2023/02/14 18:00


節分が終わった瞬間、世の中のレジ前がチョコまみれになって

愛の象徴の赤と、キラキラしたパッケージと、ハート柄がわんわん鳴く季節。

そう、本日はバレンタインデーでございます。


はじめまして、おはこんばんちは。

スチール撮影を担当させていただきます、花村キエといいます。


バレンタインデーといえば、チョコ。チョコといえばバレンタインデー。

かくいう私はお菓子が大好きでして、その中でも私にとってぶっちぎりの王者はチョコレート。

実はチョコレートを送り合うのは日本だけだと知っていましたか?

日本では好きな人や、そうでもない人(所謂義理ってやつですね)やらにとりあえずチョコを送り合うイベントだと定着しているバレンタインデーですが、

なんとアメリカでは男性から女性にむけてお花やカードを送ったり、ヨーロッパ各国ではカップルが互いにプレゼントを送りあうのが主流らしいですよ。


いろいろな企業の戦略で、チョコやクッキーや飴などのお菓子を送るのが主流になった日本のバレンタインデーですが、

本来のバレンタインデーのいわれは

『兵士の結婚を禁止したローマ時代の皇帝クラウディウス2世(家族の恋しさに兵士の士気が下がることを恐れていた)に逆らって、愛する2人を密かに結婚させてあげていたバレンタインさんという司祭の男性が処刑された日』

なのです。

なんと切ない……。

獄中でも愛を説き続けたバレンタインは、処刑後も愛の象徴として恋人たちの守護聖人と崇められ、そうしてバレンタインデーは愛の日になったのですね。


▼陣くんがとったハリボーを嬉しそうに見せるじゅのちゃん(かわちい)



さて、前置きをしっかり長めに書かせていただいたので

ここまで読んでくださったみなさまは心優しい方だと信じて……

ひとつ、白状します。



実はわたし、スチール撮影の現場は今回が初めてなのです…(ド緊張)

こんなに豪華で最高なキャストが揃っている中、

駆け出しのカメラマンが撮影をお手伝いさせていただけるなんて……


まだまだ未熟な身ですみません、

でも本当に嬉しくて嬉しくて。

こんなにも光栄なことはございません。

それはそれは、もう死ぬ気で頑張らせていただきました。


きっかけは美術担当のまこちゃんからのお声かけでございました。

「キエお疲れ様!突然なんだけどスチール撮影できる人を探していて」と。

カメラマンとしてまだまだ未熟な部分もあり、初めてということもあって何を撮ればいいのか右も左もわからないなりに、念入りに準備をして、全力で挑ませていただきました。映像業界の言葉も本当に本当にわからなくって、監督やスタッフの皆様には大変がめつく質問攻めをしまくりながらも、なんとかたくさんの写真を撮らせていただくことができました。

(スタッフ各位…その節は大変お世話になりました。もちろんまだまだお世話してください。)

そんな私を優しく包んでくれたみなさんには大感謝です。

オフショを狙って突然カメラを向けても、笑顔やピースを向けて応えてくれるような心優しいキャストさんばかりで

まるで『珈琲の唄』がBGMでかかっているような、ホッと一息つきたくなる日曜日の朝の暖かい空気みたいな、そんな雰囲気の現場でした。

本当にいい表情の写真がたくさんなので、お写真気になるよって方はぜひパンフレットを手に入れてくださると嬉しいです。

誰よりも私が大泣きして喜ぶと思います。

未熟ながらも一生懸命初めての現場に食いついて残した写真が、私がみた景色が、誰かの手に届いて、「いい写真だね。」と。「撮ってもらえて嬉しい!」と。たったそのひとことを聞きたいだけで、今せっせとレタッチをこなしております。

そんなだから、パンフレットが出来上がった頃にはずんがんさんよりも監督よりも、完成を喜んじゃうかもしれません。

でもずんがんさんや監督が私とおんなじくらいめちゃくちゃ喜んでる姿も想像つきます。


▼みんなのことをフィルムカメラで撮っていたずんがんさん



カメラを持っていると、実は自然とみんなのことをよく観察しちゃいます。


オフの時は砕けた笑顔で少年らしさの残る気さくな陣くんは、いざ撮影が始まるとまるで人が変わるように切り替え上手で、大人顔負けの演技をしてくれるし


ヒロイン役の樹乃ちゃんは超可愛い笑顔で超明るくて超良い子でとんでもない愛されキャラなのですが、実は余裕のあるお姉さん役もすっごく上手だし


みんな大好きずんがんこと『おずん』はキャスト全員と仲良しになるのがすごく早くて、天才的に気遣いが上手かつあたたかいその人柄が声色に出ているなぁと感じるくらいの素敵な人格者で


監督補佐・編集担当のにぃやんはふわわ〜んとした笑顔と優しさオーラを全方位に放ちながらも、仕事中はキリッと真剣な顔を見せてくれて監督と隣に並んで常に現場を取りまとめてくれたり


『センス・才能の塊』であるキタバ監督は、膨大な仕事量をこなしながらもその全人類に愛されるキャラクターで優しさと配慮溢れるリーダーシップで最高の作品を作り上げてくれて。



『映画監督』×『俳優&アーティスト・ずんがん』の色がふんだんに溢れているMVだからこそ、

映像カメラマンの中村さんの工夫も、キャストの演技力も、

監督と監督補佐の細部までのこだわりも、

衣装や設定、小物や美術品も、

もうなんもかんも、とんでもなく細部までの作り込みがすごいので(自慢ですが、美術担当の真子がとんでもない化け物です。)

1度も2度も3度も、何度でも見てもらいたい作品に仕上がること間違いなしだと思います。


▼細部までとことんこだわる頑張り屋さんの美術担当の真子ちゃん



撮影が終わってからがカメラマンの本当の仕事です。

写真の選別、ピントのチェック、レタッチ、肌補正、背景の部分削除、データの変換、容量サイズの調整。

撮って出しの写真は公開できません。全部ちゃんと1枚1枚を見てから。

今回撮った写真の総数は5000枚。1枚に3分〜5分かけるとしても総数30時間以上は写真に向き合う時間です。

愛がないとできない仕事だと思ってます。

この作品への愛があるので、撮った写真を見直す時間をとても私は大切にしています。

ささやかながら、これが私の、駆け出しカメラマンの、不器用なりの礼儀でございます。

そんな写真が、いつかきっと、誰かのお手元に届きますように。


感謝の気持ちをスタッフのみなさんやキャストの皆様、そして応援してくださる皆様に向けて。

今日はバレンタイン!みなさまが『珈琲の唄』みたいにあたたかい時間を、大切な人と過ごせますように。

引き続きどうぞ、応援のほどよろしくお願いします。