「ひとりひとりのストーリー」
「ひとつひとつの家族のストーリー」
私たちには皆それぞれの歩んできた道があります。
今日ご紹介したいお話は、
「ありがとうのお手伝いをしてくれて、ありがとう。」と照れくさそうに言いにきてくれたある女の子のお話です。
全国の街ハブでハートフルファミリーが主催として行われた
「母の日」のイベントの出来事です。
手にスタンプインクをつけ、大きな模造紙にみんなの手形を押して
大きなカーネーションに見立てた作品を作りました。
そしてもう一つ、画用紙を選びそこに小さな手形を一つ…
『ママがギフトを選んでいる間にママにお手紙書こっか!』
そう誘い出し、満面の笑みでペンを握る5歳の女の子がいました。
「ママ!まだ見ちゃだめーー!!」
小さな体を目一杯使って、ママへのメッセージカードを隠す姿がありました。
描き終えるとその絵を持ってまず私のところへやってきました。
「見て!!」
そこには満面の笑顔のママの似顔絵。
そしてママを囲むように書いてあったのが
「あ り が と う だ い す き 」
の文字でした。
ありがとうの「と」が反転していたことはここだけのお話です❤︎
「ママに渡しておいで!」そう小さく彼女の耳もとで伝えると
「うんっ!」そう言い残しママの元へ駆けていきました。
そして…
「ママの日のプレゼント!ありがとうママ!はいどうぞ!」
手渡された一枚のメッセージカードを見て手に持っていた全ての荷物を床に置き
両手で受け取ったお母さんの目にはうっすら涙が浮かんでいました。
そしてその家族が会場を後にするとき、再び女の子が私の元へ駆け寄ってきてくれました。
私がしゃがむと女の子は私の耳元でこんな優しい言葉を残していってくれました。
『あのね…今日はママにありがとうする日でしょ?私ね、まだお料理も一人で出来ないし、お金も持ってないから、ママに何も出来ないなって思ってたの。
でもね!ママが今日ここに連れてきてくれて、〇〇ちゃん(私の名前)がお手伝いしてくれたからママにありがとう出来たの!
〇〇ちゃん(私の名前)ありがとう!ママ喜んでくれた!!』
そう言い残し、またね〜!と大きく手を振ってお母さんと手を繋ぎ帰っていきました。
私のおかげではありません。この女の子の心にいつもママがいたから、女の子の「ママに何かしたい!」の気持ちを後押ししただけの事です。
全てはこの子の中から湧いてきた「大好きパワー」なんだと私は思っています。
子どもはいつでもママのことが大好きです。
ママのために何かしてあげたい。ママに何か買ってあげたい。ママに笑っていてほしい。
でも
何をしたら喜んでくれるかな?何がほしいのかな?何が嬉しいかな?
小さな体といっぱいの愛情でひたむきにママの事を考えていたんだなと思うと、私自身が目頭が熱くなりました。
そして親として思うこと。
それは、
子どもに何か買ってほしいとか、何かをしてほしいとか、そんな事を求めてなんていません。
”あなたが笑っている”それだけが望みであります。
成長するにつれて、周りと比べもっと出来てほしい、早く歩いてほしい、字が書けるようになってほしい、そんな色んな欲が出てしまうこともあるかも知れません。
しかし、”家族”になった日のことを思い出し、今という時間は2度と戻ってはこないと立ち返った時
”笑っていてくれるだけで、いい。”
そう心から願う想いに気づかせてもらいます。
子どもの成長は早いもので、今日より明日、明日より明後日とあっという間に成長していきます。
そして同時に「ママ〜」「パパ〜」と両手を広げて飛び込んでくる姿も日に日にカウントダウンをしているのでしょう。
「だいすき」
そう言葉に乗せて伝えてくれる日もそう長くはない、そして今という時間がすぎ
私のこの手から”卒ママ”となった時
どれほどまでに今の子どもたちとの時間を懐かしく思うか…
どれほどまでに今の自分の置かれている時間を羨ましく思うか…
そんなことに思いを馳せるきっかけを教えてくれた女の子のお話でした。
来年のメッセージカードにはひと回り大きくなった我が子の手形があるんだろうな…
このメッセージカードが続く限り、私たちも全力で限りある今という時間のお手伝いをさせて頂きます。
この夏、那谷寺で行われる『空に願ひを』…
きっとまたそれぞれの家族の新しい物語が1ページ足されることでしょう。
ハートフルファミリーは全力でその背中に手を添えさせて頂きます。
ひと組でも多くのひとり親家庭をご招待するために
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