今日は、私がABテストに初めて出会った時、の話をします。
[ ABテストに、ワクワクした ]
私が、ABテストに初めて出会ったのは、Web広告代理店に所属していた時、、、2006年のある日のことでした。
当時はまだ今のようにSNSは盛り上がっておらず、人々は検索エンジンで調べたいキーワードを入力するのが主流。
私は主に、ユーザーが検索したキーワードに連動した広告を表示する「検索連動型広告」というものを担当していました。
写真や画像よりもテキストでの広告が中心だったのです。
「どんな広告だと、ユーザーはクリックしてくれるだろう?こっちのAの広告かな?それともこちらのBの広告かな?」
というように、表示させる広告は一つではなく、二つ用意し、効果的なのはどちらかを調べる【ABテスト】という手法を使っていました。
ABテストについてはおそらく入社時の研修か、元社長が書いた書籍などで学んだと思います。(ここはうろ覚えですが・・・)
初めてABテストという手法があることを知った時、とてもワクワクしましたし、大きな可能性を感じたことを覚えています。
[ 実際は、ABテストは、大変だった ]
しかし、実はその実行までのプロセスは、意外に大変だったのです。
提案を考える際の、情報集めや分析から、なぜこのテストを行うのかの提案ストーリーを考案し、その中でクライアントからのフィードバックを頂き、アイデアの一部を実行する。その後は、週に1回レポートをまとめて経過報告するといったものです。
その結果、改善できる幅は、宝くじを引くような感覚(わずかに上下するものが多い)です。
また、今から思えば、クリック率やCVR(成約率)の差を統計的にきちんと検定するまではできていませんでしたし、例えば、ABテストのAとBは「クライアント受け」するように、明らかな別軸訴求を試してしまっていました。
微妙な表現の違いのテストなどは、「こっちだけでいいんじゃない?」という形で絞られてしまいます。
それらを強く押し通すには、知識やロジックも、ツールも、地道に改善していく長期的な向き合いの覚悟も、とても足りていなかったと思います。
[ ABテストの優先順位が劣後していた日々 ]
それに比べて、(少なくとも当時は)入札ロジックに力を入れた方がパフォーマンスが上がりやすいという感覚がありました。
なぜなら経営の経験もなかったため、ABテストをそこまで深く捉えられていなかったからだと思います。
とにかく、数学的に結果を維持・改善することに奔走していたのです。
当時は自動入札ツールもありませんでした。そのような時代です。
そのため、いわゆるロングテールワード(検索数が少ない、バリエーションの多いキーワード群)にどう向き合うか、必死に食らいついて、1つでも多くのキーワードで安価な獲得を狙い出稿し、競合に勝つような方法をとっていました。
もちろん、それ自体は間違いではなかったと思いますが、もし最初に、「何をいうか」を徹底的に見極めて「どういうか」で反応テストを行っていけば、テールワードでの戦い方自体も、より効率的・効果的にこなせたかもしれません。
今のような科学をする発想がなかったし、目の前の成果改善が一番重要だと考えて、自分自身を追い込んでしまっていたからです。
[ 当時の反省を活かしたい! ]
今は、当時よりもクリエイティブの重要度が上がっていると思いますので、自分と同じような過ちを繰り返している人は減っているかもしれません。
しかし、少なくとも、「どうやって科学すればいいの?」という疑問を感じる人は知る限りたくさんいらっしゃいます。
その方達を、答え(これは永遠に辿り着かないものですが)に、一歩二歩進めていただけるような支援が、今の自分たちにはできるのではないかと考えています。
そして、その方法が一般化し、実施する人たちが増えれば、さらに効率的な方法に進化させられると確信を持っております。
[ 逆張り!大変な道を行くほど、勝てるようになる! ]
そのような超マニアックで徹底的な検証から、勝てるクリエイティブ作りができることを、我々は目指しています。
おそらく、多くのベンダーがこの面倒なクリエイティブの解決策をAIという提案(楽をしませんか?)に流していく状況になっていくと思います。
でも、AIが作れるクリエイティブは、競合も簡単に作れるということを忘れてはいけません。
私の持論ですが、商品ライフサイクルが衰退期でないならば、クリエイティブは楽だけしてはいけない領域です。(楽もしていいのですが、ちゃんと仕掛ける苦労を買って出る必要があります。)
それを、世の中に強く訴えたいと考えています!
このクラウドファンディングは、この思想を広めるための一歩目の取り組みとして、実施しています!
クラウドファンディング終了まであと6日です!みなさん、どうか、ご支援を頂けますと本当に嬉しい限りです!
素敵な商品、サービスを開発し、届けようとされているあなたのお手伝いをさせてください。
一緒に、日本経済を元気にしていきましょう!