2023/05/28 11:42

今から19年前、当時74歳の建築家吉田桂二さんが日本全国の建築実務者を育てるために開いたのが「吉田桂二の木造建築学校」でした。

私はおよそ10年に渡ってそこで学び続けました。

そして今でも思いだす桂二さんの口癖がこれです。

「1間間グリッドの交点に柱を立てて間取りせよ。壁がこようと建具がこようと、1間間グリッドの交点以外のところには柱を立てるな。」

住宅設計をしている方なら分かると思いますが、この言葉はまさに束縛です。

普通だったら、そんな束縛されたら良い設計はできないと言われてしまいそうな極端な言葉です。

でも桂二さんはこうも言いました。

「束縛からの脱却こそ目指す到達点だ。」

私はこれまで19年間、この言葉をいつも心に置いて設計し、いつもこの言葉に助けられてきました。

この電子書籍出版で、私が吉田桂二さんから学んだことを多くの方に知っていただきたいと思っています。