2022/09/11 14:45

こんにちは。

フードバンク仙台の森と申します。

皆様、クラウドファンディングへのご支援誠にありがとうございます!
皆様からのお気持ち、スタッフ一同、大変感謝しております。

この度は、当団体のスタッフらの活動についてご紹介です。
フードバンク仙台にかかわるZ世代の学生たちが中心となり、ライフラインの滞納や停止で苦しむ人たちのために、仙台市に対して対策を求めるプロジェクトが開始されました。
そして、そのプロジェクトが中心となり、署名活動をはじめました。
もしよろしければ、賛同をご検討ください。以下、紹介文となります。

今後ともどうぞよろしくお願いします。


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私たちは、ライフライン無償化プロジェクトです。仙台市に対して、以下の2つのことを要求します。
(1)物価上昇や貧困拡大への緊急措置として、ライフラインの支払いの即時負担軽減を求めます。
(2)緊急措置にとどまらず、すべての市民の生存権が守られるよう、恒久的なライフラインの無償化を求めます。

フードバンク仙台への相談状況、貧困の拡大

フードバンク仙台は、今年度(2022年度に入ってから7月まで)に、すでに1134件もの食料支援依頼や相談を受けてきました。そのなかで、食料を購入できないだけでなく、ライフラインを利用できない人が数多くいる現実が浮かび上がっています。寄せられる相談の中には、電気・ガス・水道というライフラインのいずれか、またはその複数が止まってしまっている人たちがいます。これは氷山の一角です。実際に仙台市では、毎年1年あたり3000世帯以上も水道の停止が行われています。その中には、困窮して水道料金を支払えなくなった人もいることが予想されます。最近の物価上昇や公共料金の値上げの中、ライフラインが止まってしまう恐れのある人たちが増加しています。フードバンク仙台の相談者の中でも、電気・ガス・携帯電話代の滞納者は約25%、水道代の滞納者は約20%にも上っているのです。

水光熱費を支払えず、ライフラインを利用できないのは、大変異常な事態です。水道や電気が使用できないと、コロナ禍でも手洗いやうがいができない・水が飲めない・猛暑でもエアコンや扇風機が使えず、熱中症になるまで耐えるしかないといった状況に置かれます。こうした状況では、人間らしい最低限度の生活が送れているとは言えません。「料金を支払えない」という理由でライフラインが止められる可能性がある人の増加は、社会問題として解決すべき問題です。

これらの問題は、働けないか、十分に働くことが難しい事情がある世帯(たとえば高齢者、障害者、ひとり親世帯など)と結び付けられることが多かったのですが、もはや一部の人たちだけの問題ではなくなっています。たとえ就業中の人であっても、休業や失業、シフト削減等の影響によって、ライフラインの支払いを滞納してしまう事例が見られます。

1.新型コロナウイルスによる影響・またそれに次ぐ物価上昇
新型コロナウイルスによる影響はまだまだ社会を蝕んでいます。フードバンク仙台の相談者のうち約5割が、コロナの影響でシフト削減や失業に追い込まれ、またコロナ後の収入が減少した人は全体の約6割にも上ります。また、円安や原材料価格の高騰により、燃料や食料品の値段が上がっています。7月のエネルギー価格(電気代・ガス代)は去年の同じ月に比べて16.2%も上昇しました。


【事例】母と子ども2人の3人家族
母は正規雇用で営業の仕事をしている。コロナ感染拡大の影響を受け、収入が安定しないが、生活保護水準を上回っているため、給与でどうにか生活しなければならない。物価高騰によってライフラインの支払いが家計を圧迫し、電気・ガス代を1ヶ月滞納、水道代を2ヶ月滞納しており、ライフラインが止まることもある。


2.働いていても貧困、という現実
2022年度のこの4ヶ月間、フードバンク仙台に相談が寄せられた1134件のうちの約4割は就業中であり、うち約2割は正規雇用で働いています。しかし、必ずしも正規雇用の世帯が安定した生活を送ることができるわけではないのです。


【事例】父と母、子ども2人の4人家族
夫は正規雇用で妻はパートの仕事をしており、車も家も所有している。一見「普通の世帯」だが、コロナの影響で妻のパートの収入が減ったことにより、ライフラインを滞納し、食費を抑えるためにフードバンク仙台を利用するに至った。


働いていても貧困である人を意味する「ワーキングプア」という言葉があるように、働いていても貧困と隣り合わせの生活は決して珍しい事態ではないのです。

このように、貧困はもはや「一部の人たちの問題」ではなく、働いていて、家庭や住宅、車を持つ多くの人たちも直面している、または直面する可能性のある問題です。日本では、水道代、光熱費、食費、養育費、介護費など、生活していく中で発生するさまざまな支払いに、収入の大部分を当てなければなりません。そのため、十分な貯金ができなかったり、貯金を切り崩して生活せざるをえない人たちが増加しています。そのようなギリギリの状態で生活をしていると、シフトの減少やパートナーの収入減、または不当な解雇や雇止めがあったとき、たとえそれが一時的なものであったとしても、家計は大きな影響を受けてしまうのです。「自分はこんなに頑張って働いているのに、全然余裕のある生活ができない……」。このような思いは、あなただけが抱えるものでは決してありません。

このような状況であるにも関わらず、仙台市でライフラインに関わる救済措置は、非課税世帯・生活保護世帯など限られた世帯への水道料金の減免措置だけで、追加的な対策はとられていません。しかし、フードバンク仙台には、非課税・生活保護基準以上の世帯から、ライフラインの滞納があるという相談が後を絶ちません。現行の水道料金の減免措置だけでは、受け止めきれない人が多数存在するということです。減免措置は特定の一部の世帯のみ、という政策では現在の状況に即しておらず、不十分です。

誰もが生存権を守られる社会に

日本以外の国を見回してみても、燃料費の高騰などにより人々の生活は苦しさを増しています。イギリスでは、光熱費の上限価格が今年度から50%以上引き上げられ、人々は食費を削るか光熱費を節約するか、苦渋の選択を迫られています。フードバンク仙台への相談から見えてくる現実は、このような世界の情勢が仙台においても表れていることを示しているのです。このような状況は、生活が苦しくなっている人たち自身のせいでもなければ、その人たちだけで解決できる問題でもありません。家計をやりくりするのは個人の責任だと話を終わらせてしまうのではなく、市民の経済的な負担を軽減し生活を守るために、仙台市として何らかの対策を講ずるべきです。

そのため、物価上昇や貧困拡大への緊急措置として、ライフラインの支払いの即時負担軽減を求めます。実際に、全国のいくつかの自治体では、水道の基本料金を期限付きで無償化することを決定しています。(愛知県大府市、北海道札幌市、青森県むつ市など…etc.)

そもそも、住居や医療、電気・ガス・水道といったライフラインは、人が生きていくためには絶対に無くてはならないものです。私たちは住居や医療、ライフラインなどの誰もが生きるために必要なサービスは無償で利用できるべきだと考えています。しかし、現在それらのライフラインを得るためにはお金を払う必要があります。「当たり前ではないか」と思う人も多いかもしれません。ですが、生きていくために絶対に必要なものにお金がかかる現状は、お金がない人にとっては誰もが持っている人権であるはずの生存権が侵害されている状態であるといえます。

その中でも、特に電気やガスなどは物価上昇の直接的な影響を受けており、冬には命の危険に直結します。さらに昨年、水道が止められ、公園の水を利用しようにも冬場には凍っていたため、命の危機を感じた方からの相談がフードバンク仙台に寄せられました。また、水道が使えなければ手洗いもできず、感染症対策は十分に出来ません。このような状況を踏まえ、私たちは緊急措置にとどまらず、すべての市民の生存権が守られるよう、恒久的なライフラインの無償化を求めます。 いきなりすべてのライフラインの無償化は難しくとも、まずは、全国的に一部無償化が行われている水道の無償化を皮切りにすることができると思います。

私たちの手で、新しい地域社会を作ろう!

コロナの影響や物価上昇、インフレが続いており、今後収まる見込みもありません。一方で物価上昇に対して賃金の伸びは追いついておらず、今後生活苦に陥る人が増えていくと考えられます。この状況に対して世界では、住民が自分たちの生活を守るためにストライキやデモを行っています。例えば、イギリスでは3日間で約4万人もの労働者が参加した大規模ストライキが起きました。韓国やベルギーでも、ストライキやデモを通じて、人々が厳しい生活への不満や怒りを表明しています。今回私たちが求めているライフラインの負担軽減や無償化も、最低限度の生活さえも送れなくなることへの抗議であり、私たち自身の生存や生活を守るための要求でもあります。

今回掲げている要求を実現したり、誰でも生存が保障されるように既存のルールを変えたり、新しい社会保障のあり方を提示したりしていくためには、多くの人の力を結集することが必要です。このようにして、みんなで声をあげる、アクションを起こすなど、1つ1つの実践や変化を積み重ねることで、地域・社会が変わっていくのだと私たちは考えています。このような実践こそが、住民自身が豊かな社会のあり方について考え、その運営に積極的に参加することであり、本当の意味での民主主義と言えるのではないでしょうか。このプロジェクトをきっかけに、誰もが生きるために必要なライフラインを使うことができ、「生きる」が保障される豊かな社会を、私たちの手で作っていきましょう。

ライフライン無償化プロジェクトとは?

このプロジェクトはフードバンク仙台や仙台POSSEで活動するZ世代の若者が始めたプロジェクトです。2月には、水なきゃ生きていけないでしょプロジェクトとして、水道が簡単に止められてしまうような状況に対してアクションをしました。今回フードバンク仙台の調査でのライフラインの滞納世帯の増加を背景に、新しいメンバーも加わり、「ライフライン無償化プロジェクト」として活動することになりました。

活動するメンバーは、貧困問題や気候変動問題に取り組む10~20代の若者が中心となっています。今後、この要求を実現するために仙台の地域を実際に回るなどをして、地域のネットワークを作り、署名を集めていきたいと考えています。この署名をはじめとして、今後の具体的な要求行動やアクションの際には、私たちと一緒に声を上げていきませんか?

水なきゃ生きていけないでしょプロジェクト
人の命よりも支払いが優先され、水道を含めたライフラインが簡単に止められてしまう状況に対してZ世代の若者が立ち上げたプロジェクト。実際にアクションを起こし、誰もがライフラインを止められることなく、生存権が保障される社会を目指している。新しいメンバーも参加し、今後はライフライン無償化プロジェクトとして活動する。

フードバンク仙台
生活にお困りの個人に無償で食料を届け、生活の困りごとを解決できるよう必要な情報提供や支援機関につなぐ市民共助によるセーフティーネット。食糧支援に留まらず生活相談も行っている。

NPO法人POSSE仙台支部
大学生や20~30代の社会人が中心となって運営し、労働問題・貧困問題に取り組む。労働相談・生活相談を通して外国人労働者やワーキングプアの権利擁護やアウトリーチ活動など様々な活動を行っている。


署名はこちら「仙台市に対して、誰もが生きるために必要なライフラインの負担軽減・無償化を求めます」

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