みなさんからご支援くださったクラウドファンディングで、タイ南部全14県を周る旅に出たのが2022年12月。
そこから2ヶ月半ほど南部を旅して、今年2月中ばにバンコクへ帰ってきました。
昨年実施したCAMP FIREのクラファンでは、支援していただいた総額が3,155,000円、支援者は230人に!
ご支援してくださった方々、ほんとうにありがとうございました。
この旅は、みなさんからのご支援がなければ叶わなかった企画です。
クラファン支援金の一部を寄付する先
クラファンを開始した時からのお約束のひとつとして、支援金の一部をタイ南部へ寄付すると掲げていました。
寄付先として旅の前から僕が考えていたのは「子供たち」です。
これからのタイを担っていくのは子供たちですし、そういった子供たちが少しでも良い環境で教育を受けてもらうことが、タイの未来につながっていくと思ったからです。
クラファン開始当初、寄付金として掲げていたのは3万バーツだったのですが、目標金額を大幅に超えましたので最終的には6万バーツにしました。
旅を終えて考えなければならないのは、寄付先をどこにするかです。
前々回の「タイ東北部全県の旅」でも支援金の一部を寄付したのですが、このときは「EDF(The Education for Development Foundation)」という財団法人でした。
EDFについて深く調べてみたところ、支援しているのはイサーンだけではなくタイ全土をカバーしており、南部では「同じ空の下でプロジェクト(โครงการใต้ฟ้าเดียวกัน)」といった支援をしていることを知りました。
これはタイ深南部3県(パッタニー県、ヤラー県、ナラティワート県)で、テロなどにより両親を失った孤児たちを支援するプロジェクトです。
日本ではほとんど報じられませんが、ムスリムが多数を占めるタイ深南部では、独立を目指す武装勢力が一部で存在し今でもテロが発生。
近年、テロの発生件数は少なくなってきているものの、外務省はタイ深南部3県をレベル3の「渡航中止勧告」の地域に指定しています。
EDFが行なっている「同じ空の下でプロジェクト」では、両親を亡くした孤児たちに奨学金を寄付するもので、1人あたり1年間で5000バーツ。
僕はこのプロジェクトに3万バーツ(6人分)の寄付を決めました。
パッタニー県での学生たちとの出会い
寄付総額は6万バーツなので、あと3万バーツが残っています。
当初はEDFにすべて寄付しようと考えていたのですが、パッタニー県へ訪れた時にちょっと考えが変わりました。
タイ南部旅が始まってすぐ、パッタニー県で日本語教師をしているホリイさんという方からDMをいただいたことがきっかけです。
届いたDMには僕への要望があり、それは彼女が働いている「プリンス オブ ソンクラー大学 パッターニー分校」で、日本語を学んでいる大学生に向けて話しをしてもらいたいというもの。
ホリイさんいわく、パッタニー県に来る日本人はほとんどいないこともあり、学生たちが先生以外の日本人と話す機会は皆無にひとしい。
そういった状況なので、僕がパッタニー県に来るのは、学生たちにとって絶好の機会だと思ったそうです。
タイの学生、しかもパッタニー県の大学生と話しをすることなんて滅多にない機会なので、二つ返事でOK!
大学では僕が一方的に話すだけではく、彼らが日本語を学ぶきっかけになったことなどを聞いたりして、たくさんの学生と話をすることができました。
堀井さんには大学だけではなく、「べンチャマラーチューティット校」という高校で、日本語を勉強する学生と交流する場も作ってもらったんです。
学生たちが日本に興味を持つようになったのは、日本のアニメや映画、音楽といった文化に触れたことがきっかけとして多く、そこから日本語の勉強を始めた人たちがほとんど。
僕のようなおっさんでも、パッタニー県まで来てYouTubeで配信している日本人に会えたことが嬉しかったようで、目をキラキラさせながら話しかけてくれたのがすごく印象的でした。
彼らにはずっと日本を好きでいてくれて、日本語の勉強をがんばってほしい。
そんな想いが芽生え、縁があったパッタニー県の高校と大学に贈り物をすることを決めたんです。
タイ深南部パッタニー県にはまた行きます
僕が選んだ贈り物は、大学へは浴衣を4着。
高校へはONE PIECEの巨大フィギュア3体です。
ホリイさんにお願いして高校と大学に届けてもらい、学生たちの写真や動画も撮っていただきました。
彼らにはずっと日本を好きでいてもらいたいし、これからこの高校や大学に入学して日本語を勉強する学生たちにも好きでいてもらいたい。
だから僕は彼らに贈り物をしてだけではなく、来年もパッタニー県に行って学生たちに会おうと思っています。
前述したようにタイ深南部ではテロが発生していることから「危ない」というイメージが先行しています。
しかし、僕が滞在している期間で危ない目に遭ったことはないですし、テロに怯えて毎日ビクビクしている人もいませんでした。
そしてなにより深南部では親切にしてくれたタイ人が多かったです。
だからといって深南部が安全だとは言いませんし、僕からタイ深南部に来ることをおすすめもしていません。
でも僕はこれからも深南部へ訪れるでしょうし、深南部で日本語を勉強する学生たちを応援していきたいと思います。
最後に改めて、「タイ深南部全県の旅」のクラウドファンディングにご支援くださった方々、心より感謝いたします。
ほんとうにありがとうございました。