全国の伝統工芸に触れられるワーケーション施設(ゲストハウス「宮ヶ瀬手しごとの家」)なので、新設する外門には伝統の「小田原提灯」を取り付けようと思い、小田原で「ケントスコーヒー」というカフェと「海辺の図書室」を主宰する平井さんに相談しました。そうしたら、何と小田原にはもう1軒しか手づくり提灯屋さんがないとのことで、4代続く「山﨑提灯店」に7月30日(土)の午前中、訪ねてきました。店舗の軒先に取り付けるなら、このくらい大きいサイズの方が良いですよ!と紅白の大きな提灯を手に持ってご紹介してくれたのは、店主で職人の山﨑高史さん。でも、これは「小田原提灯」ではなく、商業用の提灯とのこと。外に掲げる提灯は風雨に耐え得る仕様が好ましいため、針金にビニールを貼ったタイプが一般的なのだそうです。本来の「小田原提灯」は竹を骨組みに、和紙を貼り、その上から手描きの模様を入れるのが伝統のスタイル。こちらは手間暇かかりますが、「外に飾るのはできない」のが特徴です。うーん。。。悩みに悩みました。商業用の提灯であっても、手描きのデザインが入ることで風流を感じるし、それはそれで良い。けれども、本来の「小田原提灯」と比較すると、少しばかり味気ない感じもする。外門の提灯は止めて、室内に「小田原提灯」を取り付けたい!すぐにプロジェクトメンバーに相談。「外門の提灯は止めて、各個室とフロントに『小田原提灯』を取り付けたい」私のアイデアに、メンバーの皆が賛同してくれました。ちなみに、小田原提灯は上下の支えに木工の縁を取り付けた「弓張型」が主流です。宮ヶ瀬手しごとの家にも、弓張型の伝統提灯を各部屋の出入り口に取り付けることにしました。そして、もう一つ特徴なのは、こんな感じで(↓)コンパクトに畳めること。小田原提灯なら、旅人×工芸の新商品「旅する灯(あかり)」の開発もいけるかもしれない。商業用の提灯であれば、納品までスピーディーに対応できるとの話でしたが、伝統の「小田原提灯」は型づくりからで、後継者不足もあって1〜2か月かかるのだとか。今週中に発注すれば、オープンまで十分間に合うので、これから和紙に手描きしてもらうお部屋の名前を決めて、早速オーダーしていきます。「ロゴや文字のレイアウトについては、メールでお送りしていいですか?」と聞いたところ、「ごめーん!FAXしかなくて」と職人さん。FAX使うの何年ぶりだろう・・・自宅にはないので、コンビニから送信する予定です(笑)