に「小田原提灯」を取り付けたい!すぐにプロジェクトメンバーに相談。「外門の提灯は止めて、各個室とフロントに『小田原提灯』を取り付けたい」私のアイデアに、メンバーの皆が賛同してくれました。ちなみに、小田原提灯は上下の支えに木工の縁を取り付けた「弓張型」が主流です。宮ヶ瀬手しごとの家にも、弓張型の伝統提灯を各部屋の出入り口に取り付けることにしました。そして、もう一つ特徴なのは、こんな感じで(↓)コンパクトに畳めること。小田原提灯なら、旅人×工芸の新商品「旅する灯(あかり)」の開発もいけるかもしれない。商業用の提灯であれば、納品までスピーディーに対応できるとの話でしたが、伝統の「小田原提灯」は型づくりからで、後継者不足もあって1〜2か月かかるのだとか。今週中に発注すれば、オープンまで十分間に合うので、これから和紙に手描きしてもらうお部屋の名前を決めて、早速オーダーしていきます。「ロゴや文字のレイアウトについては、メールでお送りしていいですか?」と聞いたところ、「ごめーん!FAXしかなくて」と職人さん。FAX使うの何年ぶりだろう・・・自宅にはないので、コンビニから送信する予定です(笑)
今回のクラファンでの資金調達は、古民家再生のリノベーション費用以外にも、各地の伝統工芸・民藝の職人さんとの「旅する工芸シリーズ」の開発費用にも活用いたします。返礼品の一つでもある「旅する灯(あかり)」についての記事をまとめましたので、ぜひ読んでいただければと思います。シラキ工芸さんとの出会いは昨年。「宮ヶ瀬手しごとの家」の構想を入江社長に語り、「ぜひ、商品づくりに協力してほしい」とお願いしました。現地で若手の職人さんたちの仕事風景や工房を見学し、商品アイデアの具体的な仕様を打ち合わせたのが2022年3月でした。お盆の提灯づくりの作業の合間に少しずつ挑戦していただき、間もなく完成します。「宮ヶ瀬手しごとの家」では、開発した手しごと商品を宿に暮らしながら使っていただきます。「使い手」となる旅人滞在者からのご意見を参考に、より良い商品づくりに励んでいきたいと思っています。旅する手しごと〜灯(あかり)を持ち歩く暮らし〜