【150万円達成&ネクストゴール180万円への挑戦】
1月21日に始まったキベラスラムのサッカーリーグ開催のためのクラウドファンディング。ありがたいことに2月24日に目標の150万円を達成することができました。これで今年、キベラスラムで2回のサッカーリーグを開催することができます。また、参加する子どもたちに食料を提供することができます。
これまで寄付いただいたり、シェア・応援していただいた皆様、誠にありがとうございます。今回のキベラA-GOALリーグは、キベラスラムに5つある地域(ward)のうち、1つの地域(Woodley/Kenyatta Golf Course Ward)で開催します。
しかし、A-GOALとしては、他の地域でもユースサッカーリーグを開催したいと考えています。そこで、ネクストゴールとして180万円を目指し、2023年中に他地域でトライアルリーグを開催します。ナイロビにはキベラだけでなく、マザレ、カワングワレ、コロゴチョなど大小110のスラムがあると言われています。他のスラムの子どもたちもキベラ同様、厳しい環境の中で生活しています。また、カワングワレは、A-GOALが2020年に初めて食料支援をしたゆかりのある地域です。
私たちはキベラでのノウハウを生かし、他の地域もサッカーリーグを開催したいと考えています。そしてゆくゆくはケニア全土にユースサッカーリーグを広げる。そんな希望があります。
今回の30万円はその第一歩。日数も残りわずかですが、A-GOALの次なる挑戦のために、ご支援、ご協力をお願いします。

皆さん、はじめまして。
一般社団法人A-GOALです。私たちは、スポーツで日本とアフリカをつなぎ、持続可能な社会の実現を目指しています。新型コロナの影響で生活が苦しくなったアフリカの人々に現地の地域スポーツクラブと連携して食糧支援をしたのを皮切りに、マラウイでの現地サッカークラブ等と連携した農業支援・ローカルレストランの運営、女子サッカー大会でナプキンを配布する女性支援、日本とアフリカをオンラインで繋いだスポーツのイベント開催など、日本とアフリカ9カ国で活動をしてきました。

その拠点のひとつが、ケニアの首都ナイロビのキベラスラムです。
キベラは皇居2つ分の地域に100万人以上が住むといわれるアフリカ最大のスラム。屋根が赤茶色に錆びた何千ものバラックが立ち並ぶ。現地の人はキベラをチョコレートシティと呼びます。
しかしここでの生活はチョコレートほど甘くはありません。衛生環境は劣悪で、ゴミがあちらこちらに捨てられています。人々はその日暮らしの生活を強いられ、6畳一間のバラックに10人が住んでいるという家庭も珍しくありません。

ここで出会ったのが、ケン・アモロとコリンズ・オリドという2人の青年です。
長身でスラッとしたケンは、ケニアのプロサッカーリーグでプレーしていた元サッカー選手。今はサッカースクールでコーチをしています。かたやコリンズはずんぐりむっくりの三枚目。頼まれたことは絶対にノーと言わないナイスガイです。この2人が今回のプロジェクトの発起人です。

2人はキベラで「アガペ・ホープ・フォー・キベラ」(アガペ)というコミュニティースクールを運営しています。ここは完全なフリースクール。学費も食費も一切とりません。2人は幼いころ、家が貧しく自分たちで学費を稼がなければなりませんでした。「今の子どもたちには苦労はさせたくない」といって、誰もが無料で通えるアガペを作ったのです。

そんな2人には夢があります。それは、キベラでサッカーリーグを開くことです。
なぜサッカーリーグなのかというと、子どもたちの未来を守ることにつながるからです。
キベラには、子どもの楽しみがほとんどありません。公園もない、図書館もない。何もすることもなくただ友達と外でたむろっている、そんな子が多くいます。「空いた時間」、これがキベラの子どもたちにとって最も危険なのです。
暇な子どもたちはギャングを結成し、盗みをするようになります。それが手っ取り早くお金を手にする方法だからです。また苦しい現実から逃れるために、お酒や大麻、シンナーなどにも手を出す子もいます。

「空いた時間」は女の子にも悪影響を及ぼします。スラムの男たちが、暇を持て余す女の子にお金をちらつかせて近づいてくるのです。生活に困っている女の子たちは、それに対してなかなかノーとは言えません。結果、予期せぬ妊娠をしたり、シングルマザーになってしまいます。
ギャングに入った子やシングルマザーとなった子は、学校に通うことができなくなります。スラムから抜け出す唯一の手段が教育なのですが、それを奪われてしまうのです。
ケンとコリンズが目指すサッカーリーグは、この「空いた時間」を埋める取り組みです。サッカーはケニアでも人気ナンバーワンのスポーツで、子どもたちも大好き。サッカーの試合を週末と長期休みに開催することにより、学校以外の時間で子どもたちを集めることができます。これによって、子どもたちを犯罪やドラッグから引き離すことができるのです。

またサッカーリーグが開催されれば、サッカーコーチたちが試合を見に来ます。そこでスカウトされた子たちは、サッカーアカデミーに入ったり、サッカーが強いセカンダリースクール(日本でいう中学3年から高校3年まで) に進学することができます。次のステージでも結果を出し続ければ、プロ選手になることも夢ではありません。リーグは文字通り、プロのサッカー選手になるためのはじめの一歩になります。


「子どもたちの未来を守りたいんだ!」
こう話すケンとコリンズの思いにこたえるため、私たちA-GOALはリーグの運営予算を支出。2022年10月から3カ月間、「キベラA-GOALリーグトライアル」を開催しました。
参加したのは48チーム、約600人の子どもたち。3つのカテゴリーに分かれて3カ月間、熱戦を繰り広げました。試合をする子どもたちの表情は真剣そのもの。ボールに向かって全力で走り、ディフェンスの時は身体を張って相手を止める。ゴールを決めたときは、チーム全員で集まって喜びを分かち合う。ストリートサッカーでは見ることができない、情熱と喜びがそこにはありました。



ほとんどが男子チームだった中、4つの女子チームも参加してくれました。
彼女たちは年齢が13歳以上だったのですが、男子のU-13のカテゴリーでプレー。男子チームを負かす波乱を巻き起こしてくれました。
「コーチは当初、リーグの開催を疑っていた。だが、いざ始まれば子どもたちもコーチも大盛り上がり。親たちもわざわざグラウンドまで来て、声援を送っていた。クラブに参加する子も増えた」
ケンとコリンズも手ごたえを感じています。


ですが新たな問題が浮かび上がりました。子どもたちは試合の日に十分な食事をとっていなかったのです。
そもそもキベラでは、日本のように朝昼晩と3食とれることはほぼありません。家族は生活費を切り詰めながら、1日最低2食とれるように努めていました。
そんなキベラを物価高が襲います。去年120ケニアシリング(約130円)だった主食のトウモロコシの粉袋(2kg)が、今年、220ケニアシリング(約240円)にまで跳ね上がりました。今では1日1食しかとれない家庭も多いといいます。これでは子どもたちはサッカーどころか、走ることもできません。
サッカーを楽しめるようにするには、サッカーリーグを開催するだけでは不十分。食事も用意しないといけない。これがケンとコリンズ、A-GOALが出した答えでした。

私たちはキベラで年に2回、サッカーリーグを開催することを目指しています。参加するのは60チーム、約750人の子どもたちです。期待できるインパクトは以下の4つ。

1. 子どもたちの未来を守る
サッカーリーグの試合を週末や長期休みに開催し、平日は学校、休みはグラウンドでサッカーというルーティンを作ります。子どもたちを ”健康的に忙しく”して、犯罪やドラッグ、予期せぬ妊娠から子どもたちを守ります。

2. 食事を確保し、健全な成長に寄与する
毎試合、子どもたちに昼食を提供します。これにより子どもたちは休日も食事を確保することができます。発育期の子どもの成長を促すとともに、子どもたちが全力でプレーできる環境を整えます。
昼食は以下の2つを考えています。

私たちはできるだけ多くの寄付を集め、より栄養価の高いウガリと野菜を提供したいと考えています。
3. サッカー選手になる夢を
サッカーリーグは「プロ選手になる」という夢の入り口になります。コーチにスカウトされれば、高いレベルでサッカーをすることができるからです。
この場合、子どもたちは特待生になります。アカデミーの費用はかかりません。セカンダリースクールに進学する場合も、学費は無料になります。プロサッカー選手になるための第一歩を踏み出すとともに、高等教育を受けることができます。

4. 子どものライフスキルを伸ばす
サッカーの試合が子どもの成長の場になります。サッカーを通じて、努力、規律、チームワークといったライフスキルを学ぶことができるからです。
その成果は前回のトライアルリーグで垣間見ることができました。優勝チームにはユニフォーム(上)やキャップ、メダルなど、準優勝チームにはメダルが贈られました。子どもたちはそれをもらって大喜び。メダルやキャップをつけて、親や友達、近所の人に誇らしげに見せていました。人生で初めての公式戦。そこで結果を残し、自分の手で勝ち取った賞品です。子どもたちは自分たちはやれるという自信を持つことができました。また負けたチームは次こそは自分たちが勝つと、現在練習に励んでいます。

■ケン
「はじめまして、元サッカー選手のケン・オウオー・アモロです。私は幼少期にナクルという町でサッカーを始めました。高校の時にスカウトされ、ナイロビに来ました。
スラムの子どもたちには、私のようにサッカー選手になるという夢をもってほしい。そして社会の中で尊敬される人間になってほしい。私はこれをキベラのサッカーリーグで実現させます。」

■コリンズ
「コリンズ・オリド・ワソンガです。アガペ・ホープ・フォー・キベラのコーディネーターをしています。生まれも育ちもキベラスラム。私はここで、小さいころからサッカーに情熱を燃やしてきました。
私の夢は、サッカーで子どもたちを勇気づけること、そして子どもたちがサッカー選手になるという夢を持てるようにすることです。キベラサッカーリーグはその第一歩。キベラの子どもたちのため、ご支援をよろしくお願いします。」
サッカーリーグは、2023年中に2回(3~5月と10~12月)開催することを予定しています。カテゴリーは、9歳以下(U-9)・11歳以下(U-11)・13歳以下(U-13)の3つを設け、合計60チーム、750人程度の参加を予定しています。女子チームは実年齢よりも1つ下のカテゴリーでプレーすることができます。
リーグ戦の順位決定方法としましては、各チーム12~15試合をおこない、総勝ち点数で競います。
現在、出場チームを調整しており、参加チームが多い場合は、ディビジョンに分け、プレーオフの実施を検討しています。
現地では、ケン・コリンズを中心に、リーグ戦の運営グループを結成し、日々の試合運営や出場チームの調整、審判の手配、食料の配布などをします。
リーグ戦は2024年以降も実施したいと考えており、そのためのスポンサー募集活動なども行っていきます。

■リーグ運営費 x 年2回(グラウンドレンタル料、サッカー備品料、救急手当用具費など):約75万円
■食費 x 年2回(材料費、人件費など):約57万円
■リターン費用(ビブス、バナー製作費など):約3万円
■その他(グッドモーニング手数料、税金):約15万円
合計:約150万円

リターンは以下になります。
■A-GOALサポーターズグループにご招待
■現地と繋いだオンライン交流会に参加
■サンクスムービーに名前を記入
■試合用ビブスに名前を記入(胸、背中)
■大会バナーに名前を記入(サイズ大、サイズ小)
■単独バナーの作成(1m x 4m)
■大会のネーミングライツ
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。
一般社団法人A-GOALは非営利法人ですが、このクラウドファンディングを支援することで、支援者が税制優遇を受けることはありません。
ケンはこう言います。
「キベラの子どもたちは才能のかたまりだ。だがこれまでサッカーの試合がなく、その才能を埋もれさせてきた。じゃあスラムの子どもたちは貧しいというだけでサッカー選手の夢をあきらめなければならないのか?それは絶対おかしい。子どもたちには胸を張って『夢はサッカー選手になること』と言ってほしい。俺はこのサッカーリーグを通じてそんな環境を作りたいんだ」
私たちも同じ思いです。貧しいからと言って子どもたちの可能性が狭められていいはずがありません。リーグを開催して、子どもたちを犯罪から遠ざける。そしてサッカー選手になる夢と十分な食事を届ける。スラムの子どもたちの未来が少しでもひらけるよう、皆様のご協力をよろしくお願いします。

一般社団法人 A-GOAL
A-GOALは、新型コロナウイルス感染拡大の影響により生活に困窮したアフリカの人々に現地の地域スポーツクラブを「ハブ」に食料や衛生用品などの緊急支援を行うために、2020年5月16日に活動を開始。これまでにケニア・ナイジェリア・マラウイ・ウガンダなどアフリカ7カ国で12,997人以上に支援を届けてきました。「スポーツでアフリカと日本を繋ぎ、持続可能な社会を目指す」を理念に2021年5月に法人化。現在は、アフリカ9カ国で、スポーツイベントの開催、日本との交流事業の実施、現地スポーツクラブによるスモールビジネスのサポート、女性支援などの活動を行なっています。
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オンラインイベントのご案内「スポーツはどのように女性をエンパワメントするのか?」
2025/11/19 21:54今週11月23日(日)20時~20時45分:オンラインイベント開催!!今回のオンラインイベントでは、「タンザニア遠征にキベラスラムの女子チームが参加する意義」をテーマとしたクロストークを行います。このクロストークでは、ケニアでJICA海外協力隊として女子学生を対象とした活動を経験してきたA-GOALメンバーや、実際にA-GOALリーグに参加しているチームのコーチなどが参加し、これまでA-GOALが行ってきた女性への支援活動や、エンパワメントの取り組みを振り返りながら、今回のタンザニア遠征が女性の生活や行動に与える影響、またコミュニティ全体に与える変化についてお話しします。モデレーターは、長年スポーツ文化ジャーナリストとして女性スポーツを中心に取材し、現在も一般社団法人カルティベータ代表として「女性スポーツ勉強会」などを主宰されているA-GOAL理事の宮嶋泰子が務めます。【対談者(予定)】敬称略〇モデレーター:宮嶋 泰子(一社)A-GOAL理事(一社)カルティベータ代表スポーツ・文化・ジャーナリスト〇鈴木みのり元JICA海外協力隊 ケニア協力隊員女子学生を対象とした活動を経験〇笹田 健史現役JICA海外協力隊 長年アフリカでスポーツに関わり続けている現在はセネガルでフィジカル・トレーナーとして活動中これまで実際の現場で、女性をはじめとする人々の生活に向けた活動を行ってきた方々のお話を聞くことで、スポーツが持つ生活への影響力や女性のエンパワメントにつながる効果をより深く学べること間違いなしです。Zoomでの開催に加え、クロストークの様子をフェイスブックライブでも配信いたします。皆様のご参加をお待ちしています!!【イベント情報】日時:11月23日 20時~20時45分形式:オンライン Zoom&FacebookライブZoomリンクはこちらから:https://for-good.net/project/1002785/activity#main-activity-reportFacebook:https://www.facebook.com/2020AGOAL もっと見る
【12/9(土)夜8時よりオンラインベント開催!】
2023/12/06 02:31キベラA-GOALリーグのマンスリーサポーター募集の開始に合わせて、12月9日にオンラインイベントを開催します。題して「ケニア代表も輩出!A-GOALリーグ発足の1年間の成果とは?現地の日本人先駆者と考える!」キベラA-GOALリーグが始まって1年ほど。まだまだ短い期間ですが、少しずつ成果が生まれています。13歳以下のリーグに参加する少年は、年代別のケニア代表に選ばれました。ある女の子は、サッカーの実力が認められ、奨学金を得て高校に進学。そこで、ケニアの女子サッカートップリーグ、「女子ケニアプレミアリーグ」の選手としてデビューしました。それ以外にも、リーグに参加する子どもたちの姿勢が、いい方向に変わり始めています。子どもたちの成功や成長に寄与するサッカー。そんなスポーツの可能性を、ケニアサッカー界における日本人のパイオニア、佐藤洋司さんをお迎えして語り合います。佐藤さんは、ケニアのエンブという街で、サッカーチーム「FC Zenshin」の監督をしています。ケニアサッカーの先輩が語るサッカーの可能性とは?お時間がある方、是非ご参加ください。★イベント概要「ケニア代表も輩出!A-GOALリーグ発足1年間の成果とは?現地の日本人先駆者と考える!」日時:2023年12月9日(土)20:00〜21:00実施方法:オンライン(zoomを使用)参加方法:こちらのZoomリンクからご参加ください。★マンスリーサポーター募集キベラA-GOALを継続開催するため、現在マンスリーサポーターを募集しています。キベラA-GOALを一緒に盛り上げていきましょう。詳しい情報はこちら。 もっと見る
【マンスリーサポーター募集のお知らせ】
2023/12/05 00:30みなさま、ご無沙汰しております。A-GOAL広報の笹田です。皆様のご寄付のおかげで現在、ナイロビのキベラスラムにてキベラA-GOALリーグセカンドレグを実施しています。去年の600人から人数が倍増し、今は1400人の子たちたちが元気いっぱいにグラウンドを走り回っています。改めまして、ありがとうございました。このキベラA-GOALリーグを来年以降も継続していくため、この度マンスリーサポーターの募集を始めました。マンスリーサポータークラブ「マジナジュア」は、水と太陽という意味です。皆さまにキベラの水と太陽となってもらい、キベラの子どもたちを育ててほしいという思いを込めました。詳しくはこちらキベラA-GOALリーグは、始まって1年ほどですがこれまで2800人の子どもたちを受け入れ、3万4000食を提供してきました。現地の評判もよく、「次のリーグに参加したい」という声も多く上がっています。来年は2000人規模のリーグになると思われます。今後もリーグを続けるため、そしてより多くの子どもたちにサッカーをする機会を提供するために、もう一度皆様のお力をお貸しいただければと思います。 もっと見る














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