2020/03/10 12:00

こんにちは、監督の亀山です。

クラウドファンディング最終日の3/15まで残り6日となりました!
本ページやSNS等でプロジェクトを見守ってくださっている皆様、いつもいつも本当にありがとうございます。
残りのお時間はわずかですが、活動報告やニュースは最後の最後まで更新が続きますので、あと1週間、もう一踏ん張りお付き合いくださいますと嬉しいです!!


さて、本日はW主演のおひとり、ヒューマノイドのカイ役・工藤孝生さんへのインタビュー記事です。
どうぞ最後までお楽しみください!




ーーまず、オーディションのきっかけは何でしたか?

受けようと思った理由はいくつかあるんですが、元々ホアキンの作品やSFが好きで、そういうSF特有の「あり得そうであり得ない未来感」に惹かれていました。
カイという存在がなんとなく自分に近いなと感じて、感情の起伏がないところとか、イメージしやすいかもしれないと思って。
あと、女性の監督さんは男性を綺麗に撮るのも得意そうだなという印象があって、そういう作品に出たいなという気持ちもありました。


ーー実際、オーディションで対面してみて、監督の印象はイメージと違いましたか?

オーディションを受けて、さらに分からなくなった気がしました、あの時は。
ずっと無表情だし。


ーーそうでしたっけ?(笑)

何言ってもリアクションしてくれなさそうな、「強い人」っていう印象がありました。
だからあの時は正直落ちたと思いました。「反応薄いなあ」って。
僕は事前にもらってた台本を丸暗記して、他の人は印刷したものを持っていたりしたんですが、オーディションの読み合わせで監督に「台本持たなくていいんですか?」と言われた時に、一気に緊張しましたね。


ーーいや、持とうと思ってたけど緊張してて忘れてしまったのかなと思って、念のため聞いた感じでした。

ヒューマノイドって、今だからこそイメージがつくんですけど、でも本当にこれで良いのかっていう…
表現に正解がないですよね。


ーー工藤さんが『12ヶ月のカイ』という作品について魅力に思う部分はなんですか?

まず、12ヶ月間のお話だということ、実際にかなりの時間をかけて作っている作品だということが、とても魅力的だなと僕は思っています。
あと物語もそうなんですけど、それぞれのキャラクターがとにかく個性豊か。ミヨリにしてもナナミにしてもサキにしても。どの人物もイメージしやすいし、役者さんと役のキャラクターが結構似ていてぴったりハマっているので、他のところで見ても「あれはナナミだ!」って思ってしまいます。


ーー今、「似ている」っておっしゃってくれたんですが、実は「本人とは違う」っていうキャラクターもいるんですよ。

おっと!?誰だ…?(笑)
あとは、いくら設定が数年後の世界とはいえ、今の時代からすると非現実的じゃないですか。
非現実的なりに、僕らが想像したり理想として思い描く「数年後」「ヒューマノイド」という未知のものに対する表現に挑戦できるので、個人的にそういうところも魅力的だなと思いました。


ーーじゃあ、ヒューマノイドと人間という関係性は、現実に起こりうると思いますか?

作品のテーマにもある「人間と人間じゃないものとの不和」という言葉について考えていて、少し前までは「そんな関係性ないだろう」「人間が作ったものと、作られたものだから、あり得ないだろう」と思ってました。生き物と生き物じゃないもの、ですし。
現実的に考えて「一緒に生きる」ことは難しいと考えてたんですけど、先日ロボット技術について展示している場所に行った時犬型ロボットのアイボと触れ合って、ほんの短い時間だったんですが、僕の中には確かに愛情に近いものが感じられて、動物の形だったからというのもあるかもしれないですがもしかしたらそこには「なにか」あるんじゃないかなと思いました。
最近は徐々に考えが変わってきています。
「そういう未来像が今後できたらいいな」とも思うようになりました。

ーーなるほど。実際に、そのヒューマノイド役をやってみて、どうですか?

それ、本当に難しいんですよ!
僕には感情もありますし。難しいに尽きます。
カイには、「感情は電気信号」というセリフもあって、思ったよりも人間らしさがある気がします。
最初役作りをしているときは、全く感情のない「ザ・ロボット」をイメージしてたんですが、意外とロボットっぽくないところもあり。まあ、それもプログラミングされて作られている「人間らしさ」かもしれないですが。


ーー作っているのが人間だから、人間に近くなるというのはあると思います。

役者として普通は、「人間らしさを出す」のが表現する上で大事なことなんですけど、この役ではそれを根本から覆されてるので、もう最初は、現場でもどうしたらいいか迷いっぱなしの赤ちゃん状態でしたね。(笑)


ーーいい意味で「完全に人形」でした。

今までレッスンを受けて、「ああ言われたらこう反応する」みたいなものを考えてきたから、それを出さないっていうのは難しかったです。


ーーご自身は、「変化」や「未知のもの」に対してどう感じますか?

知らないものは当然怖いです。積極的に行くタイプではないと思います。
けど、それがないと成長もしないので、知らないもの・未知のものに対してはどんどん自分から進んで行った方がいいんじゃないかと思って、そういう機会を増やすようにしています。


ーー芸能自体、それがないと始まらないところありますもんね。

今は、そういうのが好きでたまらないというか、未知のものにはとりあえずやってみよう!と思う性格になってきました。


ーーでは最後、『12ヶ月のカイ』に興味を持ってくださっている方へメッセージをお願いします。

『この質問はスキップ』(笑)※劇中でキョウカがカイに言うセリフです。


ーー嘘でしょ!?!?

嘘です(笑)
まず、こういったクラウドファンディングの経験も含めて、長編映画で主演という形で参加させていただくのが、この作品が初めてなんですね。ちゃんと台本があって、メイクさんがいて、スタッフさんがいて、という形が。だから、クラウドファンディングして、まずこれだけ支援してくださっている方がいるというのが驚きでした。
僕、無いと思ってたんですね、正直。だから純粋に嬉しいです。
お客さんに感じて欲しいことは、『12ヶ月のカイ』はカイの成長物語ですけど、カイの成長だけじゃなくキョウカ も監督も他の人も、この何ヶ月間かで変化していってるので、そこもみて欲しいと思います。僕自身の12ヶ月間の成長っていうのも、ストーリーに関係しているわけではないですが、もし見えたら、気付いてもらえたら嬉しいなと思います。


ーーじゃあ冒頭の6月と最後の5月で、『スター・ウォーズ』のエピソード4とエピソード9くらいの差がありますよ、と。(笑)

そんなに言っちゃう!?(笑)