2023/08/25 22:46

皆様から

リターンのTシャツが届きました、と写真を送って頂きました。

リターンの品をTシャツに、と決めてから

このTシャツを着てくださる方の気持ちを想像し

いろいろなサイトでシャツメーカーやサイズ、印刷の種類を試しました。

着ていただく限りは気に入って頂けたら嬉しい。

着ていて、誰かに「それいいね!」と言って頂きたい。


少し長くなりますが

今回のTシャツは、2つのデザインをご用意しました。

一つ目はPA(音響)の現場で使われるバランス伝送の回路図をプリントしたものです。

私がこの仕事を始めた時 電気や機材のことに無知で

なおかつ厳しい仕事環境やプロの方の仕事様に怖気付き

自分はここでやっていけないのでは、と落ち込んでいたとき

どこかのイベントの帰りに先輩が不意に、このバランス伝送の仕組みについて話を始めました。


詳しい説は省きますが、微弱な電気信号を長い距離引き回すにあたり

襲いかかるノイズを、信号を反転させることで打ち消す。

するとノイズだけは消え信号は倍になる、という素晴らしい仕組みなのです。


その時なぜか電気に疎い私にも、この仕組みの話がスルスルと理解でき

同時にこの仕事が確立され、今こうして私が手にする機材全てに

人類の努力の歴史が刻まれているのだ。と深く感動しました。

この記憶から、一つは音響界?が誇る歴史、回路図のデザインにしようと思い立ちました。


もう一つのデザインは五度圏(Circle of 5th)です。

これは前社長が、スタジオに来る若手のミュージシャンにはいつも図を書いて説明していたものです。

一つの曲の基本的なコードや音階を弾くときにどこに♯や♭がつくかなどすぐに確認できる

簡易的な辞書のようなもの。らしいです。


社長は私にも(ミュージシャンではないですが)

「JAZZにはな、その曲のコードで弾いたらアカン音が一個だけあるんや、逆に言うたらその1音以外は何弾いてもええねん。それがJAZZや」

と、この表を書いて教えてくださり、今でも私はその殴り書きの図を持っています。

音楽とは、一つの大事なもさえを見失わなければ、自由なものだ。

と、ミュージシャンほど音楽理論を理解できない私なりに、そう受け留めました。


クラウドファンディングをするにあたり

様々な不安や迷いがありましたが

この写真を見て、NMGを応援してくださる方がいるということに

改めて感謝いたしますと共に

これを原動力とし更に良い音楽が生まれる手助けができるよう

スタッフ一同精進してまいります。

これからも奈良のNMGstudioをよろしくお願いいたします。