2022/10/05 11:00

私たちが作るローズウィンドウ作品の最大の特徴は、その形が「」であるということです。

大聖堂のステンドグラスのうち、丸い形のものは、見た目がバラの花に似ていることから『薔薇窓』と呼ばれるようになりました。ローズ(薔薇)ウィンドウ(窓)という訳ですね。

丸・三角・四角など基本となる幾何学の中でも「円」という形は、古くから様々な儀式などにも使われてきています。紀元前6世紀に生きたギリシャの哲学者であり数学者のピタゴラスは、【幾何学は神・人・自然の合理的な理解である】と信じていました。 

また、「円」は最も古い幾何学的シンボルの1つとされ、全ての円弧や二等分が展開する始まりの形『出発点』になります。

作品を観ると理解して頂きやすくなりますが、円の中心から放射線状にひろがる模様には、上下左右というものが存在しません。作品に丸い形を使うことで、どこまでも大きく広がっていく自由な世界観を表現していく。これがローズウィンドウの1つの大きな特徴とも言えます。

私たち作り手は、作品に何色もの色彩を載せながら、円の中心から自由に大きく自分という存在を発信しているのかもしれません。

このクラウドファンディンでは、特に「子どもたち」ということでお話ししておりますが、大人も同じく、言葉で自分の考えや想いを上手く表現できない方がいらっしゃるのではないでしょうか。だからローズウィンドウ!という訳ではなく、これをきっかけに、表現することは何も言葉だけではないと知っていただければ、という気持ちもまたありました。

「ローズウィンドウアーティスト下関展」では、14名の作家ひとり5枚の作品を展示し、会場内でそれぞれの個展として演出していきますので、ぜひ楽しみにお待ちください。

そして、ローズウィンドウアーティスト14名<70点のローズウィンドウ>には、色彩で表現された作家14人の物語が刻まれていることを感じて頂けたら嬉しいです。