はじめに・ご挨拶
皆様、はじめまして。
愛知県常滑市で和菓子屋を営んでおります大蔵餅の稲葉と申します。
今回は、暗く・閉鎖感のある世の中に少しでも”笑い”をお届けしたいと思い、一念発起致しましてクラウドファンディングに挑戦させていただく事となりました。
大蔵餅のご紹介 ~歴史、こだわり~
素材へのこだわり
昭和26年の創業以来当店では、素材に対するこだわりを大切にしたいと考えております。
小豆は「北海道十勝産小豆」100%使用による自家製餡です。餅米は地元の農家に直接お願いし、無農薬米および低農薬米を玄米にてまとめて購入。低温倉庫で大切に保管したものを製品にする前日に精米いたします。
おいしいだけではなく、安心して食べられるものを、食べることで体の滋養につながるものを、と考えています。
当店の名を冠する看板商品”大蔵餅”は、中はよもぎ餅、外側はこしあんで包んであり、甘さ控えめの餡と噛み応えのあるお餅を楽しんでいただける一品となっております。
手作りへのこだわり
出来立ての御餅を素早く均等に纏めるのは、なかなか機械にできる事でもありません。
時間をかけすぎてしまえば、せっかくのお餅の触感が損なわれてしまいます。
出来立てもちもちの御餅を召し上がっていただくためにも、やはり人の手は欠かすことが出来ないところです。
商品を通して”笑い”をお届けしたい
当店は、和菓子屋ではありますが商品を通してお客様の皆様にお届けてしたいと考えているものは、”笑い”でございます。
おもしろいこと、楽しいことを自ら発信して、ふふっと笑っていただける事を幸福として活動しております。
その一環の1つに、トイレ陶器の製造で世界的な企業、LIXIL(旧INAX) 榎戸工場様とのコラボ商品、その名も”トイレの最中”
がございます。
袋入りの餡をトイレ型のもなか皮につめてご賞味いただけ、LIXIL様の協力のもとトイレの形をリアルに再現することにも成功しました。
トイレの組立や餡を中に詰める楽しさをご堪能頂きながら、少しでも笑いをお届けできればと思い製作いたしました。
店主の想いが伝わったのか、おかげさまで発売以来多くの方からご愛顧頂いている人気商品となりました。
このプロジェクトで実現したいこと
前置きが長くなってしまいましたが、本題の今回のプロジェクトについてお話しさせてください。
”トイレの最中”のように、皆様にふふっと笑っていただける商品を再び製作し、世に送り出す事こそが今回のプロジェクトで実現したいことになります。
そのために必要な、商品を生産する為の型と最後に商品に施す焼き印製作代が大変高価な為、皆様から頂いたお金をこれらの開発費に充てたいと考えております。
そして、こちらが鋭意製作中の商品、その名も”郷土さんええけつ”です。
”桃”をあしらったデザインで、中は大蔵餅自慢の餡を詰めております。生地はもちもちした触感を楽しめるのは勿論のこと、焼き印を施すことで郷土3英傑(のぶなが、ひでよし、いえやす)に思いを馳せながらお召し上がりいただく事のできる商品となっております。
また、上記画像は”郷土さんええけつ”の石膏原型になります。常滑市の株式会社マエダモールドさんにご協力を仰ぎ、試作して頂きました。まるで本物の桃と見紛うかのような、素晴らしい仕上がりとなっております。
また、こちらもイメージ図で大変恐縮なのですが、出来上がった製品の試作品です。
見た瞬間にもちもちとした触感が想像でき、よだれがこぼれてしまうフォルムに仕上がっております。
決して、決して”さんええけつ”達のお尻ではありませんので何卒、お間違えの無いようお願い申し上げます。
~箸休め~
ところで、郷土3英傑といえば、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康の3名の戦国大名のことを言いますが、天下人となった彼らを「織田がつき 羽柴(豊友秀吉)がこねし 天下餅 座して喰らふは 徳の川」 と江戸の人たちはうたったそうです。
天下”餅”とあるように、当店とも並々ならぬ縁を感じた次第です。
また、時は令和5年、徳川家康の一生を題材にした大河ドラマ「どうする家康」も絶賛放送中でございます。このブームにあやかりたいなどというよこしまな気持ちは全く持ってございませんが、明るいニュースに乏しい世の中で当店にできることは何かを考え抜いた結果、”郷土さんええけつ”で笑いをお届けしたいと思い、このタイミングでの製作・販売という考えに至りました。
プロジェクトをやろうと思った理由
実はこの商品も10年以上前から製作したいと常々考えておりましたが、なかなか機会に恵まれずお蔵入りしていたところでございます。(大蔵餅だけに)
そこに、かねてよりお付き合いのあった名鉄商店のご担当者様と新商品開発のお話を頂く機会がありました。
名鉄商店さんとは、過去にロシアンルーレット大福を共同開発したこともあり、信頼を寄せるお取引様の1社であります。
(※ロシアンルーレット大福は、名鉄百貨店本店 メンズ館1F 名鉄商店様にて現在も販売中です!)
こんな嬉しいお話、なかなか欲してもそうあるものでもございません。
当然、今回も是非とも共同開発しましょうという運びになりました。
そんな折、地元の商工会議所の担当者の方からクラウドファンディングに挑戦してみませんか?と打診がありました。
おもしろいこと、楽しいことをやりたいがモットーの私ですので、こちらについても是非ともお願いしますとなりました。
名鉄商店さんのお力添えも大変強力であることは重々承知しておりますが、”郷土さんええけつ”をより多くの方に知ってもらうためにはクラウドファンディングというツールを活用することも大変重要であると考えた次第です。
大蔵餅のこれまでの歩み
1951年、初代稲葉次蔵が、土管・甕(かめ)など、『大物』と言われる大きな産業用焼き物を作る焼き物のまち常滑に創業。
職工さんなど、労働者のまちのため、お値打ちで腹持ちが良いことから、和菓子の中でも餅菓子がよく売れるまちでした。
二代目、稲葉英臣が末期がんとなり、それまで証券会社に勤務していた長男の憲辰(現代表)が、1993年、父の治療のため家業を継ぐこととなりました。
それまで証券マンとして勤務してきたこともあり、将来を見通す投資的なものの見方が経営に役立ちました。
古き良きものには、あえて手を加えず、けれども経営に役立つ革新的な技術や新しい価値観は積極的に触れるようにすることで、大蔵餅という老舗の和菓子店を良くしようとして参りました。
時代は進み、常滑焼の十八番ともいわれた土管屋などの地場産業が衰退していきましたが、ある時から祝い事など風習の変化を感じ取るようになりました。
新しいところでは、ハロウィーンは昔は特別何かをするような行事ではありませんでしたが、今では親しい人たちと集まって仮装を楽しんだりする1つの習慣として定着しました。
常滑市だけに目を向けると変化を感じ取りにくいものの、世の中は絶えず変化に富んでいたということなのだと実感しております。そうした時代の背景を感じ取りながら、それまでの常滑市内のお客様だけでなく、市外からの流入人口を増やす『産業観光』に注目し、更には一千年の歴史のある『常滑焼』の文化と共に成長していくことを決意いたしました。
当店のウリは、和菓子だけにとどまりません。父の頃からやっていたカキ氷の器を常滑焼に変えたり、常滑のまちに来てもらう工夫をしたところ、カキ氷で人が並ぶ店になりました。
また、仲間、先輩方と共に、『焼き物散歩道』を常滑らしい観光の中心地にする活動などに取り組むことで、常滑の地が雑誌・テレビにも取り上げらるようになり、店の売上も順調に推移していきました。
更にありがたいことに、2005年、中部国際空港が常滑にできることとなり、高速道路などインフラ整備が進み、更に常滑の地が注目されるようになりました。
大蔵餅も以前の地から立ち退きすることとなりましたが、現在の地主さんである杉江哲子さんがそれまでの地域づくりを評価して頂いてか、2003年、格安で土地を貸していただけることとなりました。
今の大蔵餅があるのも、杉江さんがご厚意で一等地を『格安に』お貸し頂いた賜物であります。
この場をお借りして御礼申し上げます。
※杉江哲子さまは当クラウドファンディングとは関係はありません。
資金の使い道
今回のクラウドファンディングで皆様から頂いたお金は、”郷土さんええけつ”という商品を製造する為に必要な型と焼き印の製作に充てたいと考えております。
要する費用については、おおよそ100万円で、60万円を今回のクラウドファンディングの目標金額に設定し、残りの40万円については自己資金から捻出しようと考えております。
リターンについて
今回、ご用意したリターンは今回の目玉商品”郷土さんええけつ”に関するものを多く取り揃えました。
また、この他にも大蔵餅でしか体験できない”もちづくり体験”や開運を願う”紅白雑煮”などきっと皆さまに喜んでいただけるリターンをご用意いたしております。
頂いた支援を大切に活用させて頂き、商品の量産体制が確立でき次第、順次皆様のお手元にお届けできるようにして参ります。
実施スケジュール
2月下旬~4月上旬:”郷土さんええけつ”開発
4月中旬~6月下旬:クラウドファンディング期間
7月~:”郷土さんええけつ”量産体制の確立(型および焼き印の製作など)
10月~:クラウドファンディングリターンの履行
最後に
弊社が店を構える愛知県常滑市は、常滑焼という陶器の生産でかつて栄え日本六古窯ともよばれる陶都の1つです。
1000年の歴史があるといわれていますが、時代と共にこの街も変容してきました。
中部国際空港セントレアの開港と共にこれまで常滑市とは縁のなかった方々が訪れるようにもなり、かつての活気が戻ってきたようにも感じますが、世の中は次の時代の転換期といわんばかりに急速に変化しているなとかんじる今日この頃です。
代表の稲葉自身も大蔵餅の3代目という事で、次の3代目・4代目へと大蔵餅を橋渡ししなければなりません。
弊社はたまたま和菓子屋で、これまで以上に素材や製法、味にこだわりつづけることは勿論ですが、それだけではなく時代と共に変容を許容していかなければいけないとも感じます。
今回のクラウドファンディングの挑戦も右も左もわかりませんでしたが、いい意味で皆様に”変わったね”と感じて頂けるような試みの1つであります。
どうぞこれからも、大蔵餅の行く末を温かく見守り頂ければ幸いでございます。
プロジェクト起案者のプロフィール
<募集方式について>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。
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