皆様からリターンのTシャツが届きました、と写真を送って頂きました。リターンの品をTシャツに、と決めてからこのTシャツを着てくださる方の気持ちを想像しいろいろなサイトでシャツメーカーやサイズ、印刷の種類を試しました。着ていただく限りは気に入って頂けたら嬉しい。着ていて、誰かに「それいいね!」と言って頂きたい。少し長くなりますが今回のTシャツは、2つのデザインをご用意しました。一つ目はPA(音響)の現場で使われるバランス伝送の回路図をプリントしたものです。私がこの仕事を始めた時 電気や機材のことに無知でなおかつ厳しい仕事環境やプロの方の仕事様に怖気付き自分はここでやっていけないのでは、と落ち込んでいたときどこかのイベントの帰りに先輩が不意に、このバランス伝送の仕組みについて話を始めました。詳しい説は省きますが、微弱な電気信号を長い距離引き回すにあたり襲いかかるノイズを、信号を反転させることで打ち消す。するとノイズだけは消え信号は倍になる、という素晴らしい仕組みなのです。その時なぜか電気に疎い私にも、この仕組みの話がスルスルと理解でき同時にこの仕事が確立され、今こうして私が手にする機材全てに人類の努力の歴史が刻まれているのだ。と深く感動しました。この記憶から、一つは音響界?が誇る歴史、回路図のデザインにしようと思い立ちました。もう一つのデザインは五度圏(Circle of 5th)です。これは前社長が、スタジオに来る若手のミュージシャンにはいつも図を書いて説明していたものです。一つの曲の基本的なコードや音階を弾くときにどこに♯や♭がつくかなどすぐに確認できる簡易的な辞書のようなもの。らしいです。社長は私にも(ミュージシャンではないですが)「JAZZにはな、その曲のコードで弾いたらアカン音が一個だけあるんや、逆に言うたらその1音以外は何弾いてもええねん。それがJAZZや」と、この表を書いて教えてくださり、今でも私はその殴り書きの図を持っています。音楽とは、一つの大事なもさえを見失わなければ、自由なものだ。と、ミュージシャンほど音楽理論を理解できない私なりに、そう受け留めました。クラウドファンディングをするにあたり様々な不安や迷いがありましたがこの写真を見て、NMGを応援してくださる方がいるということに改めて感謝いたしますと共にこれを原動力とし更に良い音楽が生まれる手助けができるようスタッフ一同精進してまいります。これからも奈良のNMGstudioをよろしくお願いいたします。