山の中でも働けるという世界観(はじめに・ご挨拶)
はじめまして。ことのは研究所の谷田泰郎と申します。このプロジェクトの実行責任者をさせていただいております。私は35年ほど研究開発の仕事に携わっております。過去に心から仕事を休むことができない精神的ヘビーワーカー状態に陥ったこともありました。休みなのに気持ちが休めずに仕事をしてしまうような状態です。その状態を救ってくれたのが山でした。当時は、心が苦しくてどうしようもなくなって 山に逃げ込んでいただけもしれません。ただ、山の自然の中で生きて、最後は山の自然の中で死にたいという気持ちに偽りはありません。
2020年4月、前職のマーケティング会社を退職した私は妻と共に「合同会社ことのは研究所」を立ち上げました。「ことのは」には自分が研究していた「言葉」「コミュニケーション」以外に「山の自然の落とし物」の意味が入っています。「ことのは」を逆から読むと「はのとこ」つまり「葉の床」になるのです。コロナ禍が仕事に対する概念を大きく変えようとしている、山の中でも仕事ができる、直感でそう感じました。それから山の中の不動産を物色しました。そんな時、御嶽山の麓にある王滝村が私たちの心を惹きつけました。木曽路は全て山の中、そう言った島崎藤村の夜明け前の時代とは全く違うであろう旧中山道。中津川ICを北上し、元橋を左折して王滝村を目指して走り続け、三岳の交差点で御嶽山が目に入るとすっと落ち着く。御岳湖の南側を走っていると、王滝村の集落と共に拝む御嶽山にふと感じる神々しい匂い。冬の自然湖の風景、清滝の氷柱は幻想的で息をするのも忘れそうな感覚に陥ります。自然と共にある神仏の空気が私たちの心に刺さったのかもしれません。そして、3年間眠っていた空き家のペンションを購入しリフォームしました。私たちが王滝村に完全に移住したのは2021年9月末です。建物周辺の草木を刈り、ダンプに満載の土砂を敷き、ウッドテラスを建てた頃にはすっかり周辺の木の葉が見事な秋色に染まっていました。標高1,400m以上の場所にある「ことのは研究所」。御嶽スキー場まで車で5分。御嶽山の王滝登山口(田の原)まで15分といったところでしょうか。王滝村にやって来て、半年以上が経ち、いろんな人と話をし、現時点では、自分が山の中でやらなければならない課題を見つけた、という段階でしかありません。
ペンションでも山小屋でもない、ワーク・スペースという選択肢
(このプロジェクトで実現したいこと)
山の中でも仕事ができる職業はたくさんあります。コロナ下の世界で進んだもの、潜在的にその人口は増えているはずです。然しながら、移住や二拠点生活には大きな壁があるようにも思います。移住者には漠然とした不安があるから、不動産の提供から生活できるようになるまでのサポートをする、農業体験、林業体験、様々なイベントへの参加、地域社会に溶け込めるように地域が一体となってサポートする等々、そういうことが答えでいいのでしょうか?
私の仮説は全く逆です。その情報がクローズアップされていること自体が潜在層の関係人口化の壁になっていると感じています。私がそうだったからです。都会にいると感じなくても済むご近所付き合いのもっと濃い関係を求められるような、面倒臭さというか、閉塞感というか、上手く言えないのですが煩わしさを感じるというのが正直な気持ちでした。だから、選んだ場所が山の中だったのかもしれませんが。確かに、分からなくて困っている人を助けるのは人としての当たり前の礼儀ですし、コミュニティの中で仲良く楽しそうにしているのもいいのですが、偏りのある局所的なコミュニティは色合いの違う少数派の多くのコミュニティを排除してしまうことがあるのです。都会は色々薄まってますからね、適度に。要するに、潜在層には様々なタイプがあると思うのです。王滝村に移住してくる人は農業・林業・観光業の人だけのはずがない、と思うのです。実際に私は全く農業・林業・観光業には興味がありませんから。このプロジェクトは、色々な才能を持った人たちの多様な智慧のハイブリッド化を目指しています。現状を破壊することなく、この村に偉大な智慧の層を重ねていきたいのです。抽象的ですが、これが本取り組みである弊社のワーク・スペースを使った王滝村への受容実験の目的になります。
王滝村が抱える課題
(プロジェクトを立ち上げた背景)
客観的に眺めてみて、私が住んでいる王滝村には以下のような課題があるように思えます。
① 住民の満足度はそれなりに高いが、高齢化が進んでいて、無意識に向上心や問題意識を失っている負のスパイラルに陥っている可能性があります。
② 感覚値であり、正確な調査を行ったわけではありませんが、認知率が低いだろう(知っている、聞いたことがある)。体験者が少ないだろう(行ったことがある、住んだことがある)。興味・検討が薄いだろう(行ってみたい、住んでみたい)ということが想像され、典型的に潜在的な関係人口が少ないと思われます。
③ 過去の栄光に頼りすぎているように思います。自然が豊かで観光・歴史名所が多い、過去に何らかの形でブームが訪れているからでしょう。その時の関係人口も老齢化が進むので、関係人口を持続・拡大するためには、科学的根拠に基づくマーケティング的な努力が必要であり、企業ブランディングと同様の施策が必要なのです。過去の栄光に頼った町興し・村興しのような考え方を捨てるべきです。
ちょっと辛辣すぎますが、 住民に優しくて、本当はとても住みやすい村なのです。おそらく多くの人は幸せを感じならが過ごしていると思います。私自身、移住してから、なんてことのない日常が幸せだったりします。皮肉な話ですが、その幸せ感がイノベーションを阻害しているのです。
都会と過疎地域の違いはなんでしょうか?
一番大きいのは仕事なのです。その質量の違いです。大企業を1社誘致できれば、おそらく仕事の質量、生活消費、住民総生産が劇的に変化します。人間の暮らしにとって重要なのは仕事なのです。当たり前ですが、大企業は過疎地域にはやってきません。然しながら、都会の大企業が社屋を手放し、在宅での仕事を推奨しという世界観が成立している現在、大企業が来なくても変化が起こるかもしれません。ワーク・スペースというツールを使って、その空間に多様なワーカーを呼ぶのです。1つの大企業を誘致するより、多様な企業のワーカーを集めるほうが、ハイブリッドな発想が生まれイノベーションが起こりそうな気がします。ことのは研究所の所長である私と話しましょう。王滝村の事業者と話しましょう。ワーク・スペースの住人同士で話しましょう。混じらずに、混じる、そうやって新しい世界観を過疎地区に根付かせるためのお手伝いをお願いします。智慧を貸してください。色んな才能に溢れた方たちの智慧をここに集結していきたいのです。これなら、既存住民への干渉や軋轢も少なくて済みそうです。それが私のやるべき課題です。本プロジェクトでは、そのためのワーク・スペースを提供し続けます。
計画と将来のビジョン
私たちが直接提供できるワーク・スペースは現在2部屋しかありません。当面はこの2部屋を使って実験を進めていくことになります。
ぜひ動画を見てください。ことのは研究所の周辺は山林に囲まれています。王滝村から賃借すれば、開発可能な山林ということになります。もちろん、開発するには莫大な資金が必要です。まだ、夢物語です。しかし、ワーク・スペースの受容性とその効果を証明することで、現実に近づいていくのです。
王滝村の風景
登山、スキー、キャンプ、カヌー、サイクリング、バイク、木曽路の歴史探索、神社仏閣、紅葉、蕎麦、酒、温泉、美味しい高原水、大自然の風景、動物、多様な自然の恵みに心を解き放つという意味では素晴らしい村だと思います。素敵な旅館やペンションもたくさんあります。だから、観光というキーワードに固執してしまうのです。私は、そこを何とかしたいのです。
ことのは研究所のワーク・スペース
当ワーク・スペースは、賃借オフィスの提供という前提での普通建物の賃借となります。そのため、主な賃借目的は仕事及び居住であり、1週間以上の契約を対象にしております(旅館業に当たらない旨は木曽消防署に確認済です)。
利用者は、当オフィスのwifiを使ってリモート・ワークをする人が多いです。インターネット速度は、独自で光ファイバーを引いてきており、周囲に障害の多い都会より速くて快適です。そもそも、私自身がそれがないと死活問題なので、そこは最優先で対応しています。会議室(1F)やライブラリ(2F)は使い放題です。シュレッダー、ホワイトボード、簡易プリンタ(コピー機)もあります。事務用品は大抵ありますので、お声がけください。動画にはありませんでしたが、利用できる主なワーク・スペースの2部屋は2階にあります。2階にはことのは研究所の所長室もあり(代表の仕事部屋は1階です)、私もそこで仕事をしておりますので、体が空いていれば、様々な相談に乗ることが可能ですのでいつでもお声がけください(マーケティング、研究開発、AI関連研究、その他こんな人知らない?的なものでも結構です)。
2Fには、こんなスペースもあります。冷蔵庫、電子レンジ、湯沸かし器も常備しています。
また、外にはウッドデッキがあります。いつでもBBQできます。BBQをしたい!と言えば、いつでも用意します(雨の日や雪の日はやめましょうね)。
リターンとして提供するシェラカップ・手ぬぐい
恥ずかしながら、所長出演でリターン商品の紹介ビデオを作成いたしました。ど素人ビデオですが、ご笑覧頂けると光栄です。
ことのは研究所のワーク・スペースの記事
MGプレス様に取り上げていただいた他、空き家利活用のWEBメディアにも取り上げていただきました。
ことのは研究所について
ことのは研究所は、長野県王滝村にあります。弊社の立地や事業内容詳細などは、以下の公式ホームページを参照してください。
資金の使い道・実施スケジュール
本プロジェクトの資金で得られた利益は、
・研究開発費(調査費、製作費、人件費)
・ワーク・スペース運営費(光熱費、修繕費など)
・広告宣伝費
・CAMPFIREの手数料
に充当されます。
また、実施スケジュールは、リターンの実行がプロジェクト終了から1か月以内にさせていただきます。
2022年7月31日 クラウドファンディング終了
2022年8月1日~ 順次リターン発送
最後に
長いお話にお付き合いいただきありがとうございました。夢物語をそのまま終わらせたくない研究者の単なる我儘だろういう意見も聞こえてきそうですが、気分を害された方にはこの場を借りてお詫びしておきます。
確かに私は研究者でもありますが、研究者は研究者である前に、一人の素人であり、一人の生徒であり、そして何よりもアーティストでなければならないと思っています。ビジネスマンも同じです。もちろん、様々な企業のビジネスマンの方に来ていただきたいのですが、それだけではなく、大学生であり、アーティストであり、といった多様な方々のご参加を期待しております。
本プロジェクトの取り組みを通じて、少しでも多くのご支援を頂き、多くの人の意見を参考にして、実績を作ってプールする資金を増やしていく、その積み重ねがこの実験プロジェクトの成果を現実社会に還元するのだと信じています。皆様のご好意をお待ちしております。よろしくお願いいたします。
<募集方式について>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。
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